【カメラ検証】 全方位(パノラマ撮影)に合うカメラ VOL3 | 全方位360°VR映像

【カメラ検証】 全方位(パノラマ撮影)に合うカメラ VOL3

*検証結果は弊社の独断と偏見であり、断定的なものではありません。

*カメラに関するお問合せは各カメラメーカーにお願いいたします。


今回もコンパクトデジカメの検証結果から公表していきたい。


検証第3回目: リコー CaplioGR


<カメラの所見>



CaplioGRに代表されるマニアックなカメラ作りが特徴の
リコーですが、このCaplioGX8も数少ない広角28mm相当
(35mmフィルム換算)、800万画素という「広範囲」「高精細」
を追求した(らしい)カメラです。


(恒例の普通にとった画像。被写体が汚いのはご容赦)


<全方位ミラーをつける>



<取り付けた状態>


 

(Hyper70を取り付けた図)            (Wide70を取り付けた図)


<検証結果>


どこがマニアックかは一番下で述べるとして、全方位ミラー
適合性ですが、M301、M203ともに使用可能です。
アダプターはリコー純正オプションのHA-1とレイノックス
RA5237が必要です。


M301(Wide70)の場合はエクステンションはEXT32を2個使います。
ズームはテレ端一杯からちょっと戻したあたり。
モードはA/Mにして絞り込む。
マクロモードに切り替え、カーソルキーでピント位置をずらす。
必要に応じてタイマーを使用して撮影する。


  

(Wide70で撮影した丸画像)             (Wide70で撮影した画像をパノラマ展開)

M203はエクステンションEXT16とEXT8を各1個使います。
ズームは真ん中あたり。
以下は同じ。


   

(Hyper70で撮影した丸画像)            (Hyper70で撮影した画像をパノラマ展開)


いずれの撮影もパノラマの横幅は1600ピクセルに統一。

ここには更に圧縮したものを記載しているので元画像が

ほしい方は弊社まで。

添付のパノラマを前回のA700と比較していただくとわかりますが、
さすがに800万画素の威力はすごいですね。やはりパノラマに
高画素は必須なのを感じます。


もちろん、WEB形式にも書き出し可能だ。それらは

http://www.eizoh.co.jp/editor/feature.html

でご覧いただきたい。


<総括>

・高画素

・Hyper. Wide共にOK

・レトロな外観。好き好きで。


(*1)エクステンション

本製品はどんなカメラにもしようできるよう、エクステンションが

標準でついています。


全体図                        ばらした図


小さいものからEXT8(8mm), EXT16, EXT32 ×2

の計4個からなります。

必要に応じてこれを付け替えることでほぼ全ての

カメラで全方位ミラーが使用できます。


<必要なアダプタ>


リコー純正 HA-1

(右の方だけ)

RA5237

(参考画像)

が必要です。これらは市販されてます。弊社でご用意することも可能です。



<参考>

<Hyper70>                       <Wide70>

水平方向:360°                     水平方向:360°

仰角:30°                         仰角:60°

俯角:50°                         俯角:60°

・全体に短いので持ち運び便利            ・非常に広画角

・撮影範囲が狭いため精細な画像になる      ・天井も床も撮影したい人には最適


  

<使用製品>

株式会社映蔵 HyperOmni Editor



<本製品に関するお問合せ先>

株式会社映蔵 sales@eizoh.co.jp

TEL:06-6130-0510/ FAX:0511

www.eizoh.co.jp


<おまけ>

ここから下はヒマなときにお読みください。弊社のミラー担当者

の個人的見解です。WEBではなかなかこういったつっこんだ

意見を記載できませんので是非お楽しみください。

さて、このカメラのマニアックなところですが、まずは色。
最近のデジカメのボディーカラーはシルバーなどは
あたりまえ、ブルー、ゴールド、オレンジなどなど、ストイックな
カメラ原理主義者から見ればなにか勘違いしているのじゃ
なかろうかと思いたくなるようなものが多いですが、そんな
方も心配いりません。いにしえの自動車フォードT型と同じく
GX8には黒しかありません。この潔さが良いのではないで
しょうか。

つぎにホットシュー。アクセサリーシューとも呼びますが、
最近のデジカメでホットシューがあるものはまず見かけません。
何に使うんだそんなもの、というなかれ、全方位撮影をする
場合、カメラを水平に設置するのは基本中の基本。そのとき
このホットシューに水準器をつけておけば、三脚に固定する
ときの水平出しも問題なし。すばらしい心遣いではないでしょうか。



さらには独特のA/Mモード。通常のカメラはカメラ任せの
プログラムモードのほかに、絞り優先やシャッター速度優先、
完全マニュアルモードなどがありますが、リコーの主張は
あくまでも絞り優先第一主義。写真は絞りだ、の主張が
明快に感じられます。

しかもそのモードダイヤル。一般に手にするデジタルカメラ
でもモードダイヤルがあるものもありますが、たいてい、
ぐるっと一回りしてもとに戻すことができます。GX8はここ
でも主張します。GX8のモードダイヤルは1回転しません。
フィルムカメラを思い出しましょう。また一眼レフを見て
みましょう。ダイヤルが1回転するなど、ろくろ首のようで
気味悪くてしようがありません。回したらもどす。車の
ハンドルと同じです。なんとメカニカルコンシャスな発想
ではないでしょうか。




もういいかげん飽きてきたので最後にしますが、レンズ
アダプター。アルミ削りだしです。おまけにはずしたダミー
アダプターはレンズアダプターの根本にねじ込み可能。
不用意に紛失する心配がありません。技術者の良心を
感じます。


ほかにも、レンズ周りの削りだしシルバーラインやしっかりした
光学ファインダー、電源を切ることなく、また電池を落とすことなく
メモリーカードが取り出せる一体型電池蓋など、超マニアック
といえるアイテムがてんこもりですが、またの機会にご紹介します。

マニアックにほめすぎたので、苦言も少々。
中国製のようですがボディーの合わせがいまいちですな。
○コンだったらNGレベルでしょう。
シャッターボタンが横長で、押す位置によって感触が
変わってちょっと困る。はっきりいって押しにくい。
反対にズームボタンはちょっとしたことで押してしまうほど
ふにゃふにゃなのも困る。この構造だとテレ側もズーム側
もどちらも同じ押す動作なのはいかがなものか。
ここはもう少しマニアックにいってほしかった。
極め付きは画質。800万画素はよいが、画質が荒い。
ISO感度を2段階ぐらい上げたようなざらついた感触
がある。これは要改良。