大切な方を亡くされた喪失感を乗り越えるあなたをサポート。ロスケアヒーラー佐々木澄子です。

 

 

今日は、自死により大切な方を亡くされ、悲しみの淵にいるあなたへ、そっとお心を癒すことについて心を込めてお話いたします。

 

 

私には大山君(仮名)という

友人がいました。

 

 

仕事でお世話になった方です。

とても知識が豊富で、

私たちの質問に嫌な顔ひとつせず、

黒ぶちメガネを何度も上げながら

丁寧に説明をしてくれたものです。

 

 

そんな大山君とある日、

スーパーでばったり会いました。

瘦せ型の彼が、かなり太っていたので

とても驚きました。

 

 

「久しぶりだね」と声をかけると、

相変わらず、メガネを上げながら

「何年ぶりかな」と、はにかんでいました。

お互いに懐かしく、近況を話しました。

とても楽しい時間でした。

 

 

「じゃあ、またね」と手を振り歩き出した時、

「実はさぁ」と大山君。

「何?」と振り向いた私に、

「実は、うつになって病院に通っているんだ」と

打ち明けてくれました。

仕事も数日前に辞めたとのこと。

 

 

彼は処方された薬を飲んだ頃から

体重が増えてきたと話していました。

不眠などもあり、さまざまな要因が

重なったのでしょう。

 

 

当時、仕事の休憩時間に

大山君がこんな話をしたことがあります。

 

 

「父親は職人なんだ。特殊な仕事だから

なかなか仕事がこなくて、、、

すごく大変でさ、超貧しい生活。

弟はまだ学生だから、

俺が働いて守ってやらないとね」と。

 

 

そして続けてこんな話もしてくれました。

「俺、家で、肉が入ったカレーライス

食ったことがないんだ。

肉の代わりに、ちくわなんだぜ。

信じられないよな、今どき」と

笑いながら話していたのです。

 

 

私も裕福な育ちではなかったため、

大山君の話にジーンときたのを

覚えています。

 

 

その時のことを思い出しながら、

大山君と体のことなど、

しばらく話していました。

そして「無理しないでね」と言って

別れたのです。

 

 

ですが、その言葉が

最期となってしまいました。

 

 

彼は、それから1年を過ぎた頃、

自ら命を絶ったと

知人に聞かされました。

 

 

あの時、

どんな気持ちでうつ病のことを

打ち明けてくれたのか、、、

先の見えない不安で

いっぱいだったろうと想うと

後悔と寂しさが残りました。

 

 

それからも時々、

大山君のご家族は大丈夫だろうか、

弟さんはどんな想いで

過ごしているのだろうと、、、

考えると涙が出てくるのでした。

 

 

このようにお別れというのは、

心をえぐるような辛い出来事です。

 

 

そして、

かけがえのない大切な方が

突然、自ら命を絶たれたご家族様の

お気持ちを察すると、無念で、

軽々しくお話すべきではないとも思います。

 

 

ですが、誤解を恐れずに

お話させていただくのであれば、

私はこのように思うのです。

 

 

それは、自ら命を絶たれた方は

「死」を望んだのではなく、

「心と体が楽になる唯一の方法」として、

「死」を選択されたのではないかと思うのです。

 

 

そして、

姿は見えなくても、

声は聞こえなくても、

触れることはできなくても、

 

 

魂として

残された私たちを

見守ってくれているのです。

いつでも私たちに

語りかけてくれているのです。

 

 

もしも、ご自分を責めたり、

後悔や罪悪感で

お辛い状況であれば、

このようにお伝えしたいです。

 

 

それは、

あなたが亡くなられた方を

誰よりも大切に想われていたという

「愛情の証」ではないでしょうか。

 

 

その想いは、

亡くなられた方にも

伝わっているのです。

 

 

なので、無理に感情を抑えず、

ご自分を否定しないで下さいね。

泣きたい時は、泣いた方が良いのです。

誰かそばにいてもらいたい時は、

そのようにお願いすれば良いのです。

 

 

そして、寂しい時は

そっと胸に手を重ね、

あなたの中に詰まっている

想い出とともに、

溢れんばかりの想いを

大切な方に語りかけて下さい。

 

 

たとえ、

亡くなられた方との間に

お辛い記憶があったとしても、

魂的にとらえると

この世で一緒に魂を成長させるために、

お互いの役目を

担ったのかもしれないのです。

 

 

どんな想い出も尊く、

そして亡くなられた方との絆は

これからも、ずっとずっと続くのです。

 

 

あなたのお心の扉が、そっと開き、

かけがえのない大切な方と共に

生きられますよう

お祈り申し上げます。

 

 

ロスケアヒーラー 佐々木澄子