“RED RIBBON LIVE 2006”レポート エイズ問題を真剣に考える エイズ問題を真剣に考えるアーティストが集結!“RED RIBBON LIVE 2006”レポート 12月1日の“世界エイズデー”にリンクした啓発イベントは、ここ日本でも10年以上にわたり、毎年さまざまな内容で展開されているが、11月28日にSHIBUYA-AXで行われた“RED RIBBON LIVE 2006”は、エイズの現状を知らせる啓発と、エンターテインメントが見事に融合したすばらしい内容になった。 アンジェラ・アキ、一青窈らが自身の経験に交えて語るエイズに対する思い まず、ライブが始まる前の基調講演的なコーナー。日本でのHIV感染者が1日に3人のペースで増加していることや、異性愛者で、かつ10代、20代の感染が増えつつあり、しかも増加傾向にある数少ない国のひとつであることなどが説明され、参加した若いリスナーがこの問題を身近なものに感じとる、大切なプロセスになっていた。 さて、お待ちかねのライブのトップバッターはSHAKA LABBITS。『MONSTER TREE』など2曲を披露。この日、唯一のバンドセットだけに、冒頭からヒートアップ。続くアンジェラ・アキはエイズの問題を“偏見”という視点で、自身が幼少期、ハーフゆえに物珍しげな視線にさらされた経験を交えて語る。それが説得力をもって名曲『HOME』とともに響いた。ライブ前半の最後は一青窈。自分にとって大切な人だけでなく、その人にとって大事な人にまで心をつなぐ、そんなテーマを持った『ハナミズキ』、そして、自分の本当の姿を恐れずに伝えようとする新曲『てんとう虫』(11月29日発売のベストアルバム『BESTYO』収録)。どちらの曲もエイズの問題に限らず、世界のなかの自分という存在について意識させてくれる印象的な演奏となった。 後半へのブリッジは、同イベントのプロデューサーであるラジオDJ、山本シュウが普段から啓発活動をともにしている、医師の赤枝恒雄やAV男優の加藤鷹、またお笑いタレントのアメリカザリガニらがトークセッションに登場し、各界でのエイズへの取り組みを紹介。ユーモアを交えながらも、人ごとではないエイズの実態を伝えた。 GLAYの未発表曲に続き、大トリはMr.Childrenの桜井和寿が登場! そして再びライブは、海外支援でアフリカに渡ったものの、結果、自身が当地でシンガーデビューしてしまったという行動派、山田耕平がアフリカンバンドとともに登場。次なるハイライトはビデオメッセージでの参加となったTERU(GLAY)。映像ではあったが、このイベントのために未発表曲『僕達の勝敗』を披露。「より良い未来に向かうために、僕たちが今、何を叫んでいけば良いのかをテーマに制作した」というGLAYのニューアルバムに収録予定のこの楽曲をアコースティックバージョンでじっくりと聞かせてくれた。続く絢香は、ヒット曲『三日月』の熱唱に、大きな拍手が。ご存じのように、愛するもの同士が離ればなれでも“つながっている”気持ちを歌った曲だが、このイベントでは新しい意味を持って聴き手に響いたかもしれない。 そして大トリにはなんと、Mr.Childrnの桜井和寿が登場し、会場の熱気は最高潮に。目下、大ヒット中の『しるし』をアコギとピアノのみで披露、曲の芯(しん)にある最も純化されたメッセージが真っすぐに届いていた。そして「ここでいちばん歌いたい歌があるんです」と歌い出したのは、KANの『世界で一番好きな人』のカバー。愛することの美しさだけでなく、裏側にある気持ちからも目を逸らさない、まさにエイズとそれを取り巻く問題にシンクロするテーマを持った選曲が、幾万の言葉以上に雄弁だった。 オフコース往年の名曲のレゲエバージョンを大合唱 大団円はイベントのテーマ曲で、小田和正が作詞・作曲を手がけた、オフコ-スの往年の名曲『生まれ来る子供たちのために』のレゲエバージョンを加藤ミリヤや湘南乃風の若旦那も加わった出演者、観客全員で大合唱(TERU、桜井和寿、絢香、加藤ミリヤのボーカルバージョンの同曲が、12月1日から8日まで試聴できます)。開場から3時間半の長丁場を、その場から離れなかった観客の熱気は、単に目当てのアーティストを見るためのものとは到底思えない。その参加意識の高さは、熱心にトークに耳を傾けたり、アンケートを熱心に書く人たちの表情に確実に見てとれた。 「RED RIBBON LIVE 2006」ダイジェスト映像 12月8日まで公開 300k |500k |1M (WMP 単位:bps)1時間1分50秒