≪この記事は gooブログ内『長岡京エイリアン』にて2011年2月20日に投稿したものの再掲です≫

~前回までのあらすじ~
 1950年代の宇宙人襲来大ブームがうそのように沈静化した、1960年代。

 だが、しかし! そのまま地球征服をあきらめる彼らではなかった。
 

 いやむしろ! これまで以上に強大な力を持った宇宙人軍団が虎視眈々と次の攻撃のために爪をといでいた時間、それが1960年代の前半だったのである。

 そして、その恐怖の開幕を告げたのは1964年。史上最凶の外敵の到来をもって新たなる「宇宙時代」は幕を開けたのであ~る! ピロピロピロ!!(鳴き声です。)


6、でかいクラゲ九州上空にあらわる
1964年8月『宇宙大怪獣ドゴラ』(特撮監督・円谷英二 ヒャッホウ!)

 宇宙の敵との大戦争も過去の記憶となった1964年。地球防衛軍創設のきっかけとなった「ミステリアン遊星人襲来事件」からもすでに7年の歳月が流れていた夏のある日。


 日本の南国・九州。政令指定都市になったばかりの北九州市の上空に、突如として謎の黒雲がたなびき、その中から正体不明の巨大浮遊物体がでろでろと出現しました。なぜ北九州市に!?
 暗闇に不気味にボヤ~っと光る、巨大なクラゲのような無数の触手……それが北九州市の筑豊炭田地帯の真上にふよふよと近づくと、まるで竜巻にでもあったかのように大量の石炭が大空に舞い上がってゆく!


 当然のごとく地球防衛軍が出動し、上空のクラゲ物体に無数の対空砲攻撃をしかけるのですが、まさに「のれんに腕押し」で手ごたえナシ! 虎の子の強力対空ロケットを撃ち込んでも、クラゲ怪獣はバラバラに分裂するだけで死なずに空中にただよい続けているのです。やりにくいなぁ!

空中の巨大クラゲ怪獣の正体は、「宇宙大怪獣ドゴラ」!
 

 ドゴラは、もともとは地球付近の宇宙空間に生息していたごく小さな単細胞生物だったのですが、たび重なる地球圏での核実験によって地球と宇宙との境目にふきだまった放射能を栄養にしてしまったことにより異常成長、集合して巨大化した宇宙怪獣になってしまったのです。
 ドゴラ日本出現の直前に連続発生していた世界各国の人工衛星の失踪事件も、それらをエサにしてスクスクと成長していたドゴラが真犯人でした。


 ドゴラの大好物はズバリ「炭素」! 北九州市の上空に出現したのもそのためで、筑豊炭田で当時豊富に産出されていた石炭を狙っての狼藉だったのです。

 地球上のどんな兵器も、ただ身体をバラバラにするだけでドゴラに対する致命傷を与えられない!
 いったいどうすれば? このまま地球は、ジワジワとドゴラのえじきになっていくしかないのか!?

 ……となりかけたのですが、けっこうすぐ後に日本の科学者によって、ハチの一種の毒がドゴラの細胞を結晶化させることが発見されたため、毒素を培養したものを空中に散布することによってドゴラ細胞は全滅。バラバラと地上に落下して一件落着となったのでした。チャンチャン。

 うーん。なーんか、あっさり退治成功。

 まぁ、ね。このように「宇宙大怪獣ドゴラ事件」は、「大怪獣」と大きく出た割には「ひと夏の思い出」のようなささやかさをもって終わりました。
 

 しかし! 7年前にイタリアのローマで大暴れした「金星竜イーミア」以来久しぶりの襲来。しかも「自分の意志で地球にやってきた宇宙怪獣」としては史上初のケースとなったドゴラの意義は大きかったでしょう。
 とはいえ、「地球の放射能の影響をうけて誕生した」や、「もともと地球のかなり近所に棲んでいた」など、生粋チャキチャキの宇宙怪獣とはいいがたい点があることも否定できません。

