前日の欧米市場はクリスマスで休みとなり、特段の材料も浮上していない。早朝の外為市場では、ドル円は84円85銭前後で取引され、その後は徐々に水準を切り上げた。市場関係者は「引き続き円先安観が根強く、とりあえず85円乗せを試そうとして投機筋のドル買い・円売りが強まった」（為替ブローカー）という。
本日は、決済ベースでは輸出入企業の年内最終取引となる。市場関係者は「需給的にはドル不足となる可能性があるが、大きな傾きはないだろう」（大手邦銀）と指摘している。注目は、安倍政権の組閣で、財務相に就く麻生太郎氏、経済財政諮問会議を統括する甘利明氏らの発言内容に関心が集まっている。
これまで安倍総裁のリフレ発言に反応して円安が進んでいるため、麻生氏や甘利氏が「どの程度のリフレ志向を持ち、日銀にどの程度圧力をかけるつもりなのかがポイントになる」（銀行系証券アナリスト）とみられる。
ユーロは対円で上昇、対ドルは小幅安。円は全般に売られており、ドル円と同様にユーロ円も買いが優勢だ。午前9時現在、1ユーロ＝112円05～07銭（前日午後5時、111円85～86銭）、対ドルで1．3179～3182ドル（同1．3183～3188ドル）。（了）
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