2003年07月31日放送 殺される悪夢 謎の殺人鬼前世の記憶のまま生き続ける男 ------------------------------------------------------------------------- 前世は科学的に説明できないと、否定する
専門家もいる。しかし
後にゴールドバーグ博士が調査を行ったところ、19世紀初頭のポーランドにマチェイ・カミェンスキーという音楽家が存在しており、さらに彼の代表作に「村娘ソフィアの恋」というオペラがあることがわかった。 前世を調査する我々に、インドから更に驚くべき情報が入った。ニューデリー郊外に、前世の記憶を持ったまま暮らしている人物がいるというのだ。 彼は、村でただ一つの中学校で校長を勤めるショバラム・タイヤギさん(83歳)。しかし彼はとても83歳には見えない。彼は母親ラージカリ・デビさん(92歳)と二人暮らしだ。母と息子の年齢差が9歳しかない。ここに秘密があった。 ショバラムさんは、自分の本当の名前はジャスビル・シング(52歳)だが、ジャスビル自身は49年前に3歳の時、熱病で亡くなっているという。つまり、亡くなったジャスビルは、ショバラムとして生まれ変わったというのだ。 身分証明書(1986年作成の戸籍)には、ジャスビルとして登録されているが、自らはショバラムの意識で前世の続きを生きているのだという。ショバラム自身も49年前、34歳の時に落馬事故で死亡していると話す。 彼の話によれば、1954年6月10日、ニューデリーから100kmほど離れたベハディ村に住んでいた当時34歳のショバラムは落馬事故で死亡した。同じ日、そこから30km離れた村で、当時3歳だったジャスビルが死亡した。だが死んだはずのジャスビルが葬儀の時に突然息を吹き返し、自分はベハディ村のショバラムだと、大人の口調で話し始めたというのだ。
ジャスビルの母親は、生き返った時は本当に嬉しかったと話す。大人のような口調が少し気味悪かったが、嬉しさの方が勝っていたという。 にわかには信じ難いこの話だが、3歳の頃にジャスビルが住んでおり、今は彼の従兄たちが住むラスールプール村に行ってみた。ジャスビルが生き返った時、3歳の子供が突然、自分が貴族階級の男性だと大人の口調で話始め、驚いたと話した。ショバラムは貴族階級だったのだ。生き返るとジャスビルは、身分の低い者の食べ物は口にできないと、食事することを拒んで栄養失調になり、家族を困らせたという。あまりの変わり様に、ジャスビルは生まれ変わったのだと、周囲の者は信じざるを得なかったという。 次に、ショバラムの暮らしていたベハディ村に行ってみた。 村に入ると、ショバラムの生まれ変わりのジャスビルは、弟だというスーラジマル・タイヤギ(68歳)に会い、抱き合った。16歳年上の弟ということになる。 最初は信じられなかったというが、ジャスビルが初めてこの村に来た時、ショバラムの持ち物を全て言い当てたので信じずにはいられなくなった、とスーラジマルは話す。さらにその時、幼いジャスビルは広大なサトウキビ畑から一家の区画を正確に説明したという。本当の家族でなければわからないはずだった。ジャスビルは、「毎日手入れしていた所だから、わかって当たり前だよ」と笑いながら話した。 さらに取材中、ショバラムの従兄で無二の親友だったという男性が現れると、ジャスビルと男性は久しぶりの再会に涙を流し始めた。ジャスビルが初めてこの村を訪れた時も、この男性に一番最初に気付いて声をか
けたのだという。
村人たちは、年齢も容姿も全く違うジャスビルを、ショバラムの生まれ変わりとして素直に受け入れていた。さらに、この村から30km離れたモルナという村には、ショバラムの息子バレシュワル・タイヤギ(55歳)が住んでおり、彼も3歳年下のジャスビルを父親の生まれ変わりとして受け入れていた。 ジャスビルが、父(ショバラム)の使っていた収納ボックスの場所に迷わず行ったこと、そして同じ仕草でふたを開けたことから、生まれ変わりとしか思えなかったのだと話す。当時は相当戸惑ったとはいうが、今では普通に受け入れている。別の身体になっても父は生きている、それで十分だというのだ。 ジャスビルは生まれ変わって50年経つ今も、ショバラムとして数奇な運命を生き続けているのだ。 だが、前世の存在を示す事例はこれだけではない。
前世療法は1980年代に入って、心理療法の現場で偶然発見されたものだが、不可解な現象が数多く報告されている。さらに日本でも、患者が前世の記憶を取り戻した例は数々報告されている。 しかし、ホノルル大学で人間科学博士号を取得した、精神分析家で心理療法士の福井尚和博士はこう話す。前世療法と言われるものに起きやすいのは、人間が生きてきた中で蓄積された記憶が催眠により「記憶の錯誤」が起こり、前世と勘違いするものがあるという。フォールスメモリー(偽の記憶)といい、脳に蓄積された知識を自分の体験のように錯覚する現象なのだ。
さらに、脳が記憶を想起する際の反応を、電極などで検知できるシステムがあり、それによると医学的には2歳以下の脳に記憶は蓄積されないという。 だが、心理療法の発達したアメリカでは、医学者の立場からこれに反論する者もいる。ニューヨーク州・IARRT(前世快復リサーチセラピー国際協会)の精神科医ジェフリー・ライアン博士だ。 記憶の錯誤では説明できない事例が数多くあるという。例えば、
前世がバイキングだと語り、奇妙な文字を書き記した患者がいた。言語学者が調べたところ、その文字はバイキングが使
っていた古代アイスランドの文字で、専門家でなければ知らないはずだったという。 また、アメリカ人の子供が突然、13世紀頃の古いフランス語を話し始めたこともあったという。さらにイギリスでは、3歳の少年が自分は第二次大戦で戦死した爆撃機のパイロットだと話し始めたという。読み書きさえおぼつかないわずか3歳の子供が、ナチスのヒトラーやカギ十字について語り、さらに自分が操縦した爆撃機の制御機器や爆弾投下用のボタンの位置まで正確に語ったという。 すべて、記憶の錯誤では説明のつかない事例だ。精神科医のライアン博士は、患者が前世を取り戻した現場に2000回以上立ち会ってきた。多くの患者の例から、前世は存在し、その記憶は生まれ変わった者に残っていると考えているという。