 そんなわけで、見た目どおりに素性までモヤモヤした感じの宇宙大怪獣ドゴラだったのですが……
 

その同年1964年の暮れ。
 

 ドゴラの印象を文字通り吹き飛ばす「正真正銘の宇宙大怪獣」がやって来てしまいました! まさに「ワシが本物の宇宙怪獣っちゅうもんを見せたるわい!!」と言わんばかりの怒涛の登場です。
 そんなふうに、他の宇宙怪獣たちの奮起をうながすという役割だったとしたら、ドゴラの存在意義もちょっとはあったんじゃぁ~、ないの!?

 余談ですが、映画『宇宙大怪獣ドゴラ』は、タイトルは名ばかりのギャング映画です。物語のほとんどは、ダイヤモンドをめぐるギャング団と警察の攻防で展開してゆくのです。
 そんな本筋のあいまに、上にあげたような「ドゴラさわぎ」がさし込まれていくというあつかいなんですね。あわれドゴラ! でも、登場時間はかなり短いのですが北九州市襲撃シーンはけっこう迫力ありますよ。


7、ワシが宇宙超怪獣キングギドラじゃい!!
1964年12月『三大怪獣 地球最大の決戦』(特撮監督・信頼と実績の円谷英二)

「あの宇宙クラゲ騒ぎはいったい、なんだったんだろう……」
 

 と、世界中の人々が微妙な気分になったまま暮れようとしていた1964年の12月。
 

 日本の黒部峡谷に謎の巨大隕石が墜落します。地球の大気圏を通過したのにもかかわらずほぼ完全な形状を保っていた隕石は、なぜか周辺の金属を磁石のように引き寄せながらみるみる肥大していき、1週間もたたないうちに突如として大爆発!
 あっけにとられる調査団の目の前で、爆発とともにひときわ上空高く舞い上がってゆく紅蓮の火柱。


「あっ! なにか、形になっていくぞ!」


 地上の人間が指さす先で、火柱は消えずに空中にとどまり、ひとつの巨大な炎のかたまりになる。いったいこれからなにが起きるというのだろうか!?

 そしてなんと! その炎の中から出現したのは、1匹の黄金に輝く大怪獣、いやさ、超怪獣!


 なんとまがまがしく、かつ優美なお姿なのでしょうか。
 身長100メートルの巨体、3本の長い首、翼長150メートルという2枚の翼。頭から2本あるしっぽの先まで、ぜ~んぶ黄金色!
 輝かしい金のウロコにおおわれた全体像は西洋の「ドラゴン」を思わせるものなのですが、その3つの首の先にあるふてぶてしい顔つきは、まさに東洋の「龍」そのもの。
 

「おっしゃあ!! なんでも破壊しつくしたるでぇ!」
 

 と、野望まんまんの血走った目つきをした恐怖の超怪獣が日本に出現した瞬間でした。そのわりに、鳴き声は「ピロピロピロ、ピロピロピロ~。」という、電話の呼び出し音のような人類の常識を超越したかわいい高音ヴォイス。
 こいつぁいったい、何者なんだ!?

 実は、この宇宙超怪獣が登場する伏線のような出来事はすでに起きていました。
 浮浪者のような奇妙な身なりをした謎の美少女(演じるは、日本に2人しかいない『007』公式ボンドガールの1人・若林映子!『宇宙大怪獣ドゴラ』にも出てます。)が日本各地の観光地に現れて、
 

「私は金星人だ。5000年前に私たちの文明を滅ぼした宇宙超怪獣キングギドラが近日中に地球にやって来る。気をつけなさい。」


 という予言をしていたのです。まぁ、信じる人はいないよね!

