中越沖地震 原発火災跡
7月19日17時15分配信
火災の跡が生々しく残る東京電力柏崎刈羽原子力発電所3号機変圧器。わきの道路は波打つように変形している=新潟県柏崎市で19日午前9時8分、
新潟県中越沖地震で火災や微量の放射能漏れなど多数のトラブルが生じた東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市・刈羽村)について、原子力安全委員会の東邦夫委員長代理らは19日午前、初めての現地調査を実施。調査の一部に本紙記者が同行した。
同原発では、最大680ガル(ガルは加速度の単位)の揺れを記録し、想定の約2.5倍に達した。地震直後、稼働中の4基が自動停止したが、放射能を帯びた水が漏れるなど、53件のトラブルが発生した。
一行はまず、バスで原発の敷地中央付近にある展望台へ向かった。展望台の南側には、大きな四角い箱のような原子炉建屋が四つ見える。
同原発1~4号機で、それぞれにタービン建屋が併設されている。高橋明男所長は「重要な施設は破損しなかった」と話し、これらの建物に目に見える被害はなかった。
再びバスに乗り、火災のあった3号機へ。途中の道路はひび割れ、液状化現象のため噴き出したと見られる砂もあった。補修は手つかずで、道路がうねった部分もあり、バスが大きく揺れた。
バスが3号機に近づくと、白い建物の陰から突然、黒くすすけた設備が姿を現した。
その異様さに、すぐに火災があった変圧器だと分かった。約100メートル離れた場所からしか見られなかったが、約2時間後に消し止められるまで黒煙が上がった変圧器の横の壁には、すすや焦げの黒い跡が長く伸び、変圧器の上にあるダクトも黒くなっていた。
火災現場南側の道も大きく波打つ。火災時には消火用の水を送る配管が5カ所で損傷し、消火が十分にできない状態になっていたという。委員らが立つ道路脇は崩れ、アスファルトにはひびが入る。
高橋所長は委員に「3号機以外でも、1号機の変圧器では、横揺れで基礎のボルトが欠損した」と説明する。
東委員長代理は調査後、「原子炉の中の状態は、開けて確かめないといけない。改良が必要な点があると思う。他の原発にも点検をさせる」と話した。
最終更新:7月19日17時15分