1.ゼロヒャク思考の子が苦しめる自分と周囲

 

ゼロヒャク思考ってご存知ですか?

 

考え方が極端で、「0か100か」「白か黒か」で判断してしまう

思考のクセですあせる

 

こだわりやマイルールの強いASD(自閉症スペクトラム症)のお子さんや

ギフテッド(2E)のお子さんに多いんです。

 

この考え方のクセで、完璧主義になり

「完璧でないと意味がない」「100点じゃないと価値がない」という

偏った考えで自分も周囲も苦しめてしまうんですガーン

 

こういった完璧主義のお子さんは、同時にネガティブ思考の傾向があります。

 

もともと、扁桃体が大きかったり、活動が活発だったりして

ネガティブな感情をため込みやすいと言えます。

 

ですので、表面的に注意するのでは効果はありません。

 

「そんなにこだわる必要はないよ」

「もう、そのへんでいいでしょう」

 

などお子さんの気持ちを理解しないまま、注意をしても

お子さんは聞く耳を持ちません。

 

さらに、お家の方がお子さんに対して期待が大きかったり、

成果が出たときにほめるような場合、完璧主義の傾向は強まります。

 

お子さんのしっかり習得しようとする姿勢はいいのですが、

自分に完璧を求めすぎては常に「できていない自分」を自覚することになり

大変つらい状況ですえーん

 

 

2.ゼロヒャク思考の子がいる我が家の巻き込まれ事情

 

実際に我が家にも完璧主義かんしゃくを起こす娘がいます。

 

物心ついたときから、常に自分と周囲をくらべて

 

「あの子よりできてない」

「自分は上手にできない」

 

といって、幼稚園のころには絵が描けなくなりました。

 

実際には年並に絵は上手に描けていましたし3月生まれなのに

よく頑張って幼稚園にも行きしぶることなく通っていました。

 

いくらなぐさめても、「できているよ」と言っても

全く聞き入れません。

 

毎日繰り返されるネガティブ発言にこちらも感情的に

巻き込まれてしまうことがありました。

 

不安が強いので、宿題も何度もやり直したり、

夜遅くまでかかって勉強したりしていました。

 

おかげでテストの点数はよくそれに対して

良かれと思って私はほめていたのです。

 

ですがそれでは実は逆効果だということに気づきました!!

 

成果をほめればほめるほど、完璧主義の傾向は

強化されていったのでした汗

 

ではそのように完璧主義を解消していけばいいのでしょうか?

 

 

3.自分も周囲も楽になるゼロヒャク思考の緩め方

 

それには、3つポイントがありますスター

 

ひとつ目は、ネガティブ思考のもととなる不安を取り除いてあげること。

 

スキンシップやおうちを安心安全な居場所にすることで、

お子さんの不安を取り除いてあげましょう。

 

何を言っても大丈夫な環境にしてあげるために、

ネガティブな発言も思う存分に聞いてあげてくださいウインク

 

そうすると、自分の思いをため込むことなく、

何を言っても安心な環境で、ストレスを発散できます

 

 

そして2つ目は、思考のクセを修正すること。

 

「100点じゃないと意味がない」「完璧でないと価値がない」

 

こういった思考のクセを修正してあげたらいいのです。

 

決め手は「ほめ」のバリエーション

完璧主義のお子さんに対しては

成果を前提とした褒めは封印してください。

 

「100点でさすが!」

「天才!偉いね」

 

などのほめ方は完璧主義を強めてしまいますあせる

 

コツは、

 

・できて当たり前のことをほめる

・25%ルールでほめる

 

ということ。

 

「歯磨きしたのね」

「お風呂の準備ができたのね」

「宿題に取りかかったのね」

「半分できたのね」

 

などのほめ方をしましょう。これなら、今できていることを

そのまま脳にインプットしてあげられる上に

等身大の自分を認めることができますグッド!

 

3つ目は、感情を育てる会話です。

 

こういったお子さんは、周囲の期待や自分の中のルールに従って

行動します。

 

でも、裏を返せば自分の気持ちに気づきにくいという特性がありますネガティブ

 

自分の気持ちに気づきにくいと周囲の期待や自分のこだわりに従って

動きやすいのです。

 

ですので、お家で感情を育てる会話をしていきます。

 

ひとつは選択をさせるということ

 

「朝は焼き魚と目玉焼き、どっちがいい?」

「服は青と黄色、どっちがいい?」

 

など自分で選択させます。

 

そして必ず肯定してその選択を認めます。

 

こうして、少しずつ自分の選択が採用される経験をしていきます。

 

すると、お子さんは自分の選択を採用されることで

喜びを感じ、自信をつけていくのですグッド!

 

また、お母さんが「気持ちや体調を話題にする」ことを

お手本で見せてあげてください。

 

そうすると、少しずつ自分の体調や気持ちに注意が向くようになります。

 

「今日は仕事が忙しくて疲れた~」

「今日はケーキを食べたから、元気がでた」

 

など、積極的に気持ちを表現しましょう。

 

このようにしていけば、お子さんの完璧主義はみるみるうちに緩まり

新しいことにも挑戦しやすくなりますニコニコ

 

お家でお子さん自身や周囲を苦しめる完璧主義をゆるめて

過ごしやすくしてあげませんか?

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

 

発達科学コミュニケーション

大下真世