 ところが! そのくだんのキングギドラとしか思えない黄金の超怪獣がホントに現れちゃったんだからサア大変。


 詳しい話を自称金星人の美少女に聞くと、キングギドラにたった3日で自分達の文明を滅ぼされた金星人の残留思念(要するに幽霊)は5000年もの時を超えて宇宙をさまよい、ついにキングギドラが地球に狙いをつけたと知って、地球のある美少女(実は超セレブ)の肉体に憑依して地球人に警告を発する旅をしていたと語ったのです。うーむ、まぁ信じるか! かわいいしね。
 

 しかし、5000年前に、現在の地球より発展していた金星の文明を3日で滅ぼしていたとは……ん? 「3日」?


 ちょっとひっかかりますね。「3日」という言葉の意味を、金星人の幽霊は「地球時間」と「金星時間」、どっちの意味で言っていたのでしょうか。
 だって、金星は地球よりも極端に自転速度の遅い惑星で、金星がぐるっと1回転するのには、地球でいう約117日分の時間がかかるというのです。つまり、金星の1日は地球の117日なんですよ。
 

 ということは、キングギドラがかつての金星文明を地球時間でいう3日で滅ぼしたのか、それとも351日間という地球時間ほぼ1年くらいの時間をかけて滅ぼしたのか? 情報の内容にかなりの誤差が生じてしまうわけなんですね。
 まぁ、どっちにしろ恐いことに違いはないんですが……恐いというのなら、滅ぼされたあと5000年間もキングギドラの動向を追い続けていた金星人の執念も恐すぎですね。老刑事もビックリのスッポンっぷり。

 金星といえば「金星竜イーミア」なんですが、ということは、キングギドラはイーミアの故郷を滅ぼしたにっくき宿敵ってことになるんですかね? でも、5000年前のことだからなぁ。
 

 あれ? 5000年前といえば、確かあの太陽系幻の第5惑星「ミステロイド」が核戦争で自爆した時でしたよね?


 単なる可能性の問題ですが、もしかしたら、自爆しなくてもミステロイドはキングギドラに滅ぼされてたのかも知れません。そりゃまぁ、ちょっと高いところから落ちただけで簡単にブッ壊れるモゲラでキングギドラに太刀打ちはできなかったろうよ。

 こんな感じで、キングギドラの恐怖は太陽系にとどろくものとなっていたのですが、20世紀の終盤にはなんと、地球で紀元前1億年ほどまでに繁栄していた恐竜が突然のように絶滅したのも、このキングギドラが原因なのではないかという新説が発表されるにいたりました。え!?


 つまり、かつて地球上で全盛期を迎えていた恐竜の世界が消えていったのは、当時スクスク成長期だったキングギドラ少年が白亜紀(紀元前1億4400万年~前6500万年)に地球に襲来し、ティラノサウルスやらトリケラトプスやらをモリモリ食べつくしてしまったからなのではないかというわけなんです。どんだけ~!?
 

 ついでに言うと、のちに宇宙超怪獣キングギドラとしては3代目にあたる個体が1999年の7月にも地球に現れているのですが、一部の人々のあいだでは、かの大予言者ノストラダムスが警告した「アンゴルモアの大魔王」とは、この時のキングギドラのことだったのではないかとまことしやかにささやかれたそうです。どんだけどんだけ~!?

 そんな恐怖の大王キングギドラ様なんですが、持っている武器はおおよそ2つしかありません。でも! その2つが強力なんだなぁ。


 まずは、身長100メートルに体重3万トンという巨体がマッハ3でムリヤリ空を飛んじゃう、そのムチャクチャなパワーによって周辺に発生する衝撃波(ソニック・ブーム)ですね。
 その威力はすさまじく、ただキングギドラがその上空を飛んでいったというだけで、長野県の松本城は屋根瓦が全部ふっとんで半壊し、東京タワーは真ん中からへし折れて倒壊してしまいました。ああ、指一本ふれずに日本人の誇りをなんなく破壊してしまうその尊大さ!

 そして2つ目の武器というのが、その3つの口から絶え間なく発せられる稲妻のような引力光線!
 この光線を受けた地球上の物体はことごとく粉々に爆砕し、地球の重力から解き放たれたかのように空中高く舞い上がってしまうのです。これは強力だ!

