加納石人の書
少し開くに 白雲の 箱より出でて 常世辺に たなびきぬれば 立ち走り 叫び袖振り 反側(こいまろ)び 足ずりしつつ たちまちに 情(こころ)消失(けう)せぬ 若かりし 膚(はだ)も皺(しわ)みぬ 黒かりし 髪も白けぬ
(意味)
すると、白い雲が箱の中から立ちのぼり、不老不死の国へたなびいて流れた。浦の島子は飛び上がって走り回り、叫んでは袖を振り、転げまわって地団太を踏んで嘆き悲しんでいるうち、急に気を失ってしまった。そして、若かった肌も皺だらけとなり、黒かった髪の毛も真っ白になってしまった。
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ようこそ!
随風社 加納朱美です。
浦島太郎伝説 六回目🐟
お馴染みのくだりですね
よ〜く知っている 場面ですが…
現代のワタクシには、この萬葉集の歌は
読めない漢字の羅列に 見える
奈良時代初期の歌
現代まで、語り継がれた伝説は
やはり、底知れぬチカラがある
ように感じます。
明日は最終回、 明後日は反歌
萬葉かな…目が慣れてきましたか??
もうね~~
カッチカチの頭の持ち主の私は、
まず《書いてあることを読もう!》とします。
それから、古文の授業の如く
文法やら、指導教本にあるような解説文を
読み漁り…解ったように独り言ちます。
けれど~~
それも必要な前提ではあるけれど。。。
作品の一文字一文字の書線や
全体の絶妙なバランス、隙間の空間の味わい
などを、ぼんやり眺めながら
パズルを楽しむような感覚で
時間をかけて読み解き、
自己満足に浸るのも良いかも!!
です。
そのためには、ぼんやりする時間と
好奇心と平らかな心持ちが要ると思います。
慌ただしく生き急ぐような風潮がありますが、
あえて自分のための時間を確保できたら
素敵ですよね。
これば、「この作品を眺め倒してね!!」
と言っているわけではなく(笑)
何でもいいから、自分の好きと好奇心に没頭する
自分だけの秘密基地のような時間を
楽しみたい!という野望の宣言のようなものです。
はい。。。