■二社目からの仕事依頼

開業して早速、委託契約している別の会社から中国出張の依頼が来ました。

行き先は中国内陸部の重慶です。

依頼を受けることにして、ビザを取りに行ったりして急遽準備を整えて出発しました。

アメリカ駐在中に出張で行った以来およそ5年ぶりの中国です。

そんな中国でジジイがお金周りで苦労したことを書きます。

 

■事前に決済手段を確保する

5年前からかなり進んでいたキャッシュレス化は噂によると相当なものになっているとか。

もともと中国では外資系のVISAやマスターカードのクレジットカードはホテルくらいでしか使えませんでしたがそれに加えてWeChatペイなどのバーコード決済が一般的になって現金ですら使えないところが多いらしいです。

つまりバーコード決済が使えないと中国ではほぼ生きていけないということです。

おまけに中国のバーコード決済はこれまで中国の銀行のキャッシュカードとしか紐付けできませんでした。

中国の銀行に口座を持つには、中国に居住していなくてはいけなく、中国の番号の携帯電話の登録がマストです。

つまり中国以外に住む外国人には手も足も出ないという状態でした

 

それが最近変わったようで、海外のクレジットカードとバーコード決済の紐付けが可能になったようです。

 

WeChatペイとアリペイ、海外クレジットカードとの連携が可能に(中国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ (jetro.go.jp)

 

なので早速WeChatペイとVISAのクレジットカードを紐づけてみました。

紐付けにはパスポートなどの個人情報をこれでもかというくらい差し出さなければいけません。

個人情報をさらけ出すと審査が入り、ちょっとするとOKとなり紐付け完了です。

でも、お店とかでの決済機能(画面上左側のマネー)しかなく、個人間の送金など(画面上右のウォレット)は一切できません。

 

それをするには中国の銀行のキャッシュカードと紐付け必要です。

幸いジジイは以前中国駐在していたので中国の銀行のキャッシュカードを持っているので紐付けしようとしたら、銀行に登録してある中国の携帯電話番号を入力しろって言ってきました。

そんなもん、もう持ってるわけないじゃん。

というわけでキャッシュカードあってもダメでした。

 

とりあえず決済機能だけは出発前に用意できました。

でも現地で無事に使えるかは別問題です。(後日しっかりトラブりました)

 

■重慶到着後、ATMを探し回る

早朝に自宅を出て長い乗り継ぎを経て夕方暗くなってから重慶に到着しました。

行きは日本から2名で重慶の空港にはお迎えもあって、移動には何の問題もなくホテルにチェックインしましたが、中国元が無一文であることに変わりはありません。

あまり使えないとはいえ現金持ってないわけにはいかないので、クレカのキャッシングをしようと使えるATMを探します。

 

ところが、ホテルにはATM無いし(広州の大きなホテルでは普通あったんですが…)ホテルの近くのATMは銀聯にしか対応していません。

それでもやっとVISAのマークのあるATMがあったのでキャッシングトライしましたが、受け付けてくれませんでした。理由は不明です。

さらに遠くまで歩き、中国建設銀行のATMでやっとキャッシングができました。

やはり4大銀行(中国銀行、建設銀行、農業銀行、工商銀行)じゃ無いとダメかもです。

 

日本国内でも銀聯のクレジットカードあるにはあります。

それなら中国のどこの銀行のATMでもキャッシングできるかというと、残念ながら今のところ日本で発行されている銀聯クレジットカードにはキャッシング機能がありませんので使えません。(他にホテルで使うくらいしか機会がないクレジットカードを銀聯で持つ意味って何があるんでしょうか?)

 

そんなこんなで一苦労して現金入手しました。

でもキャッシングすると日々利息が増えていきます。

借りたお金はとっとと返すのが吉です。特に利率が18%とかいう今どきあり得ないほどの高利じゃなおさらです。

 

今回2000元キャッシングして、ATM利用手数料220円は別として、クレカの両替レートだと日本円で41901円、それが翌月末支払いまで待つと42520円になってしまいます。

翌々日に楽天へ連絡して、その日のうちに返済する場合の額を問い合わせました。

結果、41942円を中国からネットバンキングで振り込み、利息は31円で済みました。

ATM手数料を入れても両替レートは21.08なのでその日の為替レート中央値(20.84〜20.93)と比べても悪くないと思います。

 

というか、最強の両替手段だと思います。

中国の場合、いろいろ苦労しますが…

 

■バーコード決済はできたけど別のトラブル発生

夕食食べに行った食堂でバーコード決済やってみました。

もちろん、万一ダメな場合に備えて、同行してくれた人や現地の人と一緒の時です。

そしたらあっさり成功です。

 

下の画面は別の店の支払い履歴ですがこんな感じで履歴が残ります。

後日日本のクレカに使用履歴が載り、レートもそんなに悪くありませんでした。

しかも、利用手数料は無料!という太っ腹。

WeChatペイは少額決済なので無料じゃないとやってられないので、ここは実用的です。

 

ここまでならハッピーな話で終わるんですが、そうはうまく行きません。

帰国の前日に、お土産のお茶を買い、食事をして、全身マッサージを受け、全てバーコード決済で払おうとしました。

食事までは問題なく決済でき、マッサージ屋で決済しようとしたらエラーが出るじゃありませんか

何度トライしてもダメです。

仕方ないので、つたない中国語で現金でもいい?って聞いたらOKだったので現金で払ってお店を出ました。(ちなみに代金80元弱。安い!)