 この2つ。この2つだけなのではあるのですが、これがすんげぇんだよ!
 

 シンプル・イズ・ベスト。富山の日本アルプスから覚醒したキングギドラがやってくる。
 最初はひらひらした金色のちょうちょが遠くにいるなぁ程度にしか見えなかったものが、近づいてくるにつれてどんどんその恐ろしさをチラつかせてくる。
 

 どうやらケタちがいに巨大な何からしい……そして3本首の先には、鬼のような形相でこちらをにらみつける大迫力の顔と、それらの口から絶え間なく発せられる黄色い引力光線の雨が!
 しかし、それが見えるくらいの距離になった頃にはもう手遅れ。一瞬にしてキングギドラは頭上をマッハで通過していき、すべての物体は引力光線によって破壊されるか、それを運良くまぬがれたものもソニック・ブームによって大空高く吹き飛ばされてしまうのです。

 まさに「破壊神」……キングギドラの前には身分のちがい、性別のちがい、運不運のちがい、生物のちがいなど関係ありません。宇宙すべての物体という物体が平等に破壊されていくのみなのです。

 富山→長野→東京→神奈川と飛び回るキングギドラ。どこにも降り立つことなく、それなのに全地域を壊滅させてしまうそのポテンシャル。「怪獣は自然災害だ。」とは言いますが、まさにキングギドラは宇宙サイズの超災害です。やべぇよ!
 

 これは大変だ……キングギドラには、今までの侵略宇宙人にあった「征服」という目的はないのですが、それ以上にやっかいな「破壊」しか頭にないんだからよけいに始末に負えない! 容赦もへったくれもあったもんじゃありません。
 そのあまりにも速すぎるキングギドラの破壊スケジュールになんの対応策も打ち立てられない自衛隊と地球防衛軍。いよいよ地球のホモサピエンス時代もおしまいなのか!?

 しかし! 意外なところに地球の救世主はいたのです。今じゃあ意外でもなんでもねぇんですが。
 

 怪獣には怪獣を! なんと、いろんな事情があって偶然に富士山麓(特撮が似合う日本の風景ナンバー1)で集合していた地球を代表する3大怪獣、ゴジラとラドンとモスラ(幼虫)がキングギドラと対戦することになったのです。
 

 地球の3大怪獣は、人類に非常に好意的だったモスラの説得もあって(史上初の「怪獣語」会話例)なんとかかんとかやったこともない集団戦を始めることとなります。

 キングギドラは都合良く富士山麓に降り立ち、付近の村落を焼き尽くしながら3大怪獣のいる場所に移動します。
 これはおそらく、キングギドラが富士山に集まっていた3大怪獣の気配を感じ取って、
 

「のぞむところじゃあ! まずはお前らから血まつりにあげてやるわいっ」
 

 という判断をしたのではないでしょうか。

 地味な村落に降臨した黄金色の超怪獣。このミスマッチの美学ね!
 そこでキングギドラが、「村の鎮守さま。」といった感じのひなびた神社の鳥居を容赦なく引力光線でブッ倒すくだりがあるのですが、これは名シーンだね。

「ワシの前では、神も仏も、大都会も田舎も関係ない。みんな仲良く死ね!」

 といったキングギドラの基本姿勢が如実に理解できる構図です。信長みたいな怪獣だね。

 しかし、キングギドラ無念!
 「史上最大の決戦」のもようはぜひとも記録映画で見届けていただきたいのですが、1対3というハンディキャップマッチだったこと、富山の黒部峡谷で覚醒してから1日もたっていない寝起き状態だったことがわざわいして、残念ながらここでの初のゴジラたちとの対決にキングギドラは惜しくも敗れてしまいます。


