新型コロナウイルスの影響で中止となったドバイ国際競走(28日)の“余波”が続いている。
すでに現地入りしていたルメールら関係者に対し、JRAは帰国日の翌日から14日間の自宅待機を要請することを決めた。この処置によりルメールは次週の騎乗もアウト。GI大阪杯(4月5日=阪神芝内2000メートル)でコンビを組む予定だったダノンキングリー(牡4・萩原)のパートナーが宙に浮くことに。先週の3日間競馬の騎乗をキャンセルしての早めのドバイ入りが、完全に裏目に出ることになってしまった。
また、現地入りしていた日本馬も路線変更などの対応に迫られている。あくまで馬の体調次第となるが、アーモンドアイ(牝5・国枝)はGI安田記念(6月7日=東京芝1600メートル)、ウインブライト(牡6・畠山)はGI宝塚記念(6月28日=阪神芝内2200メートル)が次走の候補に挙がっている。
一方で今週の動向が注目されるのは、海外渡航を取りやめた名手たちの騎乗馬。ドバイ国際競走中止発表前に遠征取りやめを決めていた福永はGI高松宮記念でタワーオブロンドンとのコンビが実現(当初はヒューイットソン騎乗予定だった)。同様に今週の国内騎乗が可能になった武豊はアイラブテーラーでの参戦が決まった。ほかにも川田、M・デムーロも急きょの乗り役変更で、この大舞台に参戦するケースが予想される。一旦、発表された乗り役を変更するのは勝負がかりの証明ともなるだけに、名手たちの騎乗動向には注意を払っておきたい。