「オープン戦、阪神4-4巨人」(8日、甲子園球場)
5回1失点の投球内容、3四球の結果にも反省は残る。ただ試合後、阪神・青柳が明かしたのは課題以上の収穫。対左打者の投球をテーマにし、昨季対戦打率・667と苦手にした丸を、“新球”で2打数無安打に封じた。進化を示した101球。確かな手応えがあった。
「丸さんには7割くらい打たれていたので。そういう部分では収穫。いろいろ試せたのはよかったですね」
対戦はいずれも走者を置いた場面だった。初回、1死一塁。内に2球、「昨年は全然使わなかった」カットボールで中飛に抑えた。三回は1死一、二塁。0-2から3球勝負。山本昌臨時コーチ直伝のシンカーで浅い中飛に打ち取ってみせた。
「わざわざ(ピンチを)作ったわけじゃないですけどね」。苦笑いで振り返ったが、テーマだったカウント不利な状況下で、カットボールを多投して反応を確かめた。リードした坂本も新球を含めて「左を抑えるための重要な球になる。打者も意識してくれる」と好感触だ。
順当なら15日のオリックス戦登板を経て、22日のヤクルト戦に先発する予定。柱として期待される右腕は、指揮官と交わした約束を明かす。「12勝以上しますと監督にも言っている。目標にして頑張りたい」。昨季被打率・332と苦手にした左封じで進化を遂げる。