泣いてしまった。

彼の目の前で。

感情が抑えきれなくなって
一気に涙があふれ出した。


怖かった。
また、同じようなことを繰り返すことが。

言葉だけ調子良くて
結局女ならだれでもよかったの。

たまたまそこにいたのが
あたしだったってだけで。

自分の欲望を満たすと
豹変して邪魔者扱い。

嘘偽りのない本音。
心無い言葉が胸に刺さる。


泣いたら悔しい。
平然を装いながらも隙を見て逃げ出した。

走った。
このまま遠くへ行きたかった。
この世界から消えてしまいたかった。

全部嘘だと、夢だと思いたかった。


家までは一本道。
この道、追いかけてなんてこないでよね
もう終わったことだから


息をひそめて物陰に隠れる。

でもすぐに見つかり、暴言を吐かれる。
周りの人々の視線が痛い。

見ないで。
こんな惨めなあたしの姿。

みんなの目が気になって
意地を張りつづけることはできなかった

あの人に従うしかなかった


朝の柔らかな日差しのなか
あたしはどうしてこんなにもぐちゃぐちゃなんだろう
そう、思った。


神様はひどい。
こんなことって重なるものなの?

優しくされて、心を許しては裏切られて。
俺はそんな男とは違うって。
自分のことは棚に上げる男たち。

もう、十分。



彼も、優しい言葉をかけてくれる。
そして、抱きしめてくれる。

信じたいよ。
今度こそはって、思いたいよ。


でも心のどこかで
何かがあたしを引き留める

いつになったら、
心から人を信じられるのだろう







この恋は手放したくない

だからって追いかけてばかりだと
離れて行ってしまう


男は本能的に
獲物を狩る習性があるから

追いかけるのはいいけど
追いかけられると逃げてゆく


あたしも余裕をもとう
完全に都合のいい女に成り下がるまえに。


追いかけて彼に近づけても
彼は急に態度を翻したり
気まぐれなところがある


なのに
不意に彼のほうから近づいてきたら
歩み寄ってしまっていた


もう、惨めは思いをするのはごめんだ。
思い出したくもない。
屈辱。

ただ、焦点の定まらない瞳から
無数のしずくが零れ落ち
自分の愚かさを笑うしかなかった


でもちゃんと立ち直れたのは
彼が過去にとらわれるなって言ってくれたから。

つらい想いをしてきたことも聞いてくれて
一緒に涙も流してくれて

今も過去に泣かされて、悔しくないのかって
今を生きてるのに、もったいないって言ってくれたから。


そんな彼に追いかけてもらえるように
ちょっと逃げてみることも必要だよね


適度な距離間での駆引き。

ときに素直に甘えて
ときに冷たく突き放して

猫のように。





今日はひとりぼっち。

彼は今日女の子とふたりで飲んでます
しかも彼の家で。


その子はあたしの友達でもあるし 
何もないとは思うけど

ふたりとも悪酔いすると
ひどく乱れるからね、、、、

せっかくの週末なのに
胸騒ぎがすごい。


考えちゃだめだ。
不安で不安で苦しくなる。


あの言葉、嘘じゃないよね

「彼女と別れようって思ってる」


あたし、待ってるから。




あたしは明日お出かけで
彼は実家に帰るから
今週は会えないけど

次の休みで会う約束はしたから
会えなかった分、
もっと好きになって会えそうな気がするよ


あの子とは何もないことを祈って
このもやもやの行く宛てを探そう