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ペン表卓球への道

大阪市在住のサラリーマンです。趣味は、卓球、読書などです。大学時代までやっていた卓球を再開しました。現在、卓球練習を週1回2時間、試合を月2回のペースでやってます。

「卓球まるごと用語事典」(藤井基男著)と「卓球語辞典」(伊藤条太著)について。


 卓球界を代表するお二方による新旧の「用語事典」です。どちらも卓球愛に溢れた名著ですが、そのアプローチや読み心地は対照的で非常に興味深いです。




 それぞれの特徴を整理しました。


1、『卓球まるごと用語事典』(藤井基男 著)

  「卓球王国」(2007年10月25日発行)


 日本卓球界のレジェンド、故・藤井基男氏による一冊です。


①正統派の百科事典

 技術、ルール、歴史、用具、さらには物理学的な視点まで、網羅性と正確さが際立っています。


②重厚な解説

 伝統的な戦型(ペンホルダーの表ソフト速攻法など)の技術体系や、過去の名選手の足跡が詳しく記されており、卓球の「正史」を知るためのバイブルと言えます。


③学術的価値

 卓球を一つの文化・学問として捉える藤井氏の真摯な姿勢が反映されており、指導者や研究者にとっても信頼の置ける資料です。



2、『卓球語辞典』(伊藤条太 著)

   「誠文堂新光社」(2021年8月24日発行)


 卓球コラムニストとして絶大な人気を誇る伊藤条太氏による一冊です。


①ユーモアとマニアックの融合

 単なる用語解説にとどまらず、卓球人なら思わずニヤリとしてしまう「あるある」や、独特の言語感覚で切り込んだ「条太節」が炸裂しています。


②現代的な視点

 「魔球」やネット上のスラング、選手たちのエピソードなど、よりカジュアルで血の通った用語選びが特徴です。


③読み物としての面白さ

 調べるための辞書というより、どこから開いても楽しめるエッセイのような中毒性があります。



 藤井氏の著作で卓球の背骨(基礎と歴史)を確認し、伊藤氏の著作で卓球の肉付け(文化と遊び心)を愉しむ。この2冊が手元にあるだけで、卓球という競技の奥行きがぐっと深まります。



3、個人的見解


 私は、卓球の辞典といえば5年前に発売された「卓球語辞典」(伊藤条太著・誠文堂新光社)より何故か藤井基男氏の「卓球まるごと用語事典」(卓球王国)を思い浮かべます。



 この本は、卓球用語の解説も詳しく、しかも用語だけを扱う「卓球辞典」でなく、世界卓球史や古今東西の名選手のこともわかる「卓球の小百科辞典」を目指して書いたと言われています。

 用語に関連する面白いエピソード(コラム)も満載です。


 藤井氏は、卓球用語をできるだけ「正しく、わかりやすく、楽しく」表現したいと考えました。


 読んでみればわかります。著者の卓球についての十分な知識と洗練された言葉・文章とその緻密な表現を!そして「正しく、わかりやすく、楽しく」を意識し執筆したその苦労と努力を!

 それが、卓球用語の解説文に滲み出ているような気がします。

 そして、実に読みやすく見やすく(レイアウト、写真、図表等)、本の構成も良い。


 私は、最新の用語は掲載されていませんが、卓球を愛好する人には、是非読んでもらいたい一冊だと思います。