最近、ホームレスの人達と話す機会がわりと多い。
浮浪者ではなく缶集めなどの仕事はしている人達だ。
余談だが、その缶集めは普通の家に住んでいる年配の方々もやっているのを最近よく見かける。女性もいる。
きっと年金だけでは暮らしていけないのだろう。
だいぶ前の話だが釣りの師匠にあたる人と釣りをしていた時にその師匠が胃痛に耐えられず、草むらに横になっていた時にホームレスのSさんは『太田胃散』をもってきてくれ飲ませてくれた。
しばらくするともう一錠飲んだほうがいいとまた持ってきてくれた。
その人は本当におおらかな人で話していても気持ちがいい。
彼らの情報源はラジオだが一般的なサラリーマンより政治的関心もあり、情報量も豊富だと思う。
セシウム汚染についても出来るだけ気をつけるように話すと素直に話を聞いてくれる。
彼らもこの猛暑でさぞかし大変な思いをしているだろう。
冬は着込めばなんとかなるが夏は本当にきついといつも言っている。
なけなしの金でどこかで氷を買ってきてなんとか凌いでいる。
それがわかったのは一ヶ月程前の事だが、昼間に釣りに行き飲み物がなくなり、日陰でへばっていたらホームレスのKさんがわざわざイスを持ってきてくれ、ここに座ってと言って差し出してくれた。
そしてSさんが氷水を持ってきてくれたからだ。
心が温かい人達で迷った猫などに自分の食べ物を削ってでも餌を与えている。
ペットを捨てる奴らには彼らの爪の垢を煎じて飲ませたい。
ホームレスと聞いただけで、怪訝そうな顔をする人も多いが自分や自分の大切な子供や孫の命を真剣に考えないロボット人間達よりよほど人間らしく暮らしていると思う。
この猛暑では夜も眠れず本当に生死に関わるだろう。
『自己責任』政府にとってこの言葉程、都合が良いものはない。