JR四ツ谷駅から徒歩10分ほどのところにある『新宿歴史博物館』。
その名のとおり、古代から近世までの新宿区の移り変わりをテーマにした区立博物館です。
地下1階フロアに常設展と企画展、2階には図書室やセミナーなどに利用できる講堂などがあります。


 

でもって、1階入り口から入るとすぐのところに『れきはくギャラリー』なるスペースがあって、古い街並みの写真などが展示されておりまして……見たい、けど、目の前に受付があるから先に受付をしなきゃ、でも見たい……!という葛藤にのっけから襲われるというつくりになっています(^^;)
いや、受付前にゆっくり見てても別に怒られないと思いますけどね(笑)
 

チケットを購入して、地下1階へ。

(展示室前にある受付でチケットの半券を切ってもらいます。ちなみに、特に案内はされませんが、左手奥にコイン返却式ロッカーありますよ(^^)
常設展は、テーマごとにいくつかのエリアに分かれています。
区内遺跡から発掘された縄文土器などが最初のエリアに展示されていますが、ウェイトは低いです。
同じエリアで、古代から近世までの地域ごとの隆盛(?)を示した動画を流しているので、発掘場所と照らし合わせて見てみるのもおもしろいかも。
ただ、古代関連の資料は本当にこの狭いエリアだけなので、考古学系に興味のある方には物足りないですかね(^^;)

 

基本的には、江戸時代から昭和初期くらいの近世代資料がメインの広域郷土資料館といった趣。
なので、歴史博物館として見るとちょっと肩透かしな感もあるかもしれませんが、同一地域の時代による変遷を見られるという郷土資料館としての魅力は充分!
特に、長く東京に住んでいるひとなら一度は行ったことのある新宿界隈なので、より臨場感を持って時間の流れというものを感じられるのではないかと思います。
また、江戸時代の遺物は当然ながら状態がよく、子供用のミニチュア道具(陶磁器)や〇〆猫の置物など、純粋に見て楽しい資料もたくさんありました(^^)

 

 

↑江戸時代の新宿界隈を再現。ボタンを押すとテーマに沿った解説が見られるしくみ。

 でも目の前のジオラマとはあまりリンクしてない?

 内容の当該場所をジオラマでも確認できるような工夫があれば、もっといいのにな~(´・ω・)

※館内撮影禁止ですが、スポット的に写真を撮れるようになっているので、スマホ持参で見学するといいですよ!

 

  

 

↑このあたりは『深川江戸資料館』や『江戸東京博物館』を彷彿とさせる(^^)

 

あと、これは新宿という街の特性からか、文学や演劇、映画もメインテーマとなっていて、大衆文化史に興味のある方なら参考になるものが多いと思います。
ってゆーか、名だたる文豪がこぞって新宿界隈に住んでいて、こいつらみんなご近所さんかよ!とちょっと笑えました。

展示評価の点からいくと、若干資料に対する説明が足りないかな、とも感じましたが、展示品の傍に置かれた解説シートがものすっご詳しいので、補えるのかもしれません。
私は薄暗い展示室でシートを読み込むのはつらかったので、次回は予習してから再訪してみようかなと思います(^^;)
 

 

 

 

↑展示に近づくと、ツィゴイネルワイゼンとロマンス第2番のレコード音源が流れる仕組み。

レコード盤の上を針が走っている感が再現されていて、ちょっと懐かしくなりました(*´ω`*)

 

あと、写真は撮れませんでしたが、出口付近にある三越(だっけか?)横の道沿いを再現したジオラマが奥のほうまで作り込んであって、ジオラマ好きにはたまりませんよ!(≧▽≦)

 

そんなこんなで、狭いわりに結構楽しめた新宿歴史博物館、近くに行かれた際にはぜひお立ち寄りください(^^)

ちなみに4月9日までの『戦前の新宿』という企画展。
写真のほかに戦時中の新聞記事が展示されているのですが、当該展示資料以外の広告部分や小さな記事などが結構おもしろいです。
折しも今ウクライナが戦時下にありますが、そんな中でもひとびとは『暮らしている』んだな、としみじみ感じました。。。
 

 

 

新宿歴史博物館

JR四ツ谷駅から徒歩10分・丸ノ内線「四谷三丁目」/都営新宿線「曙橋」からは徒歩8分。
常設展示 一般300円。
9:30~17:30(入館は17:00まで)。