恩師のお墓参りに、長野まで行ってきました。


長野市の善光寺です。

恩師は、私にとっても夫にとっても「恩師」です。
でも、私たちの結婚を見ずに亡くなりました。
どうしても結婚の報告だけはしたくて、
奥様に無理を言ってお墓の場所を訊きました。

お墓は、お寺のずーっとずーっと上の山の中にありました。
車で登って10分くらい。

恩師は、長い間ガンを患っていました。
何度も開腹手術もして、化学療法もして、ラジオ焼却もして…
医学博士として、医療を信じ、まさに「闘病」してました。

眼も、若い頃に患って、
晩年は、1級視覚障害者の申請をしていました。
(申請すると貰えるらしい白杖は、結局使わぬまま帰らぬ人となりましたが…)

そんな恩師が存命中に選んだお墓は、
長野の街を見下ろす、とても見晴らしの良い場所で。

ガンと闘いながら、お墓を探すのってどんな気分だろう。
見えない眼で見たこの場所は、先生にはどう見えたのだろう。

そんなことを思ったら、お墓の前で泣けて泣けて…
もう亡くなって2年ばかり経つのですが、
まだこんなに涙が出るのかーって自分でも驚いて。

先生。
私たち結婚しましたよ。
夫は別の大学で助教としてがんばってるんです。
私は、まだ先生といた場所にいて、
先生の研究を継いだ人達を手伝っています。
不肖の弟子達は、不肖ながらに
先生が切り開いてくれた道を歩いています。
歩いていますが……
少し、寂しいです。

先生は、今、どこにいますか?



そう問いかけた瞬間。

今はどこにでもいるんだ。

と、こたえが返ってきた。
気が、した。

I'm here, there, and in your heart and mind!
今はどこにでもいる。
今、ここにも。

あの変な英語交じりの喋りで、そう聞こえた気がしたんです。

泣いてばかりでは恩師に笑われてしまうので、
街に下りて、蕎麦屋でお酒を飲みました。

お酒が大好きだった先生に、
献杯。