予告を見て、気になっていた映画。
「グッドライアー 偽りの映画」
ベテラン名優の競演、イアン・マッケランとヘレン・ミレンだもの、
英国紳士と未亡人のオトナの騙し合いかなと想像してたのだけど、
意外な結末に、まんまと私もだまされました。
 
本名が違うという小さな嘘から始まった二人の時間。
最初の方は、思った通りのストーリー展開。
でもこのままではすまないだろうなと想いつつも、
ラストにかけての展開は、緊張感が凄かったし、やられました。
重厚に練られたストーリー展開に、最後まで一気に引き込まれて
ウツラウツラもなくスクリーンに見入ってしまいました。
ふたりで観ていた映画が『イングロリアス・バスターズ』だったり、伏線もしっかり。
大人の騙し合い、圧巻の演技力で、単なるコンゲームでなくストーリーに厚みが感じられます。
面白いだけでなく、心の深いところに入り込んだ感じ。
〝本を焼く者は、いずれ人を焼く様になる〟
この言葉にはググッときました。
 
ダウントンアビー のカーソンさんが出ていて、違うとわかりつつも
カーソンさんが頭から離れなかったのもご愛敬。

”因果応報”という言葉が頭をよぎります。
偽りの人生の先で光を見つけたロイと、真実の人生の先で闇に埋もれたベティ。
 
”深く想う”って言葉をちょっと日常で使いたくなりました。
 
 
映画が面白かったので、原作を買ってきました。
「老いたる詐欺師」
タイトルは何だかなぁ~って感じ。
 
 
原作は、映画と異なる展開も多かったです。(反対かな)
本より映画がよかったなぁ~なんて思うのは、久しぶりかも。
場面が飛んじゃうので、少し読みにくさ感じたかな。
でも面白かったけど・・・・
デビュー作で、こういう風に落とし込めるってのは、次回作に期待。