こんにちは、
新(あらた)です
いつも介護日記を
お読み戴き本当に
ありがとうございます
文明の利器か
悪魔の道具か
ダイヤル式の電話って
どのくらいの世代から
知らないんでしょう?
生まれた時からもう
家に固定電話がなくて
親も携帯を使っている、
なんて人も
この世に存在する時代。
そもそも、
相手の家に電話をかけて
(いったい誰が出るか?)
なんて心配をしなくても
済むなんて、
私の世代からすれば
もう、夢のよう・・・
あ、今日はそういう
お話じゃないのでした
この介護日記では
たびたび”電話”に
まつわる場面が
登場していますが・・・
認知症を発症してから
母を自宅でしばらく
看ていた時も、
電話に関しては
様々な事件がありました
一番厄介だったのは
やはり
「夜中に電話を
かけてくること」
しかも相手(母)は
時間的概念もなく、
用事もない状態で
普通は寝静まっている
時間帯の着信ですから
(一体何事か!?)と
そりゃビックリです
ある種のトラウマと
言いましょうか、
祖母が亡くなったのも
夜中の連絡でしたし、
そんな時間の着信に
良い予感は一切
ありませんからね
当時はまだ自宅が会社
だったので、
仕事が終わると
父の承諾を受けて
モジュラージャックを
電話機から引っこ抜いて
帰ったものでした
この当時、私にとって
「電話」という存在は
”生活に絶対必要だけど
同時に厄介な道具”
だったのです
父の場合は、
お陰様でまだ夜中に
かけて来ることは
ないのですが、
それでも、あの
”短時間に8回連続”の
着信には呆れを通り越して
恐怖さえ覚えました
それだけ気軽に
使えるものだとも
言えるんですが・・・
何でもかんでも
電話すりゃ済むって
もんでもありません
母にしろ父にしろ、
だいたいが勘違いで
かけてくるものですから、
始末が悪いのです
父が私にかけて来る
電話は、百歩譲って
こちらが何とかしたら
いいんですけど、
実は、
困っているのは
「父が受ける方」
前にも日記に書きましたが、
私からはよほどのことが
ない限り実家に電話は
かけません。
なぜなら、
「危ないから」
家の構造が皆さんには
伝わるかわからないですが、
実家は昭和初期に建った
木造の2階建てです。
玄関から奥の階段までは
土間になっていて、
その玄関を入った最初の
スペースはいきなり
事務所になっています。
そこに父と私が使っていた
事務机が置いてあり、
その上に電話機があるのです。
用事がない時は
2階の自室で過ごす父は、
電話に出るために階段を
下りてこないといけません
足が悪いのでよく
転びますし、
普通に歩くにも
踵からドスンドスンと
移動しますので、
下手をすると階段から
転げ落ちかねないんです
しかしながら、
実家に帰って履歴を
見てみると、結構な頻度で
着信があったりします。
まぁ、ほぼ99%は
勧誘の電話みたいで、
ネットなどで番号検索して
怪しいものは着拒設定にも
するんですが、
長年会社をしていた
代表番号のため
わけのわからない着信が
多いのです
たまたま、
父からの電話に
慌てて出てみると、
「今、電話かけたか!?」
「いや、私はかけてないよ」
「着信が聞えたもんで
慌てておりて来たら
階段の下で転んだ」
「そしたら電話切れた」
「あ~~~・・・」
これも、何度
「私は絶対かけないから、
着信あってもどのみち
たいした用件じゃないし、
対応出来ないから
出なくていいよ」と
伝えたか知れません。
そう、
運良く間に合って
電話に出られたとしても、
「はぁ!?なに!?
何言っとるか聞えん!」
「わかるヤツが
今おらんから
またかけて来い!」
そう答えているらしいので、
用事が完結しないのです
つまり、着信も途切れません。
何よりも、
「電話して来たのは
誰だったの?」
と尋ねても、
「誰だか知らん」
「声が小さくて聞えん」
なので、
私が相手を特定して
かけ直すことも
難しいのです
明らかな迷惑電話とか
企業として登録のある
番号ならネットで調べて
何とかなりますが、
個人の携帯や固定電話
からですともう、お手上げ
というか、
個人であっても近年
わざわざ父のところに
電話して来る人が
そうそういるものでは
ありませんが、
父がかける際の
間違い電話も多々
ありそうなので・・・
いつ、どんな形で
相手に迷惑をかけて
いるのかと考えると
ひじょ~に心配です
思えば
父は昔から電話音痴
いや、機械音痴の延長
だとは思うのですが、
早とちりで、
私の友人からの電話を
切ってしまったり、
客先を間違えて
電話したことに気付かず
相手に言われて平謝り、
というような場面も
1度や2度ではないのです
かと思えば、
暇つぶし???に
事業部へ電話して
事務長とくだらない話を
延々1時間以上も
していたこともあり・・・
父にとっての「電話」って
なんなのでしょう~?
離れて住む私とは唯一の
連絡手段ではありますが、
(文明の利器)
一方でその機能を
理解しきれていないために
心配事や厄介事の
種にもなる(悪魔の道具)
結局のところ、
我が家に限っては
便利なんだか
不便なんだか・・・
母の時と同じように
モジュラー外して
通話出来ないようにしたら、
たぶん、近所中の人に
「電話が通じない」と
触れ回って大騒ぎに
なるんでしょう
丸一日
父から着信がないと
ホッとする反面、
(どこかで倒れていないか?)
とも思ってしまうのが、
「電話の妙」なんでしょうね
この続きは次回、
「それでも、親を看る(53)」
~食欲魔神に変身~ で
お会いしましょう