寝たのか、寝ていないのか、解らないままの朝が来た。
長い1日が始まるのか?
朝一番で、検察に行く時間を聞かされた。午後一番で行くらしい。
運動の時間を使って、看守の人に何気なく、私の覚悟を話した。
「最終的には、裁判で決まる事だからね、」
検事の言った言葉を伝えると、苦笑いが返って来た。
これで、主な警察の人には伝えた。
そんなお昼の弁当も、相変わらずアブラギッシュだ。最近では、残す事を覚えた。
「21番、しゅうちゅう」
無実を目指す私に取って、手錠など意味が有るのか?逃げる事など必要じゃない、よく手錠は、重いイメージが有るが、実際は、なんだこんなもんか!と、思う位軽いものだ。
移送車両の後部扉は、外から鍵を使わないと開かない仕組みに成っていた。
検察の待合室と言っても、おりのなかだが、長椅子が2つ、横に成って寝てみた。が、直ぐに、
「中央、21番」と、呼ばれ検事室に案内された。
「外に出たら、どうしますか?」
拍子抜けの言葉に戸惑ったが、
「旅を続けます。」
「今回の調書を読んでね、相手の被害届が出て無いですし、相手も自分達の非は、認めているのでね、今回は、処分保留という判断です」
意外な言葉に嬉しいよりも、拍子抜けした。
が、2つ条件みたいなモノをだされた。
もう、二度と警察の厄介に成る事がないように、という、お決まりの言葉と、
肖像権の侵害で、10万は高いし、本当にもらったら、恐喝になるからね。
これには、反論した。
反論しながら、やっぱりこいつバカだわ、こんな奴と話をしていても、時間の無駄だ、
最後に一つ聞いてみた。
「俺のしている資金の集め方、あやしくないですよね」
「あやしくはないよね、ちゃんとやってるからね」
やった。検察の検事に、あやしくない、お墨付きを貰った!堂々と書いてやる。
自由に成るまで、あと21時間、あの毒という弁当も、あと2回押し込めば、薬物依存しなくても良い食事ができる。
当たり前の事だが、無実だ。