スイカひと玉を
2、3日で消費する勢いで
食べている。
朝、昼、夕方、夜
日に何度もかぶりつく。
朝ごはんはスイカのみ。
お昼ごはんもほぼスイカ。
おかげでしつこかったむくみが
解消したように思う。
近所のスーパーでひと玉1,980円。
ものすごく甘くておいしい。
食べきったらまた買いに行くを
この夏すでに何度も繰り返している。
一昨日また買いに行った。
いつものように手に取ろうとして
え?
2490円になっている。
500円も高いやん。
急に主婦根性が生まれて
手をひっこめた。
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「クマオさん、
折り入ってお願いがあるんです」
クマオが身構えた。
「何?」
「私にスイカをひと玉買ってください」
クマオが笑った。
「わかったで~」
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昨夜クマオの帰りは遅かった。
やっと帰るコール。
「何か買ってかえるものある?」と
遅い時間にもかかわらず
クマオが尋ねる。
スイカ・・と言いそうになって
やめた。
この時間からスーパーに
寄ってもらうとさらに食事の時間が
遅くなる。
「ないよ」
クマオはスイカのことを
忘れているようだ。
それはそれでいいと思った。
「わかった~」
だけど、
クマオはスイカを買ってきた。
思い出したのだろう。
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帰りが遅くなった理由を
私は聞かなかった。
クマオも何も言わない。
何も言わないが、
遅くなったことを
何か言われるのではないかと
私の表情を探っている。
スイカを買って帰ることは
私に対する罪滅ぼしと緩衝材に
思えた。
「こんな遅い時間に
わざわざスーパー寄ってくれて
ありがとう」と
半分わざとらしく言う私。
クマオは、
「ええねんええねん。
そんなんちょちょっとすむことや」と
ホッとした顔になっていた。
私は満面の笑みを作った。
女優でいようと強く思った。
・・・・・・・・・・
ほぼ1回分。
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