 モスラの頑丈な糸まみれになって宇宙へと撤退していくキングギドラ。
 

「おどれら、おぼえとけよォ! 地球、絶対また来るからな! おいゴジラ、おまえ顔おぼえたぞ~!!」

 しかし、からくも勝利した地球の3大怪獣たちの疲労もはげしく、ゴジラ、ラドン、モスラ、それぞれもそれぞれの休息できる場所へと去ってゆくのでした。


~次回予告~
 宇宙最悪の超怪獣キングギドラの危機も、3大怪獣の活躍によって被害時間半日・被害地域は東日本だけという奇跡的な損害の少なさでしのぐことのできた地球。しかし、


「さすがの地球防衛軍も、役に立たない時は役に立たない。」
 

 という信じたくない事実を露呈させることになってしまった。今度また来たらどうしよう……不安に怯える人類。

 そして、事態はさらに悪い方向へ。
 

「そっかぁ! うちらの兵器だけじゃなくて、うまく宇宙怪獣もコントロールして地球にけしかけたらいいんだぁ!」
 

 という悪魔の発想に目を輝かせる宇宙人がいた! いや、遮光器みたいなサングラスをしてるから目は見えないんだけどさ。

 つうことで次回は、約8年ぶりの地球襲来にして、史上初めて「宇宙怪獣をあやつる宇宙人スタイル」を確立させたあの宇宙人の登場だ~!


 北村一輝さんは、まだ出てこない。
 

≪この記事は gooブログ内『長岡京エイリアン』にて2011年3月20日に投稿したものの再掲です≫

 

 ギャ~!! 足が、足が~! どうもこんばんは、そうだいです。

 

 いや~、たった今、午前1時半ごろに家に帰ってきたところなんですが、それまでどこをほっつき歩いていたのかといいますと……

 

 ちょっと、横浜の桜木町まで、東京都大田区の京浜急行・雑色(ぞうしき)駅から歩いて行ってまいりました。距離およそ16キロ。徒歩で。

 

 万全を期して決行したはずだったのですが……今回のハイキングもまた、楽しいひとときをクリエイトすることはできませんでした。

 無念!! っつうか、足の裏が大変なことに! これ明日、働けるか!?

 

 私がなぜ16キロ徒歩という意味不明な所業に走っているのか、なぜゴールが桜木町なのか? このあたりのことは、今年1月24日の記事でつづっていますので、おひまな方はぜひともそちらをご覧いただきたいと思います。

 

 要するに、私はこの桜木町に行くという行為に苦い失敗の思い出を持っており、それを忘れないためにも、春になると定期的にそのルートを自分の足で踏みしめることにしているのです。

 最終的には、なんとかしてこの桜木町ロードにいい印象を持てるようになりたいのですが……残念ながら、昨日3月19日の午後5時から決行した今回のトライアルも、はかばかしい結果を得ることはできませんでした。くぅぅ~!

 

 そもそも今回、桜木町ツアーをやらかすと決めたのはけっこう直前でのことで、もともと昨日行くはずだった予定が延期になってしまったこと、休日の土曜日ということで関東地方での消費電力が少なくなるので計画停電が実施されないことが発表され、私の働くお店の営業も問題なさそうになったこと、そして天気がいい外出日和だったことなどが重なって踏み切った次第だったのです。

 

 もともと、私が苦い体験をしたのはJR横須賀線の新川崎駅からの桜木町ルートだったのですが、おんなじ道を歩くのもなんだなと思ったので、今回はほぼ同じ距離、桜木町からほぼ16キロの位置にある京急雑色駅からの出発となりました。

 

 そうとうざっくりと説明してしまうと、東京から電車で横浜に行く場合はおもに3つのラインがあり、東から京浜急行線、JR線、東急東横線とならんでいる3本が、東京から横浜に向かって縦に走っているあんばいになっています。

 

 振り返ってみると、今回の京急線ルートは、あの地獄のJR線ルートにくらべて、格段にラクな道のりとなっていました。

 

 まずは、ず~っと国道15号線ぞいに歩いていくだけで横浜に着くという簡単な地理関係。大震災の影響か休日だったからなのか、車の交通量がそれほど多くなく排気ガスが少なめだったのもありがたかった。

