そう思っていた。あの日が来るまでは。
私は伊藤翼、都内の商社に勤める25歳。
恋愛にトラウマがあり、現在は仕事が恋人。
私が出社をすると2人の女性が話しかけてきた。
「翼〜聞いてよ〜。彼氏と別れた!」
翼「えっ!何で?」
「浮気されたー!!」
この娘は、宇野菜奈。私と同期で25歳。
恋愛には積極的で、常に彼氏がいて欲しいと思っている。イケメンには目がない。
翼「それは最低だね!!」
「菜奈さ〜、いい機会だから1回恋愛休んだら?翼もそう思わない?」
この娘は、日高亜里沙。亜里沙も同期の25歳。
既に結婚しており、仕事もプライベートも充実している。
翼「そうだね〜。菜奈も1回仕事を頑張ってみたら?」
菜「それは無理!
あ〜あ、どこかにイイ男いないかな〜。」
翼(頑張ってみると案外仕事も楽しいんだけどな…)
亜「菜奈はともかく、翼はまだ恋愛するのが怖い?」
菜「そうだよ!翼もいい加減彼氏作りなよ!」
翼「恋愛しても辛いだけだし、それに私は1人で頑張るって決めたから。」
亜(やっぱりまだダメか…)
菜「そっか…。まぁ、気が変わったら言って!
いつでも合コン開くから!」
翼「ありがとう!」
-数日後-
出社をすると菜奈が私のところに興奮しながら走ってきた。
翼「そんなに急いでどうしたの?」
菜「今日、急遽NY支社から新しい人が来るんだって!!歳は私たちと一緒の25歳で、メッチャイケメンらしいよ!!」
翼「そうなんだ〜。」
亜里沙もやってくる。
亜「へぇ〜。変なタイミングで来るんだね〜。」
菜「2人とも何なの!?テンション低すぎ!
亜里沙はまだしも、翼は恋愛できるチャンスだよ!」
翼「だから私は恋愛はしないんだって。」
-数十分後-
朝礼が始まり、課長が新しい人を連れてくる。
私はその人の顔を見て自分の目を疑った。
課「今日から急遽うちの課に配属になった、千葉周平くんだ。千葉くんは久々の日本らしいからみんなよろしく頼む。」
周「千葉周平です。至らないところもあるかもしれませんが、これからよろしくお願いします。」
隣にいた菜奈が興奮した様子で話しかけてくる。
菜「ほんとにメッチャイケメン!翼もこれは好きになっちゃうんじゃない?」
菜奈が話しかけてくるが、私は固まったまま反応することができなかった。
菜「翼?どうしたの?大丈夫?」
翼「うん。大丈夫。」
何とか喋ることができたが、私は目の前にいる男の人から目が離せないでいた。
目の前にいる男の人は、私が恋愛できなくなった原因の人だった。
