自分で決められない、人に合わせすぎる、そんなお子さんいませんか?それで苦痛がないのかもしれませんが、「人に合わせること」を続けていると、やがてストレスとなって心身に悪影響が。自分で決断できて人に合わせすぎないようにお家でサポートしませんか?
目次
1.自分で決められない、人に合わせすぎるこどもの特徴
2.自分で決められないことが自分を傷つける!
3.自分で決められるお子さんになるお家サポート
1.自分で決められない、人に合わせすぎるこどもの特徴
いつも決められない、人に決断をゆだねてくる、そんなお子さんいませんか?
・外食でもメニューはいつも人の真似
・朝、着る服をお母さんに任せる
・「どうしたらいい?」といつもたずねてくる
こんなお子さんは、不安が強かったり、ネガティブな記憶が残りやすいお子さんです。また、完璧主義が災いして自分で決めるということに躊躇があるタイプ。いずれにせよ、ネガティブ記憶が積もりやすいタイプのお子さんになります。
ですので、自分で決めることの責任が負えないのです。
また、このようなお子さんは「内言」の機能が未熟なことがあります。内言とは、声を発することなく、自分の思考の抑制・統制などに使う心の中で使う言葉です。
この内言が育っていないと、自分で決められないということが起こり、結果的に決断を人にゆだねるということが起こってきます。
それでは、人に決断をゆだねることはいけないことでしょうか?
2.自分で決められないことが自分を傷つける!
自分で決められないと人に合わせることが多くなります。人に合わせすぎていると最初は楽かもしれません。ですが、そのうちにだんだん嫌なことまで受け入れたり、自分の感情を無視してしまいます。
そうすると、それがストレスとなり、徐々に蓄積して、心身症となったりうつなどの二次障害に発展することもあります。
自分で決められないということは、つまり、結果的に「自分を傷つける」ことにもなるのです。
だから、早いうちに正しい順番で少しずつ「決断する力」を育てておくと、一生ものの宝物になります。
それでは、どうやって育てたらいいのでしょうか?
3.自分で決められるお子さんになるお家サポート
①肯定的注目で安心・安全な環境をつくる
こういったタイプのお子さんは不安が強くネガティブ記憶がたまりやすい特徴があります。発達凸凹がある場合は、ASD(自閉症スペクトラム症)のお子さんなどに多く見られます。
まずすることは、不安を取り除くこと。安心できる環境を作り、お子さんがありのままの自分でいられる場所を用意しましょう。
また、「できていない」自分ばかりを自覚して自己肯定感が上がりにくいので、25%ルールで少しでもできていることを肯定して、できている自分を自覚させましょう。お母さんの言葉で「できている」ことを脳に上書きしていくのです。
②自分の感情に気づく練習をする
そこまでできたら、次に自分の感情・体調に気づく練習です。ここに気づかなければ、自分で決めることはできません。
お子さんが感情や体調に気づけるような会話をお家でたくさんしてあげるといいと思います。
「ああ、今日は仕事がハードで疲れた」
「今日はちょっと走ってきたから気分がすっきり」
「今日、お土産をもらって嬉しかった」
など、お子さんが真似できるようにお手本になりましょう。
③スモールステップで決める練習
自分の感情や体調に気づくことができたら、あとは日々の生活の中で「決める」練習をするといいです。
毎日ちょっとしたことを選択する練習です。
「朝ご飯はパンにする?ごはんにする?」
「今日はスカートにする?パンツにする?」
など選択する機会を増やして、決断したものに必ず
「いいね。」
と肯定してあげて、自分の決断を自信にしてあげましょう。
こうやって、段階を踏んで育てると、少しずつ自分で決められるようになります。自分で決められるお子さんは生き生きしてきます。
ただ単にストレスを減らすためではなく、お子さんの人生そのものも豊かにする宝物になりますよ。
お家で「決める力」育ててみませんか?
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
最後までお読みくださりありがとうございました。
発達科学コミュニケーション
大下真世