 多摩川や鶴見川などの風景を楽しみながら歩けたのもよかったね。雑色駅に行くまで乗った京急線も、まさに私鉄というローカルさがあって味わい深かったなぁ。各駅停車は京浜「急行」といいながら全然急行してねぇし。

 

 坂らしい坂もない平地だったのもありがたかった。JR線ルートは山を1つ越えなけりゃなんなかったからね。

 最終的な徒歩所要時間も、きっかり3時間という結果となりました。これは、かつての新川崎~桜木町にかかった5時間に比較するとそうとうな進歩ですよ!

 

 あと、これも重要なことなんですけど、「鶴見」とか「子安」とかの地名を見て、だいたい自分がどこらへんにいるのかが理解できるようになったこと! これも大きいね~。精神的な余裕が、地名を知らない状態とではまっったく違う!

 

 だがしかし、今回はまったく違う問題に悩まされることに……

 

 はいた靴を軽量さだけで選んでしまったため、「靴底のクッション性」がほぼ皆無だったことが判明して、足の裏がすぐに破壊!!

 

 やられたぜ、中国人民解放軍の軍靴「解放靴」さんよぉ……あんた、靴っていうよりも「地下足袋」だったんだなぁ……

 

 足が……足が……わたしゃ、家出したくせになれないアスファルトを走ったせいで足の裏を血だらけにして立ち往生しちゃうシャム猫のシャルロッテちゃんか?

 

 くやしい! 今回も桜木町ツアーは失敗でした。

 次はいつにしようかな……足が回復し次第、すぐにとりかかりたいね。

 

 全然関係ないけど、帰りの電車の中で私の顔を見て笑ってくれた生後6ヶ月という赤ちゃんのりんちゃん、かわいかったなぁ! お母さんのような美人に育ってほしいものだわ……完全に通りすがりの初対面だけど。

 

 さて次回は、昨日、桜木町に着いてそのまま帰るのもナンだったので、そこのシネコンでやってた『英国王のスピーチ』を観ました。その雑感でもつづりましょうかね。泣いたねぇ~。

 

 

≪2026年からのふりかえり≫

 トータルで何回やったのかは覚えていないのですが、この2011~14、5年くらいまでやっていた桜木町まで徒歩ツアーは、あれから10年以上たった今でも、私の心の中で非常に大切な思い出となっております。なんていうか、「ボーっと考えごとをしながら、うろ覚えな街と道をひたすら歩く」っていう経験が、本当に贅沢でね。

 特に今回の2回目は、やはり記事の日付をご覧いただいてもわかる通り、東日本大震災が起こってわずか9日後の決行でしたもので、様々な風景が微妙に非日常で、異邦を歩く感覚がハンパなかったです。これから、この国どうなっちゃうんだろうな……みたいな。

 

 桜木町までの旅、またやってみたいですね。今度はどこからスタートしようかな?

 

 あの、電車で逢ったりんちゃんも、今ごろ元気だったら15、6歳で高校生かい! そりゃわしも歳をとるわい。

 

 中国人民解放軍の軍靴も、今は靴底のソールをもっと強化した足にうれしいバージョンがあるそうです。そりゃそうだよな……時は移ろうねい!

 

≪この記事は gooブログ内『長岡京エイリアン』にて2011年2月15日に投稿したものの再掲です≫

~前回までのあらすじじゃありません~
 昨日の夜に読んだ、小明(あかり)女史の『アイドル墜落日記』(2009年 洋泉社)があまりにも生々しかったため、そうだいは寝不足になっていた! 勉強になります……ポメポメ。


5、かわいそうなぞうVS宇宙怪獣
1957年期日不祥『地球へ2千万マイル』(特殊効果・レイ=ハリーハウゼン)

 「宇宙怪獣」の話をする前に、地球防衛軍発足後の宇宙人の動きについてふれておきたいと思います。
 1957年のミステリアン遊星人侵攻以降、実は宇宙人の大規模な地球侵略は1965年までピタッとやみました。その間、「ナタール人」という宇宙人が攻撃をかけてきたこともあったのですが(1959年『宇宙大戦争』)、主戦場はもっぱら月面か宇宙ステーションだったため、いまいち「地球が危ない!」という緊迫感はありませんでした。さすがは地球防衛軍。びびって宇宙人も寄りつかなくなったのか?
 

