店長が私のスープ作りに取り組んで3日目、
このスープ作りは、とてもデリケートで火加減と、灰汁の関係を感覚で覚えて、理解して行かないと完成はしない。
どんなに腕が良くても、灰汁と戦って体が痛くなろうとも、感覚を覚えないと成らない。
私が教えられるのは、あと2つ!
この日のスープは、薄かった。
それでも、店長はラーメンを出してしまった。
ダメだと知りながら!
お店という屋根は、従業員とお客さんが持ち上げていて、従業員とお客さんは、味と金額で結ばれている。
100%の物でない物を出す時、1000円なら。
50%の物なら、500円しかもらってはならない。
むしろ、専門店なら、店を閉めるべきかも知れない。
では、このスープは無駄なのか、そうではない。
失敗しても、無駄には絶対にしない。
私も元料理人、意地で直した。
完璧ではないが、合格ライン以上まで治す。それが教える側の責任だからだ。
そして、
翌日のスープ作りに取り組んだ店長がいる。
店長が、素材の味と、熱を入れた味と、作用の関係を理解出来たら、スープを直せる。
このお店の中には、ゴミに成るような食材はない。
そしてこの日の夜、私は店長に一つの新しい味を教えた。
これはまた明日。