 

マッサージ店です。もっとキレイなところもありますがその分高い。

ここも十分衛生的でした。

 

ホテルへ歩いてるとショートメールが来ました。

楽天カードからで、内容は不正使用の可能性を検知したので一時的にカードを止めたから有効にしたければウェブサイトで手続きしろとのことです。

不具合の犯人は日本側かあ。

その前からキャッシングもしてるし、そのキャッシングを返済もしてるし、不正使用じゃ無いって分かりそうなもんだけど、楽天カードのシステムはそこまで高度じゃないおバカ仕様のようです。

 

仕方ないので再度カードをアクティベートするためにウェブサイトで言われるまま操作をし、最後に確認のため指定の電話番号に電話をかけて認証し終了のはずでした。

ところがその電話番号に中国からかけられないんです。

ウェブサイトのボタンを押せば発信する仕組みですが、それだと繋がりません。

1分以内に発信しろって言われるので焦って電話番号をメモって電話アプリからかけても繋がらないか、「番号の初めに186などの番号通知できるものをつけて発信してください」ってメッセージが流れるだけです。

何度やってもダメで、そのうち回数制限を超えたから、窓口へ電話しろって画面になりました。

ですがその窓口が日本時間9時30分〜17時30分しかやってない‼︎

 

楽天カードの担当者、よく聞け!

帰国前日の夜におバカな検知システムのせいでカードが止められ、

100歩譲ってセキュリティのためにそれは許したとして、

アクティベートのための電話番号に発信できないのはなぜなのか?

 

同じ楽天の携帯からかけてるんだぞ!

 

さらに万が一のための窓口は昼間しかやってないって…

 

こっちは翌朝早くに出発でホテルチェックアウトでクレカで精算しないといけないし、もし1人だったらタクシーで空港移動となってバーコード決済できないと帰国できないわけよ。

 

幸い同行者がいたのでなんとかなりましたが、こんなカード海外じゃ危なくて使えません。

少なくとも別のカードを持っていないとどうしようもない状況になります。

 

さらに付け加えて言えば、窓口の電話も中国からでは繋がりませんでした。

 

楽天カード、万一の時には全く使えません。

 

後日、中国から電話かけられないことをサポートセンターに話しましたが、こちらが窓口ではないのでチャットで打ち上げてくれと言われチャットで打ち上げたらこんな回答です。

コールセンターやチャットの担当に罪はないです。

システム設計がひどい。

電話繋がらないならチャットで連絡しろって言うけど、チャット探し出すのにもかなり大変なんです。

忙しい時にそうそうやってられません。

 

ニコタマあたりでマセラティ乗ってるくらいなら、楽天社員は相応の仕事をしてほしい。

 

ジジイ、楽天経済圏に結構どっぷりなんですが、楽天市場のポイント優遇の劣化も最近激しいし、楽天に見切りつけようかなあ。

行き先はpaypay経済圏になるのでしょうか?

ちょっと検討してみます。

 

■中国の銀行にも行く

ジジイの持ってる中国の銀行の口座ですが、ネットバンクでアクセスすると情報が古いのでアップデートしろって言ってくるようになってました。

いい機会なので銀行に行ってアップデートし、登録されている住所や携帯電話を日本のものに変更しようと思いました。

そうすればバーコード決済と紐付けできるし。

 

ジジイ1人ではそんな手続き無理なので現地の人に一緒に行ってもらいました。

結果は、ダメでした。

本人確認はできたものの住所も携帯番号も古いままです。

変えてくれって頼んでも、やってくれません。

意地悪ではなく、当局から認められていないんんでしょう。

やはり中国居住が大前提なようです。

それでもキャッシュカードは使えるので、キャッシングで引き出した現金を一部預けました。

こうすれば使わないで残った現金を日本のATMから日本円で引き出せますからね。

 

■そこまで徹底したキャッシュレスじゃなかった

実際に行った中国は噂に聞くほどの徹底したキャッシュレス社会ではありませんでした。

もちろんバーコード決済前提のお店がほとんどですが、そんな店でも現金で支払えないかというとできるところが多いと思います。(ただし釣銭用意するのに時間かかったり、そのために店員さんを店の奥まで走らせることになったりはします)

 

できないのは屋台みたいなところくらいじゃないでしょうか?

あとは高速道路の料金支払いとか地下鉄の切符買う時とかはバーコード決済じゃないと厳しいと思いますが有人カウンター行けばなんとかなりそうです。

(ジジイが見た地下鉄の券売機は現金投入口はありましたが、画面上で決済方法として現金使えないようでした。)

タクシーは今回使ってないのでどうか分かりませんが、釣り銭もらえないのを覚悟すればきっと大丈夫でしょう。

 

でもレストランの注文も携帯でするところが結構あるので、バーコード決済できないと不便なのは事実です。

 

■普通の人たちはどうしてる?

ジジイ、中国含めて海外には慣れているつもりです。

そんなジジイでも苦労する中国ですが、経験少ない普通の人たちはどうしてるのでしょう?

集団行動で全部アテンドしてくれた中国人にお任せが前提ですか?

興味があります。