アドラーの心理学に
「悪いあの人、可哀そうな私」
という言葉があるそうだ。
まるで
過去の私に対する言葉のようで
ハッとさせられた。
同時に
これをもっと早く知っていたら
あの暗黒時代から
もっと早く抜け出すことが
できていたかもしれないと思った。
・・・・・・・・・・・
あの時
クマオの裏切りにあった私は
本当に苦しんだ。
その数年間の私は、
苦しみ、悲しみ、憎しみ、怒り、
嫉妬、ねたみなどなど
この世の負の感情すべてを
一気に身に纏って生きていた。
まるでそうすることが
大正解だと言わんばかりに。
そして
この不条理を正す唯一の解決策は
クマオの心が再び私のところに
戻ってくること以外にはないと
思い込んでいた。
その頃の私の世界には
まさにアドラーの言う
「悪いあの人」と
「可哀そうな私」という
二つの局面しかなかったのだ。
アドラーは
そんな思いを解消するのに
「これからどうする？」という
三つ目の視点で考えるように
勧めていると書かれていた。
「これからどうする？」
「どうなったら幸せ？」
こんなふうに
ごくシンプルな質問を
自分に投げかけていくうちに
やがて
本質の解決策へと繋がると
言う。
もしそれが本当にできたなら
この先また何かとてつもない
悲しみに見舞われたとしても
以前のように
丸腰で立ち向かうことを
しないでよくなるだろうな。
そうできるようになりたい。
………
来年は辰年。
龍神さまは
丸い物がお好きらしいと
聞いたので
これ、ちょうどよかったーと
思った。
