【8章-2 アイアイの見送り】




優吾はイソップ橋の上から、不忍池の方を眺めた。

弁天堂が見える。

池の向こう側には、朝焼けに染まったビルディングが見えた。

その明かりが、ビルディングから滑り落ちるように、不忍池の水面に伸びていく。

やがて、水面がきらめきだす。

いつもと同じ光景だった。

優吾はゆっくりと橋を降りていった。



〈続く〉
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