 しかしながら、この数年間がまるまる平和だったということでもなく、たとえばあの「超自然災害大国」日本では、以下のような出来事がありました。

 

1958年 岩手県北上山地で覚醒した古代恐竜バランが東京に飛来
1961年 南海の守護怪獣モスラ(初代幼虫→成虫)がご主人様の小美人を捜して東京に上陸
    ※モスラ退治のためにあのマーカライトファープの軽量強化型パラボラ超兵器「原子熱線砲」が投入されるが、あんまし役にたたず。
1962年 7年ぶりに復活した大怪獣ゴジラが日本に上陸し、たまたまそこにいた巨大猿キングコングとガチンコ対決
1963年 宇宙じゃなくて海底からやって来たムウ帝国侵攻軍と旧日本海軍の秘密超兵器「海底軍艦轟天号」が決戦
1964年 また日本にやって来たゴジラとモスラ(初代成虫)がガチ対決、結果モスラ(2代目幼虫)が勝利してゴジラ行方不明

 

 こんな国でオリンピックが開催できるかァ!! 毎年のように怪獣災害……

 この間、宇宙人が攻めてこなかったのが、不幸中の幸いでした。というか、こんな地球あぶなっかしくて征服する気になりませんか。

 とにかく、1960年代のなかばまで宇宙人の地球襲来は沈静化していたのですが、その一方でチラチラ地球にやって来るようになったのが「宇宙怪獣」です。
 おお! やっと出てきたか、宇宙怪獣が。

 宇宙怪獣とはなにか。まぁざっと言っちゃうと、科学力じゃなくて「自力」で、つまりハダカ一貫で地球にぶらっと来た宇宙生物のことですね。
 

 地球に人類がいるように宇宙にも宇宙人がおり、それと同じく、地球に動物がいるように宇宙にも宇宙怪獣がいるのです。その中には、空を飛ぶ鳥のごとく自由に宇宙空間を飛び回るものもいれば、百獣の王ライオンのごとく宇宙にその名をとどろかせる強者もいるようです。
 特に地球征服などを企てているわけではないのですが、地球生物にとっては理解しがたい超能力を持っていることの多い宇宙怪獣は、なにかと地球産の怪獣以上の迷惑度をそなえていることも多いわけで。

 地球に初めてやってきた宇宙怪獣は?というと、やはり1957年にイタリアのローマで大暴れした「金星竜イーミア(日本ではイーマという発音でも有名)」なのではないでしょうか。


 とはいっても、イーミアが金星から地球まで自力で飛んできたわけではありません。アメリカの発射した金星探査ロケットが地球に帰還した時に、なぜかそれにくっついていたのがイーミアの卵だったのです。
 

 イタリア沖に墜落したロケットから、漁師が珍しがって持ち帰ったゼリー状の卵から生まれたのは、2本足で歩行するゴリラのような顔つきの生物。ところが、全身は緑色のウロコでおおわれており、りっぱなシッポもはえている。
 最初は30センチほどの大きさしかなかったこの金星トカゲだったのですが、イタリアを逃走するうちに信じられないスピードで成長していき、最終的にローマで暴れた時には身長5メートルほどまでの巨体になっていました。

 あっ、あなた今、「5メートル」って聞いてショボいと思ったでしょ。
 

 それがねぇ、身長5メートルの怪獣って、デカさが妙にリアルでこわいんですよ! 逃げる人間をガシッとつかんで振り回しちゃったりして。
 また、動物園の飼育員がけしかけたゾウと闘うのも、おんなじくらいの背丈なので迫力がありまくり! ゾウを宇宙怪獣にけしかけるという動物虐待もいいところの暴挙におよんだ飼育員のおやじは、2匹の格闘に巻き込まれて圧死してしまいました。因果応報。

 いやー、しかし……ハリーハウゼン様は、ここでも実にいいお仕事をしてるねぇ!


