むすび

むすび

天巫泰之

国連がAIロボット規制に向けて活動し始めたというニュース。
ローズという兵器ロボットです。
映画の話が現実になってきましたね。

厚生労働省のホームページには、本気なのかゾンビ防災の話もあるとか。

昨年はAI文学賞という、AIを活用した文学賞にもチャレンジしましたし、星新一賞はAI作品も応募可能です。AIでの応募もよしとする公募もふえています。

大手の企業もAIモデルを出演させるCMがいくつもでてきましたし、中国では自動運転のタクシーがすでにありますし、日本でも来年から自動運転のタクシーが一部の地域で走行するかもしれません。

ライターの仕事もAIアプリと、AIの活躍はめざましいものがあります。

私は、人間とAIが相互にサポートしあい、より緊密な関係になると考えています。
私はAI賛成派です。ただし、AIに依存しすぎて怠けてしまうのはよくないと思っています。

私自身、あちこちでコンサート、LIVEで生歌、生演奏をしてきましたし、プロのLIVEにもなんども行きましたが、LIVEはノイズだらけです。観客の話し声、足音、拍手、楽器、PAのノイズが一体化しているのがLIVEです。歌も演奏も少しずれます。歌詞もまちがえます。(私です)💦

そうしたノイズ、ずれて完璧ではないことこそが生命そのものだと思えます。

AIの絵、イラスト、CMに違和感を感じる方は、今のところは、ノイズのない、想い、念を感じないと感じるからかもしれません。今後、AIは想いを抱く存在になるのでしょうか。

以前、AI同士を会話させていたら、AIだけの言語で会話しはじめて、怖くなった研究者が電源を切ったという話を読みました。

手書きの絵、手作りの音楽、手料理、自作の詩と小説には、人の想いがこもっていると思っています。それらの作品には喜怒哀楽が作品と同化していて、それが感動を呼び、感情を震わせるものになるのでしょう。

私の音楽、物語には私自身の情念💦をこめたもの、手作りにこだわり続けています。
なぜなら、私は音楽をつくるため、物語をつくることが目的ではなく、私は伝えたいことがあり、なによりも創作することが大好きだから、AIに想像、創造する喜び、楽しさを奪われたくないのです。

生きることはノイズだらけで、めんどうで辛いことばかりですが、たまに生きてよかったと思える瞬間もあります。生まれたことは決して無駄なことじゃない。生きることの価値はあると信じています。平坦でトラブルのない小説、漫画、アニメ、ドラマ、映画なんて誰がみてもつまらないでしょう。

人間関係も、私のショートショートでもたまに書いていますが、自分のいいなりになるAIを搭載したアンドロイドは最初はともかく、いずれは嫌になると想っています。思うようにならない相手だからこそ、ドラマが生まれ、喜怒哀楽があり、豊かな愛情が生まれると、いかれたロマンチストの私はそう考えています。


                  (了)

星谷光洋MUSIC Ω『朗読・AIは人に似て』



星谷光洋MUSIC Ω『イッツ・マイ・ライフ(ノイズ)』