ひとり、ポツン…。

と、いわき駅に取り残されたSAT。


とりあえず明かりの灯るミスドの前で

ピッチでTAROさんへ連絡したんだとさ。


幸いにもその電話は

TAROさんに繋がったんだとさ。



「実は…。」

状況の説明に、驚いた様子だったTAROさん。

「そこで待っとけ!動くなよ!」

そう言って電話は切れたんだとさ。


とりあえずミスドに入ったSAT。

良かった、サイフ持ってて…。

不安な気持ちを

甘いドーナツと温かい飲み物で紛らわし

ポチっと座っていたSAT。


…。


数十分後

勢い良くドアを開けて入ってくるTAROさんの姿に

おもわずSATは立ち上がったんだとさ。


「ごめんなぁぁぁ!」

今も忘れられない、TAROさんの最初の一言。

てか、TAROさん、全然悪くないのに…(ノ_・。)


一瞬緩む涙腺を食いしばって堪えるSATの頭を

ポンポン、と2回優しく叩いてくれたその温もり。

それと同時に

大きなLiveを前日に控えてるのに

駆けつけてくれたその優しさと

大幅に遅れたリハを行なって

疲れている筈なのに

夜中出動させてしまった申し訳なさに

SATは言葉が出なかったんだとさ…。



無事、GAUCH!カーに乗せてもらったSAT。

帰り道、しばらく車を走らせていると

突然TAROさんが言い出したんだとさ。


「おっ!発見!

よっしゃ、パチンコしに行くでぇ!」



え?????(・∀・)


ぱちんこ…とわ…???(・∀・)


パチンコ屋の駐車場に車を止め

「やった事あるか?やり方解るか?」と

他愛ない話をしながら

お店に向かったんだとさ。



SATがパチンコをやったのは

幼い頃父に連れて行って貰った記憶が1回。

大人になってから、友人に誘われて1回。



「えと、2回、やったことあるよ!(・∀・)」



席に座り

「打ったら玉がこの辺に来る力加減やで。」という

TAROさんのアドバイスでパチンコを打つSAT。


よし!と日頃使わない集中力を発揮するSAT。

しばらくすると…。

ジャラジャラジャラジャラ、何だか玉が一杯出始めた!!о(ж>▽<)y ☆


「おぉ~!ビギナーズラック!っちゅうやつやな!」と、TAROさん。


お店に入ったのが既に閉店前の時間帯。

ある程度の所で

「よっしゃ、行こか!」

と、お店を後にしたんだとさ。


換金のレートとかよく解らないまま

数千円を手にして店を出る頃には

さっきまでの不安な気持ちは全く無くなって

暗くだだっ広い駐車場には

ケラケラと笑い声が響いたんだとさ。



しょぼんとしたSATを見て

精一杯笑わせようとしてくれたTAROさん。


あの日のパチンコ玉。

ひとつぶ、持って帰れば良かったかな…。



そしてしばらく車を走らせる。

宿舎に到着したのは

間もなく日付が変わろうとしている時間帯。


Team GAUCH!は

ローディーさんや音響さん

全部が一緒の部屋。

さながら修学旅行の様…。


勿論、SATの部屋は別。

女子の部屋。

でも、GAUCH!STAFFで女子はSATだけ。

要はSATが泊まる部屋は

「見知らぬ人ばかりの女子部屋」だったんだそうな。


本来なら

昼間からリハして

宿舎に入ったなら

大人らしく挨拶なんかも交わし

一泊するところなんだろう。


じゃがしかし。

こんな夜更けの時間帯。

明日に備えてもう眠っている人も居るかもしれない。

その部屋に行く勇気をなかなか持てなかったSAT。



そんなSATの気持ちを

見透かした様にSABBAさんが言葉を放った。


「あっちで気ぃ使うんやったら、こっちにおってもええで。」

「おぅ、俺ら別にかまへん。」


SATは、すぐその言葉に乗った。



お酒も入り

くだらない話に

ゲラゲラ笑いながら

続いていく楢葉の夜…。


この時とばかり

SATは一眼を取り出し

その様子をカメラに収めたんだとさ。



良かった♪

今度の会報誌では

表舞台だけじゃなくて

裏舞台も掲載出来る(*´∀`*)♪


また、一つ、楽しみが増えた♪


長距離の運転と、日頃感じないプレッシャーに

疲れ切ったSAT。


SATは全くお酒は飲めないが

睡魔に勝てず

誰よりも早く

一番すみっこに引かれた布団で

オチたんだとさ…。



…(^^;)



そして、翌朝。


1997年7月27日。

“COMING POP”と名付けられた

この日、一日の為だけに作られたSTAGEが

彼等を待っていたんだとさ。


【Sabba Smiley】GAUCH!






つづく。