Monster Debut~松坂、夢舞台で衝撃デビュー
【カンザスシティー5日】松坂大輔に迷いはなかった。公言どおり、メジャーでの第1球は渾身のファストボールを投げ込んだ。
「公式戦は初登板だが、オープン戦で何試合も投げていたので初登板という意識は全然なかった。自分でも待ち望んだ舞台ではあるが、びっくりするぐらい普通に試合に入れた」
午後1時20分。松坂が小走りにマウンドに向かった。そこには松坂の夢舞台が待っていた。女房役のジェーソン・バリテックがマウンドの松坂に歩み寄った。一言、二言、言葉を交わした2人。マウンドの松坂が笑った。
「昨年、盛岡で同じくらい寒いなかで投げたので、そういう意味では対処の仕方は頭と体で覚えていてくれたので、問題がなく普通に投げられた」
松坂はできるだけボールを低めに集めようとしていた。丁寧なピッチングは相手に狙い球を絞らせなかった。
打順が一回りしてから、松坂のエンジンが全開となった。メジャー最初の三振は、2回にロス・グロードから奪ったが、圧巻だったのは、4回に見せた3者連続三振だった。無安打に抑えられたトニー・ペーニャは、「スライダー、カーブ、チェンジアップ。彼はどんなときでもストライクがとれる。打席でバランスを崩されてしまった」と脱帽の様子。結局、松坂が奪った10個の三振は、レッドソックスのルーキーとしては1977年7月26日のドン・アーセの11個に次ぐ記録となった。
最大の山場は6回だった。「甘い内角球だった」というボールをデービッド・デヘススにメジャー初の被本塁打とされた松坂は、なおも2死ながら二塁にランナーを背負った。しかし「元々投げていくにつれて調子が上がっていくタイプだと自分で思うし、今日はそのままいつもの自分が出た」というとおり、ピンチを切り抜けてダッグアウトに戻った。
この時点で球数は98球に達していた。ジョン・ファレル投手コーチが松坂に歩み寄り、「まだ投げられるか」と問いかけた。「まだ、いけます」と、松坂は即答した。そして、「7回が最後だと思った。大体自分で投げている球数も分かっているし、最初は(6回で)交代と思ったけど、いかせてくれるということだったので。最後の力ではなく、余力を残しつつ投げた」と、松坂は振り返った。
「どれだけ我慢できるかが勝負。追い込まれると多彩な変化球があるからね。序盤が非常に大切だと思う」。 7番までジグザグ打線のオーダーを組んだバディ・ベル監督の作戦はほぼ実行されたが、「アグレシッブさに欠けた」と、有効打が出なかった。
敵将は、「評判どおりの投手だった。松坂は何よりも投球を知っている。メジャー初登板でこんなピッチングをするのだから、すごく印象的だ」と冷静に振り返った。
松坂にとっては、初回のマニー・ラミレスの先制タイムリーで、どれだけ楽にピッチングができたことか。5回にはフリオ・ルーゴの二塁打から、エラー絡みで2点目を追加。松坂のテンポのいい投球リズムが自軍に追い風となった。
テリー・フランコナ監督は、「今日のような気温の低い、厳しいコンディションのなか、それでもいい投球を見せてくれた。彼が大変素晴らしかったのはどのボールでも、どんなカウントでも、どんな状況からもストライクを取る能力があるということ。これが彼の投球の特徴で、一番優れている点だ」と満足げだった。
108球のメジャーデビューだった。レッドソックスのルーキーがメジャー初登板で初勝利を挙げるのは、1998年5月8日のフアン・ペーニャ以来、9年ぶりの快挙となった。
次回は4月11日。フェンウェイ・パークでのマリナーズ戦で登板が予定されている。
「僕自身、ボストンに入団して数々のすごい投手達が投げているフェンウェイ・パークで早く投げたい。イチローさんが日本にいなくなってからずっとアメリカで対戦したいと思い続けていたので、次回は非常に楽しみです」
おくすることなく、高ぶることなく。新たな怪物伝説はカンザスの地から、ボストンに続いてい
「公式戦は初登板だが、オープン戦で何試合も投げていたので初登板という意識は全然なかった。自分でも待ち望んだ舞台ではあるが、びっくりするぐらい普通に試合に入れた」
午後1時20分。松坂が小走りにマウンドに向かった。そこには松坂の夢舞台が待っていた。女房役のジェーソン・バリテックがマウンドの松坂に歩み寄った。一言、二言、言葉を交わした2人。マウンドの松坂が笑った。
「昨年、盛岡で同じくらい寒いなかで投げたので、そういう意味では対処の仕方は頭と体で覚えていてくれたので、問題がなく普通に投げられた」
松坂はできるだけボールを低めに集めようとしていた。丁寧なピッチングは相手に狙い球を絞らせなかった。
打順が一回りしてから、松坂のエンジンが全開となった。メジャー最初の三振は、2回にロス・グロードから奪ったが、圧巻だったのは、4回に見せた3者連続三振だった。無安打に抑えられたトニー・ペーニャは、「スライダー、カーブ、チェンジアップ。彼はどんなときでもストライクがとれる。打席でバランスを崩されてしまった」と脱帽の様子。結局、松坂が奪った10個の三振は、レッドソックスのルーキーとしては1977年7月26日のドン・アーセの11個に次ぐ記録となった。
