お子さんが学校に馴染めなくて悩んでいませんか?ひときわ同調圧力の強い日本の学校。
発達凸凹のお子さんにとっては、本当につらい場所になりがちです。時代の流れは多様性!同調圧力に悩みすぎず、お子さんの個性を伸ばせるといいですよね?
目次
1.日本の学校の同調圧力
2.息子が悩んだ中学校の校則
3.これからの時代に必要な能力に備えた
お家サポート!
1.日本の学校の同調圧力
日本の義務教育はきっちりとしたカリキュラムに沿って「みんな同じようにする」ことが求められています。
漢字のとめ・はね・はらいは絶対。チャイムと一緒に着席。休み時間は外で遊ぶ。学校の校則は絶対に守る。靴は白いスニーカー。
中学校の制服も然りだと思います。多様性といいながら、しっかりと第一ボタンまで締め、靴下の色や長さまで決まっていたりします。最近やっと校則を緩めるようなお達しが出ましたが、まだまだ現場では変化の途中。
先生が厳しく取り締まることで、生徒同士が監視しあうような土壌までできてしまうことも。
このような、「一つの答え」にみんなが収まる教育が、日本では戦後からずっと続いてきました。1限ごとの細切れの授業に、「なぜ」と考えさせない教育。
なので、子どもたちは「考える」ことよりも「正解にたどり着くこと」を重視するようになり、そこからはみ出したものを許す気持ちが極端に少ないように感じます。
でも実際は多様性の時代に突入し、日本の学校教育と現実とのギャップがどんどん開いている状態なのではないでしょうか?
発達凸凹のお子さんたちは「みんなと一緒に」するのが苦手です。それは、好きなものに熱中しすぎたり、こだわりが強かったりするから。
これは、同調圧力の強い環境ではウィークポイントになりますが、逆を言えば、「物事に熱中できる力」「こだわりを持って細部まで確認できる力」と言えます。
このような発達凸凹のお子さんたちは実際にどのようなことで悩んでいるのでしょうか?
2.息子が悩んだ中学校の校則
我が家では、息子が中学校に入学すると、しばらく経ってから数々の疑問を口にし始めました。
それは、「マスク」「体育すわり」「行進」です。
マスクの問題は最たるもの。マスク着用はもともと義務でも強制でもなかったのに、みんながあたかも強制か義務かのようにマスクをしていました。マスクをしていない人は「変人扱い」。
それでも息子は、エビデンスレベルの高い論文や、マスク大国の日本が感染者も多い状況だったことから、マスクの効果を疑っていました。
感覚過敏もあり、息苦しさも感じていましたが、きちんと訴えても、外すことは許されませんでした。
発達凸凹のあるお子さんは、感覚過敏を持っていることも多いですが、それは尊重されるべきもの。
また、こだわりを持って自分が調べて考えたことを真っ向から否定される現状もありました。「あなたの意見がどうであろうと従ってもらわないと困る」と言った感じ。
まさに枠からはみ出すことが許されないという状況。マスクが緩和された今でも、日本人の大半はマスクをしています。
子どものこれからを考えると、これ以上のマスク社会が続いていくことは非常に心配です。
子どもの発達において、人の表情を読むことは「人の気持ちを読み取る」「人の気持ちに共感する」「自分の気持ちを表現する」うえでとても大切です。
だから、本当は一人一人が自分で考えて判断し、そこに同調圧力が生じることなく、行動できることが大切だと思います。
3.これからの時代に必要な能力に備えたお家サポート!
まだまだ同調圧力の強い日本の学校ですが、これからの教育に必要なものとして「4つのC」が言われています。
・critical thinking(批判的思考)
・communication(コミュニケーション)
・collaboration(協働)
・criativity(創造性)
です。習ったことを鵜呑みにせず、自分で考えて行動し他者とコミュニケーションをとって協力しながら新しいものや考えを生み出すというもの。
そうすると、得意な部分や自分独自の考えを伸ばしつつも、他者と意思疎通ができる能力が必要です。
そのためには、学校に馴染めないというだけで、低下してしまった自己肯定感をまずは回復してあげましょう。失敗して怒られて、反抗してまた怒られる、という負のスパイラルはこれでお終いにして、ポジティブな関わりで肯定的に接してあげます。
自信を回復したら、上手に行動に移せるような声かけで行動を促しましょう。行動しないと脳は育ちません。得意なことからトライして、どんどん行動を促せば、そのうちに自信を積み上げます。
そして、人とうまく付き合っていくには、まずは自分の感情を知ることが大事です。自分の感情を知ることでうまくストレスとも付き合っていけますし、他者の気持ちを知ることもできます。
それができたら、自分の気持ちを的確に伝えること。衝動性や対人面の問題などお子さんの特性によって抱える問題は違うでしょうが、上手に解消してあげると、仲間とともに協力して何かを成し遂げることができます。
このように、学校という場にとらわれず、お子さんが伸びていけるように本当はお家でもサポートすることができます。発達は、365日関われる家族がいる環境で伸ばすのが得策です。
これからの時代に必要な力を意識して、お子さんの発達を促してあげませんか?
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最後までお読みくださりありがとうございました。
発達科学コミュニケーション
大下真世