水晶髑髏 ベリーズ(旧英領ホンジュラス)
水晶髑髏
この水晶で出来た精巧な髑髏は、1927年、イギリスの大探検家FrederickMitchellhegisが、当時の英領ホンジュラスのマヤの遺跡であるルバアントゥム遺跡を発掘中、養女のAnna(17歳)が倒壊した家の祭壇の下から発見した。
その時は下顎が欠けていたが、3ケ月後、わずか7m離れた所から再びAnnaによって発見された。
この水晶髑髏は、下顎を含めて全体が1つのロッククリスタルで出来ており、いわゆる頭骨縫合線(頭蓋を3つに分割している割れ目)を除いて、解剖学的に正確に女性の頭蓋を再現しているという。
非常に硬いロッククリスタルをこれだけの精度で削り出す技術は、まさにオーパーツと言ってよい。現在でも、これだけのものを加工するのは容易ではない。(ロッククリスタルはダイヤ、サファイア、ルビー、トパーズに次いで硬い。モース硬度7位ある。)鋼鉄製のナイフではひっかきキズも付かないのである。
また、歯列の溝線には、回転力を応用した形跡があり、車輪や滑車を知らなかったマヤやアステカの人達には、加工は不可能だったはずだ。
驚くべきことに、解剖学上、頬骨弓と呼ばれる両側の部分が、正確に頭骨本体から分離され、ライトパイプの効果で眼窩に光が差し込む構造になっている。さらに、頭骨底部(口蓋の部分)がプリズムになっており、下に光源を置くとまるで占星術の水晶のように光り輝くという。
この水晶髑髏は、神殿内の暗い部屋で、神官が儀式や祈祷に用いていたのだろう。特に、光を使って呪術的な効果を生み出していたのに違いない。いずれにしても、不思議な工芸品だ。
