いまだに違いが判らない人間がおり、いやになる。
無気力な試合と、引き分けに持ち込んだサッカーの試合。
これが、どうして同列に語れるのか?と疑問である。

バドミントンは、両チームが負けるべく試合を壊した。
サービスをすべてネットに引っかけて、相手にサービス権をわたす。
ところが、相手も負けたいから、サービスをネットに引っかける。
これを延々と繰り返し、審判に注意、警告をされた。
それでも勝ちたくないと、ネットにかけたり、ラインオーバーを狙って思いっきり大きく打つ、を繰り返す。
観客が、そんな試合を見てブーイングをするのも当然だろう。

では、なでしこの試合は、というと、前に記事で書いているが、試合の後半途中まで、なでしこの試合運びはあくまで得点のためにプレーしている。
サイドを崩してセンタリングを上げたプレーでは、もう少しヘディングシュートがミートしていれば、ゴールネットを揺らせただろう。
他にも惜しいシーンはあり、勝つための試合を展開した。
しかし、得点が奪えないまま、時間が過ぎ、後半25分過ぎくらいから、得点されるリスクを考え、無謀な試合運びを自重させた。
日本は予選突破を確実にしており、しかしここで負けると、予選リーグ3位に落ちてしまう可能性もある。そうなると、試合会場や対戦相手とのマッチングを考慮すべきで、3位になると移動をする必要が出てくる。
選手の体調を考えれば、移動は最小限に抑えたい。そのまま引き分けで終われば、移動がないとなれば、無理して攻撃をして、ボールを失い、カウンターを食らっての失点が一番怖いわけだから、ボールを回しながら時間を消費したほうがいい。
これを批判する意味が分からない。
試合を見ていれば、得点を狙っていたのはわかるし、その後の試合展開でプランを変えるのもふつうだろう。
そもそも、得点を奪うために必死に攻めてくる相手の攻撃を何とかしのぐ試合と、無気力で相手に得点をわざと与えようとする試合とを同列に語れる神経を疑う。
一つ間違えれば、失点する。そういうプレッシャーをはねのけて、試合をコントロールする選手の懸命な試合運びすら、否定するのだから。

しかし、日経新聞に書いた、大住とかいうサッカージャーナリスト。
なでしこにがっかりとか、フェアプレーとか書いているが、昔Jリーグ発足当時、ジャーナリストとか言われる方々は、口々に「日本にはマリーシアがたりない。」と言ってたのだが、それをどう言い訳するんだろう?ちなみにマリーシアとは、「ずる賢さ」を指す。
ドーハの悲劇の中で、後半ロスタイムに、武田が攻撃を仕掛け、サイドからのセンタリングを上げた。そのボールに誰も走りこんでおらず、相手ボールになってしまい、それが結果的に最後のコーナーキックへとつながり、ラストプレーで失点した。
その時、武田がかなり批判された。センタリングなど上げずに、コーナー付近でボールをキープしてれば、ワールドカップに行けたのに。と。
この時、日本代表に言われたのが、時間稼ぎを試合開始当初から行った、イラクのGKを見習え、という言葉だった。
さて、サッカージャーナリストで、サッカー雑誌の編集者だった大住氏は、このことをすっかり忘れたのだろうか?
あの時、マリーシアの必要性をサッカー誌は語っていたはずだが。
それなのに、なぜだか、なでしこがキープをする姿勢すら批判する。意味が分からない。こういう方々は、自分たちがいつも正しく、進んでいなければならないようで、サッカー選手が正しい選択をしても、それを批判することで、自分の立ち位置を高く見せようとする。
これはセルジオ氏も同じで、昔彼は、日本くらいオリンピックにこだわる民族はいない。サッカーの世界では、ワールドカップが一番で、一流選手はオリンピックに行く必要はない。オリンピックに必死になるのは、そこで世界のスカウトに名前を売りたい選手だ。と言った。所属チームでの確固たる地位を得ていない立場で、シーズン前のキャンプを無駄にするオリンピックに参加するのはやめたほうが良い、とも言った。
しかし、今回なぜだか、香川が代表辞退をしたら、代表選手にとってカテゴリーが違ても、代表戦は名誉なのだから辞退すべきではない。と言う。香川は今シーズン新しくチームを代えた。ということは昔セルジオ氏が言っていた、チームに確固たる地位がない立場であり、そこを固めるためにはキャンプでチームメイトと意思疎通を行う必要があるので、代表を辞退する意味は大きい。
昔はオリンピックに必死になる選手を馬鹿にし、今度は辞退することを馬鹿にする。

そろそろ、こういういい加減なオヤジ連中から卒業したらいい。

今回のサッカーの戦略は、別に非難されるものではない。
世界中のサッカー大会で行われている、ふつうの戦略である。

ちなみに、前記事で子供には、これもスポーツの一面だというべき、と書いた。
そこに付け足すこととして、こういう戦略を理解させることこそが大事で、馬鹿正直にプレーをすると、大切な勝利を逃がすことになる。
アマチュアで、細々と草野球などをプレーする、自己満足なフェアプレーを行うならいいが、本気でメダルを狙う、という場合には、引き分けを念頭に試合を運ぶ強さも必要になる。
戦略と戦術をしっかり考え、最高の結果を得るために、どうすべきか、を考えるきっかけを子供に与えるべきだ。
そういう環境を与えた子供が大勢生まれれば、日本の今後のスポーツの発展に寄与するだろう。
そういう未来であってほしい。でなければ、いつまでたっても日本の金メダルの数は増えないだろう。