ロイター通信のインタビューに応じた日本サッカー協会の川淵三郎キャプテンが、2006年W杯後に引退した中田英寿氏について触れ、当時の日本代表チームのなかで同氏が孤立していたことを明らかにした。

 06年W杯に出場した日本は、1勝もできずにグループリーグで敗退。最終戦となったブラジル戦に1対4と敗れたあと、グランドにはピッチに倒れたまま、込み上げてくるものを必死に抑え続ける中田氏の姿があった。

 川淵キャプテンは、「中田はW杯にすべてを捧げた。しかし、彼は何人かの選手に無視されていた。中田は言っていたよ。『どうしたら、みんなに伝えることができるのか、分からない』とね」と語り、チームのなかで孤立しながらも、勝利への意欲をチームメートたちに訴え続けた中田氏の横顔を紹介した。

 日本代表チームを強化するために、衝突も厭わず、周囲に自分の意見をぶつけ続けた中田氏。川淵キャプテンは「中田はチームのなかで、(自分の考えを)ほかの選手に理解させることができなかった」と語り、「あんな形で終わるなんて、本当に残念だ」と痛恨の念を吐露している。

 また、川淵キャプテンは「チームメートを説得するということになると、彼のとった態度や方法が適していたとは言えない」としながらも、「中田が、周囲の人を怒らせてまで、彼の考えを話したとき、ほかの選手はあまりにもおとなしすぎた。それが根本的な問題だよ。それがコミュニケーションが成立しなかった理由だ」と、中田氏の姿勢を擁護する意見を述べた。