大切な方を亡くされた喪失感を乗り越えるあなたをサポート。

ロスケアヒーラー 佐々木澄子です。

 

 

今回は言葉によって勇気をもたらし、

私の一大決心を促してくださった

お医者様のお話をいたします。

 

 

その頃私は

専業主婦を卒業して

フルタイムの

パート勤めを

始めたばかりでした。

 

 

気持ちも新たに

張り切って

仕事をしていましたが

 

 

勤務中に

意識が遠のいていく

感覚があり

そのまま倒れてしまい

一瞬意識を

失ってしまいました。

 

 

痙攣(けいれん)も

起こしていたとのことで

車椅子に乗せられ

当院で診ていただいたのです。

 

 

そして検査の結果

倒れた直接の原因は

不明でしたが

脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)

があることがわかりました。

 

 

脳動脈瘤は

脳動脈の

血管壁が薄くなり

もろくなることで

そこが膨らんで

血液が入り込み

コブのような形状に

なるそうです。

 

 

まだ破裂していないので

診断名は「未破裂脳動脈瘤」

とのこと。

 

 

では破裂すると…

くも膜下出血に

なるのだそうです。

 

 

お医者様は

 

 

「一生 破裂しないで

過ごす人もいるけれど

破裂するかもしれないと

不安に思って 

生活するより 

手術して

安心できた方がいいのでは?」

と話して下さいました。

 

 

その日は帰り

後日 夫と一緒に

説明を聞きに

来院しました。

 

 

その説明では

開頭手術で

その動脈瘤を

クリップで留める

クリッピング術を

行うというものでしたが

 

 

私の場合

目の神経の

すぐそばにあるため

少しでも触れると

失明する可能性が高い

と言われました。

 

 

しかも

その部位まで

届く器具が

揃っていないため

少し遠い病院への

紹介になると。

 

 

当時私は

「失明するかもしれない」

と聞いて かなり

不安になっていました。

 

 

「もしそうなったら

子供たちの 

人生の選択肢が

狭められるかもしれない」

 

 

「夫にも迷惑をかけてしまう

私と結婚したために

苦労をかけてしまう」と

 

 

気持ちがズンと…

落ち込んでしまいました。

 

 

手術をする決心が

つかないまま

紹介を受けた病院で

また説明を

聞くことになりました。

 

 

お医者様は

優しく丁寧に

説明して下さいました。

 

 

そして

 

 

「子供さんは 

まだ小さいでしょうし

佐々木さんの

いいと思うタイミングで

入院してもらっていいですよ」と

話して下さいました。

 

 

それでも

決心がつかない私は

 

 

「失明が心配で…踏み切れない」と

弱々しく伝えたのでした。

 

 

その時

お医者様から言われた言葉

 

 

今でもしっかり覚えています。

 

 

「不安な気持ちは よくわかります。

 

 

私たちは

『患者さんのここだけは… 

何が何でも全力で 守るんだ』

という覚悟で

手術にのぞんでいます。

 

 

私たちを信じて 

手術をしませんか」と。

 

 

この言葉に

私は心を打たれ…

勇気をいただいたのです。

 

 

もう迷いは消え去り

 

 

「このお医者様に

全てお任せしよう」と

決めることができたのです。

 

 

一緒に説明を

聞いてくれた

夫や姉も

同じ気持ちだったそうです。

 

 

そして入院、検査…

あっという間に

手術当日の朝。

 

 

私は 

ナースステーションに行き

バリカンで

髪を剃っていただきました。

 

 

まさか 人生の中で

尼さんのようになるとは

思いもよりませんでした。

 

 

いろいろな意味で

覚悟ができました。

 

 

この後いよいよ手術を迎えます。

この続きは次回でまたお話させて下さいませ。

 

 

あなたと共に

ロスケアヒーラー 佐々木澄子