「カラクイ」とは「三線のペグ」のことです・・・

奄美では「カナクリ」とも呼ばれています・・・

昔はデザインも少なく「黒檀やユシギ」のトップが「白」か「白の下に白の一本ライン」の「中国三弦」のものを模したデザインとされているものが主流で「三線店さん特製や特注の特別なデザイン」を「高級な三線」では様々見ることがありました・・・

これは「30年ほど前のお話」です・・・

今では「大量量産品の首里範(スイムディ)」などあってバラエティー豊かになりましたが・・・

(今でも特注品のそれは見た目で分かるほど造形も綺麗で廉価なものとは違いますが・・・)

「時代に合わせた変化」も凄いですね・・・

奄美や大阪などでは「日本三味線用の糸巻」が流用されていることもまま見受けられましたが、今では「黒檀六角系」があったりしますね・・・

戦前の沖縄では「象牙一本の糸巻」は「葬式のジーファー(簪)の様だ」として忌み嫌われたようです・・・

日本三味線の糸巻系だと私の場合「面取」より「寿六」の方が好みです・・・

「黒檀製」も「象牙製」もデザイン的には好きですが・・・

やはり「奄美三味線」の強い音を嫌味なくスっと出してくれるのは「象牙製」の方ですね・・・

これは多分「沖縄三線」にはあまり向かない性質かも知れません・・・

「三線」にも用途があり、あれこれと「カラクイ」も選んで使われるのが普通ですよね・・・

ちなみに「カラクイ」は「範(ムディ)」又は日本式に「範(のり)」と呼ぶ場合もあります・・・

今後色々な「カラクイ」が出ると良いですね・・・

ちなみに「チタン製カラクイ」である「斬カラクイ」にも興味がありますが、今見るカラクイにはデザインの上であまり興味が無いので後のデザインに期待しています・・・

奄美三味線で「金属系のカラクイ」を使っている人は他にもいますが「握る力が弱いから使っている」などと言う方もいます・・・

「カラクイ」だけでも色々語れたりする「三線」って・・・

本当に楽しい楽器ですね・・・

(追記)「ペグカラクイ」もアリだと考えています。もっと洋弦楽器のような、例えば「ギター」や「マンドリン」や「バンジョー」あるいは「バイオリン」などの「天(ヘッド)」のような形状に棹を製作したり分割製作して作ってあって「ペグ」を使用しているのを見ると、それはそれで「スタイリッシュ」で良いかと思いますが、「既成の三線の棹にペグカラクイ」ならまだ良いけれど「ギターなどのペグそのものを」そのまま装着は「不格好」な気がして私は嫌いです・・・