 前々回にも説明した「ストップモーション方式」によって生きているかのごとく暴れ回るイーミアに対して、地球の動物を代表して立ち向かうゾウも人形で造形されているのですが、つくりも動きもほんっとにリアルなのね!
 着ぐるみ同士の怪獣対決もいいんですが、このアメリカ映画『地球へ2千万マイル』におけるイーミアとゾウの対決も、独特のリズムと味わいがあってほんとに手に汗握ります。

 お話をローマの死闘に戻して、奮戦むなしく、イーミアに頸動脈を噛み切られて敗れ去るかわいそうなゾウ。
 しかしその直後には、かけつけたアメリカ軍のバズーカ砲攻撃によって、イーミアもコロッセオの最上部から転落、異国の地で無念の死をとげるのでした。合掌。

 あわれだねぇ。結局、何の因果か来たくて来たわけでもない地球で生まれて、さんざんみんなに追いかけられた挙げ句に殺されちゃったんですから。
 金星竜なんていいながらも、ゾウよりちょっと強い程度だったイーミアの存在自体は非常にちいさなものだったのですが、「地球にやって来た(来させられた)史上初の宇宙怪獣」というその意義は絶大なものがありました。
 

 ともあれ、「宇宙には、地球人には想像のつかない特徴をもった生物がいる。」という事実をあらためて実感させてくれたのがイーミアだったのです。宇宙人だけじゃないんだねい。

 恒例の余談ですが、現実の世界で人類の惑星探査機が初めて金星に降り立ったのは、映画『地球へ2千万マイル』が製作された時期から10年以上たった1970年のことでした。到達に成功したのはソヴィエト連邦の探査機「ベネラ7号」。
 それ以降の数多くの調査によって判明したのは、金星が平均気温400℃の灼熱の惑星であること。地球にくらべてほんの414万キロだけ太陽に近いだけなのに、かなり暑くなるのねぇ。
 

 だとしたら、バズーカ砲で死んじゃうような虚弱体質のイーミアにとっては過酷すぎる環境だったんじゃないかな。やっぱ、地球に来たほうがよかったんだよ、きみ。


~次回予告~
 多分に偶発的な感じで発生した1957年の「金星竜イーミア事件」だったのだが、宇宙怪獣もまた、宇宙人と同じくそれ以降はしばらくの間の沈黙を余儀なくされる。
 つうか、宇宙人は侵略であれ友好であれなにかの目的があって地球に来るわけなのだが、あんまり物事を深く考えない宇宙怪獣は、宇宙をほっつき歩いているうちに偶然に地球を見つけてぶらり途中下車をするパターンが多くなるので、宇宙人以上に地球にやってくる確率は低くなるはずだ。


 それに最初の例となったイーミアも、偶然とはいえ人間が持ちこんできたことになるので(恐怖の『エイリアン』パターンのご先祖!?)、正真正銘の「宇宙怪獣襲来!」といった迫力にはちと欠けていた。

 しっか~し! 人々が宇宙人や宇宙怪獣の記憶を次第に薄れさせていた1964年。


 ふたたび宇宙怪獣は地球に襲来した! 今度は自分から主体的に! しかも2頭も! それぞれの事情をかかえつつ!!
 ということで、次回は1964年の2大宇宙怪獣、「クラゲ」と「黄金の3つ首竜」のおでましだ~い。うおお!

 みなさん、ついに次回で1964年です。ガッツ星人の襲来する1968年まであと、たったの4年しかないところまできたよ~。
 もうちょっと! もうちょっとでゴールだよぉ。
 

 とは言っても、この4年間の密度こそが、超絶特濃なんですけどね……