最大の山場は6回だった。「甘い内角球だった」というボールをデービッド・デヘススにメジャー初の被本塁打とされた松坂は、なおも2死ながら二塁にランナーを背負った。しかし「元々投げていくにつれて調子が上がっていくタイプだと自分で思うし、今日はそのままいつもの自分が出た」というとおり、ピンチを切り抜けてダッグアウトに戻った。
この時点で球数は98球に達していた。ジョン・ファレル投手コーチが松坂に歩み寄り、「まだ投げられるか」と問いかけた。「まだ、いけます」と、松坂は即答した。そして、「7回が最後だと思った。大体自分で投げている球数も分かっているし、最初は(6回で)交代と思ったけど、いかせてくれるということだったので。最後の力ではなく、余力を残しつつ投げた」と、松坂は振り返った。
「どれだけ我慢できるかが勝負。追い込まれると多彩な変化球があるからね。序盤が非常に大切だと思う」。 7番までジグザグ打線のオーダーを組んだバディ・ベル監督の作戦はほぼ実行されたが、「アグレシッブさに欠けた」と、有効打が出なかった。
敵将は、「評判どおりの投手だった。松坂は何よりも投球を知っている。メジャー初登板でこんなピッチングをするのだから、すごく印象的だ」と冷静に振り返った。
松坂にとっては、初回のマニー・ラミレスの先制タイムリーで、どれだけ楽にピッチングができたことか。5回にはフリオ・ルーゴの二塁打から、エラー絡みで2点目を追加。松坂のテンポのいい投球リズムが自軍に追い風となった。
テリー・フランコナ監督は、「今日のような気温の低い、厳しいコンディションのなか、それでもいい投球を見せてくれた。彼が大変素晴らしかったのはどのボールでも、どんなカウントでも、どんな状況からもストライクを取る能力があるということ。これが彼の投球の特徴で、一番優れている点だ」と満足げだった。
108球のメジャーデビューだった。レッドソックスのルーキーがメジャー初登板で初勝利を挙げるのは、1998年5月8日のフアン・ペーニャ以来、9年ぶりの快挙となった。
次回は4月11日。フェンウェイ・パークでのマリナーズ戦で登板が予定されている。
「僕自身、ボストンに入団して数々のすごい投手達が投げているフェンウェイ・パークで早く投げたい。イチローさんが日本にいなくなってからずっとアメリカで対戦したいと思い続けていたので、次回は非常に楽しみです」
おくすることなく、高ぶることなく。新たな怪物伝説はカンザスの地から、ボストンに続いてい
全米が期待と好奇の目で見守る中、レッドソックスの松坂が期待通りのピッチングをみせた。
実況中継したテレビ局の解説者は「ベリー・インプレッシブ(印象的)」
を連発。「ジャイロボールは見なかったが、スライダー、チェンジアップ、
カーブ…。6種類の球を投げていた。特にストレートをコーナーぎりぎ
りに投げ分けていたのが素晴らしかった」と絶賛した。
日本での成績がメジャーで通用するのか、いぶかっていた米メディア
も同様の感想だ。
MLBのホームページは「THE DICE IS RIGHT」(サイコロは正し
かった)とし、奪三振にひっかけ「STRIKING IMPRESSION」(すさ
まじい印象をファンに植え付けた)と続け、「今日の最速は95マイルだ
ったが、ピンチに陥ったときに、そこから抜け出す高い技術をもってい
る」と高く評価した。
また、FOXテレビは「大きな期待に見事に応えた」。
「先に支払われた巨大なカネに見合う仕事をした」とはESPN。
「ROLLIN’DICE」(転がるサイコロ)と見出しを打ったCBSテレビは
「レッドソックスが使ったカネはそれだけの価値があった」と報じた。
実況中継したテレビ局の解説者は「ベリー・インプレッシブ(印象的)」
を連発。「ジャイロボールは見なかったが、スライダー、チェンジアップ、
カーブ…。6種類の球を投げていた。特にストレートをコーナーぎりぎ
りに投げ分けていたのが素晴らしかった」と絶賛した。
日本での成績がメジャーで通用するのか、いぶかっていた米メディア
も同様の感想だ。
MLBのホームページは「THE DICE IS RIGHT」(サイコロは正し
かった)とし、奪三振にひっかけ「STRIKING IMPRESSION」(すさ
まじい印象をファンに植え付けた)と続け、「今日の最速は95マイルだ
ったが、ピンチに陥ったときに、そこから抜け出す高い技術をもってい
る」と高く評価した。
また、FOXテレビは「大きな期待に見事に応えた」。
「先に支払われた巨大なカネに見合う仕事をした」とはESPN。
「ROLLIN’DICE」(転がるサイコロ)と見出しを打ったCBSテレビは
「レッドソックスが使ったカネはそれだけの価値があった」と報じた。