お子さんが発達障害と診断されて、落ち込んでいる方はいませんか?特性は社会生活で困りごとの原因になる一方で、長所にもなりえます。お母さんお父さんのとらえ方を変えて接すると、お子さんの将来が変わってくるかもしれません。
目次
1.お子さんが困りを感じる特性とは?
2.長所として捉えなおしたときの
特性とは?
3.どのように長所として育てていくか
1.お子さんが困りを感じる特性とは?
発達障害やグレーゾーンのお子さんはどんな時にそれが疑われ診断がつくのでしょう?
実は、発達障害が疑われる時期は大きく分けて4段階です。
第1段階…3歳までに言語や運動の発達の遅れが目立ち、割と重度であることが多い
第2段階…小学校低学年。集団に入ったタイミングで多動などの受診するケース
第3段階…小学校の学力で気づく。読み書き計算が定着しないことで気づかれます
第4段階…お利口さんタイプ。社会性が年相応にそだっていないのに、平均水準かそれ以上の学力があり、学校でも問題行動が目立ちにくいため発見が遅れるタイプ。
このように、発達障害を疑われる段階によってもその特性や重度が変わってきます。
ASD(自閉症スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動症)、ギフテッド(2E・凸凹があるタイプ)、HSC(人一倍敏感な子)のお子さんなど、それぞれに特性が異なり、また併存していることもあり、個々で「困り感」は違ってきます。
例えば、ADHDだと多動や不注意で、お友だちトラブルや学業不振が生じることがあり、ASDであると社会性や対人面、こだわりなどによるストレスや集団不適合が大きな問題になると思います。
HSCも敏感すぎて感覚による疲れや気遣いによるストレスが生じます。ギフテッドのお子さんは、感受性が豊かで疲れすぎたり、どうしても納得のいかない問題を多くの子どもたちと同じように受け入れがたかったりします。
このように、社会生活で困りが生じた時に初めて診断はつきますし、「困った特性」として捉えられがちです。
2.長所として捉えなおしたときの特性とは?
発達障害やグレーゾーンのお子さんは、学校での失敗体験で自己肯定感を低下させていることが多いです。そんな中、自分の特性を周りの大人からマイナスととらえていたら、子どもながらに息苦しくなるのではないでしょうか?
ここは、お子さんのためにもリフレーミング(物事を良い方向にとらえなおすこと)をしてみませんか?
例えば、ADHDのお子さんだと、「積極的・人懐っこい・好奇心が旺盛」
ASDのお子さんだと、「集中力がある・細部までこだわる・一貫性がある」
HSCのお子さんだと、「人の気持ちが分かる・感受性豊か」
ギフテッドのお子さんだと「正義感がある・細部まで気がつく・探求心がある」
などです。これはうまく伸ばせば才能になります。もちろん困った部分として出てしまっているところは、発達科学を使って上手に見えなくなるように修正していってほしいのですが、良いところは積極的に伸ばしていくとお子さんの自己肯定感にもつながり、成長の助けになるはずです。
このように、お父さんやお母さんの見方ひとつでお子さんの自己肯定感にも影響がでます。
3.どのように長所として育てていくか
では、どのようにして特性を長所として育てていけばいいのでしょう?
それには順番があります。まずは、自己肯定感を育てていくこと。自信がない状態では到底、自分の長所を伸ばすなんてことはできません。
発達凸凹のお子さんは、学校やお家で失敗体験を積み重ねていますので、自己肯定感はとても下がっています。
自己肯定感がない状態では、気力も湧いてこないし、人の言葉も素直に受け取れないので、お母さんの指示を聞き入れることができません。
まずは徹底した肯定的注目で自信を回復させてあげましょう。そのあとに大事になるのが、上手な指示出しです。
お子さんは少しずつ動き出してきますが、行動することがお子さんの脳を発達させていきます。なので、上手に指示を出してあげて、行動をさせてあげると、得意な脳部位だけではなく、苦手な脳部位も伸ばすことにつながります。
苦手を克服することで、また自信がついてきます。
こうなると、ただ自信を失って気力を失くした状態とは大違い。見違えるように自分で考えて行動できるようになるんです。
だから、正しい接し方を学んで、お子さんの長所を伸ばし、力強く生きていけるようにサポートしてあげましょう。
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最後までお読みくださりありがとうございました。
発達科学コミュニケーション
大下真世