Opus 17 「焦燥のクレッシェンド」
「先輩」
と、志水くんが香穂子に声をかける。
「楽譜、落ちてますよ」
「あっ、ありがとう」
「第3セレクションの曲ですか?」
と、会話している。
「本を読もうと・・・」
と、志水くん。なんだか志水くん眠そう。
「チェロを弾いていて、気がついたら明け方で・・・夜は、簡易防音室で弾きます」
と。そこで志水くん寝てしまう。
あーーーーーーーっ!
香穂子、志水くんに膝枕してあげてるじゃん。
いいなぁー、香穂子がうらやましい。
あーーーーーーーっ!
志水くんの寝顔、可愛い。
「ぐっすりだね。第3セレクションの準備は進んでいるかい?」
と、そこに柚木先輩が来て、香穂子に声をかける。2人は、話をする。
「でも、そんな顔した人には言ってあげないよ」
と、言って去る。
でっ、出たぁー、黒柚木だ。
それから、香穂子は練習しようとするが・・・。
土浦くんも火原先輩も屋上へ練習しようとする。そこに、香穂子が通りかかる。土浦くんと火原先輩は、香穂子に声をかける。しかし、香穂子は練習室へ行ってしまう。様子がおかしい香穂子を見て、
「何か最近、変だなあいつ」
と、土浦くん。
「そうだね。この前、王崎先輩の手伝いに行った辺りからだと、思うけど・・・月森くんと何かあったのかな?」
と、火原先輩。
「月森?」
と、言って土浦くん、屋上のドアをにらみ付ける。そして、屋上へ行く。
練習している月森くんの前に、
「お前、あいつに何言ったんだよ!」
「あいつ?」
「日野だよ、日野。この間だってそうだし、今だって」
「今?」
「ああ、暗い顔して降りて来たぜ」
「・・・ここには来ていない」
「本当に?」
「ええ」
「何もなくてあの態度はおかしいだろ?」
「本人に直接聞けばいいのだろ。それにしても、余裕だな。第3セレクションはもう明日だと言うのに、彼女のことなんか心配してる場合じゃないだろ?だいたい、彼女がどうなろうと関係ないじゃないか」
その言葉を聞いて、土浦くんは月森くんの胸ぐらを掴む(←おー、こわっ)。さらに、
「なぜだ。なぜ、日野のことでそんなに熱くなる?」
「くそっ」
「・・・むしろ、聞きたいのはこっちだ」
と、月森くん。
うわぁー、相変わらず仲悪いなー、月森くんと土浦くん。火原先輩を入れた3人の香穂子争奪戦(←勝手に)はいよいよ泥沼化するのか?
そして、いよいよ第3セレクション当日。
香穂子と月森くんは挨拶するが、どこかぎこちない。
様子がおかしい香穂子を火原先輩が見ている。
それから、女子更衣室では、みんなで仲良く会話をしている。
一方、男子更衣室では、
「おやおや、賑やかだね、お隣りは」
「ですね」
「ねぇ、みんな?」
しかし、他の3人は黙ったままだ。
柚木先輩と志水くんは、香穂子争奪戦に完全に乗り遅れたか?
つーか、柚木先輩知ってて言ってるのか?
それから、柚木先輩は志水くんのリボンを結んであげる。
「そうだ、土浦くーん。最近、日野さん何だか元気がないみたいだけど、何かあったのかな?」
「・・・知りませんよ。俺は何も」
おー、こわっ。ただならぬ空気。
そこに、王崎先輩が来る。
王崎先輩も3人の様子がおかしいことに気付く。
それから、第3セレクションが始まる。
3人の様子がおかしいことに、金やんも気付く。
火原先輩は、演奏終了後落ち込む。
志水くんの演奏も、どこかおかしい。
冬海さんは、緊張している。王崎先輩や森さん、香穂子に励まされてステージへ向かう。
月森くんもいい演奏するが、本人は納得いかないようだ。
次の土浦くんも、なかなかいい演奏する。
それを聞いた香穂子は、焦る。
次は、いよいよ香穂子の番だ。しかし、演奏中にバイオリンの弦が切れてしまう。
いやぁー、今回は男同士の泥沼化した争いがあったりして、ものすごい展開になりましたね。
次回は、どうなるのかすごく気になります。
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