以前、私が高校生の時に出会った多言語習得のコツの書かれた本「20カ国語ペラペラ」を紹介しました。この本には最良の外国語習得法として500の基本文の暗記が挙げられています。著者の種田さんは英語を習得する際、佐々木高政先生の「和文英訳の修業」を使い、予備編の500の基本文を完璧に暗記し、最終的に500の基本文が混乱したエコーのように頭の中で響くようになったと書かれています。佐々木先生の序文によると最初は完璧な受験参考書にする予定でしたが、材料を集めて構想をまとめているうちに大学に入った人にも読んでもらえる本が出来上がったそうです。大学入試には予備編の500の基本文を暗記し、練習問題をやるので十分とのことです。私も入手して500の基本文暗記に取り組みましたが、半分くらい暗記したところで入試の日が来てしまいました。今思うと、昭和の入試では英作文の配点は高くなかったので、レベルの高い「和文英訳の修業」は使うべきでなかったと思っています。現在、英作文を上達させるために「和文英訳な修業」をまた購入したいと思っていましたが、出版元の文建書房が廃業したため、入手が難しくなっています。しかし、金子書房から再販されるらしいので、来年には入手できそうです。

昭和の入試では英文解釈の配点が高かったので、評判の高かった山﨑貞著「新々英文解釈研究」を買いました。山﨑貞先生は正則英語学校を経て東大英文科を卒業。早稲田大学(旧制)予科の英語教員をしていたそうです。「新々英文解釈研究」は平成の初年に絶版になりましたが、平成20年に再販されたました。写真は再販された本です。なにせ大正14年に出された本なので、練習問題に使われている英文は19世紀後半から20世紀前半のイギリス作家から取られています。私の受験のことを考えても、練習問題はかなり古い英文だったと思います。頑張った割に効果がなかったのは勉強した英文が古かったことが原因だったかもしれません。入試対策には向きませんが、格調の高い英文が数多く集められていたので、また読むたくなり、購入しました。

新々英文試験研究

英文法の勉強には山﨑貞著「新自修英文典」を購入しました。大部な本なので、一部しか読むことができませんでした。大正10年に出た本なので、少し内容が古いですが、平成20年に再販された時、懐かしくて購入しました。

新自修英文典

今日紹介した本は受験生は買わない方が良いでしょう。