西遊記(さいゆうき、西游记 Xi You Ji)は、中国
で明
(16世紀
)の時代に大成した伝奇小説
で、僧である三蔵法師
が三神仙(神通力を持った仙人)、孫悟空
、猪八戒
、沙悟浄
を供に従え、さまざまな冒険をしながら天竺
へ経を取りに行く物語である。全100回。
著者は呉承恩 (1504年 頃 - 1582年 頃)江蘇省 生まれの官吏・詩人)と言われているが、異説あり。
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概要
宋 代には原型となる説話 「大唐三蔵取經詩話」(三蔵が猴行者(サルの行者)を連れ取経の旅をする)が存在していた。西遊記で今残っている最古のものは元 代の西遊記の逸話を収録したとみられる朝鮮の書『朴通事諺解』(1677年)によるものである。写本 は科挙を目指す書生たちが息抜きに作成していったと思われ、書き写される度に詩文・薀蓄が追加され、拡張され、また、戯曲 の雑劇 「西遊雑劇」として好んで上演された。その最も膨らんだ姿が、明 の萬暦 20年(1592年 )金陵世徳堂の刊行した『新刻出像官板大字西遊記』である。
その後、明末期に蘇州刊本『李卓吾先生批評西遊記』があり、内閣文庫に収蔵されているが、本文は世徳堂本とほぼ同じである。岩波文庫の刊行せる西遊記(中野美代子訳)はこれの全訳である。もちろん他の小説と同様、李卓吾 の名は刊行元が価値をつけるために勝手につけたものである。
これら(繁本)は分量が多すぎたため、清 代には商業ベースを考慮したダイジェスト(簡本)が多く刊行されるようになった。内容を比較するとそれぞれ一長一短であるが、最もバランスよく整理されたといわれる、少し大きめの簡本が康熙 33年(1694年 )刊行の『西遊真詮』である。平凡社刊行の『西遊記』(太田辰夫・鳥居久靖訳)がこれの翻訳である。
唐 の時代にインド へ渡り仏教 の経典 を持ち帰った玄奘三蔵 の旅の記録を記した『大唐西域記 』を元に、道教 、仏教 の天界に仙界、神や龍 や妖怪や仙人 など、虚実が入り乱れる一大伝奇小説であり、中国四大奇書 の一つに数えられる。
物語の縦軸に玄奘三蔵の波乱の人生を、横軸に無敵の仙猿・孫悟空 の活躍を置き、玄奘三蔵一行が天竺 を目指し経典を求める旅を果たすまでを描いている。
なお人間 の登場人物には玄奘三蔵や唐の太宗 皇帝など実在の人物が顔を並べるが、書かれている内容は完全にフィクション であり、史実とは一致しない。
登場するおもなキャラクター
- 三蔵法師 (さんぞうほうし、玄奘三蔵 (げんしょうさんぞう)、Xuan Zang )
- 孫悟空 (そんごくう、斉天大聖 (せいてんたいせい)、Sun Wukong )
- 猪八戒 (ちょはっかい、猪悟能(ちょごのう)、天蓬元帥(てんぽうげんすい)、Zhu Bajie )
- 沙悟浄 (さごじょう、捲簾大将(けんれんたいしょう)、Sha Wujing )
- 釈迦如来 - 孫悟空をこらしめる。
- 観音菩薩
- 哪吒太子
- 牛魔王
- 羅刹女
- 紅孩児
- 金角大王
- 銀角大王