独立の気力なき者は必ず人に依頼す、
人に依頼する者は必ず人を恐
る、
人を恐るる者は必ず人にへつらうものなり。

常に人を恐れ人に
へつらうものは次第にこれに慣れ、
その面の皮鉄の如くなりて、恥
ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、
人をさえ見ればただ腰を屈す
るのみ。

いわゆる習い性となるとはこの事にて、
慣れたることは容
易に改め難きものなり。


 『学問のすすめ』 福沢諭吉