第33話 「レップウ団の裏切り者」
「(一体俺どうしちまったのか…)」
歩いていると雨が降り出して来た。ここらには雨宿りできる場所もポケモンセンターもなかった。それにネスト自身もめまいがしておりクラクラしながら歩いていた。そしてちょうど雨宿りできそうな洞くつを発見した。
「岩があって入れなくなっている…。」
そして岩にもたれかかっているとモンスターボールが一つ自分のポケットからおちた。
「(そういやポケモンを持ってたっけ…。すっかり忘れていた。)出て来い」
出てきたのはキリキザンだった。ちょうど役に立てるポケモンだった。
「岩を… 砕いて… くれぇ」
キリキザンは指示通りネストがもたれかかっている岩を砕いた。ネストはそのまま洞くつの中に倒れこんだ。その時だ。
『く… 苦しい』
今までとはちがう声を言いながら苦しそうにする。キリキザンは心配するように見てるがもう手遅れだった。数秒の間にネストの体は縮んでしまいネストは気を失っていた。それから3日でやっと目覚めたらしい。
「夢物語みたいな話だな…。冗談にしか聞こえないな」
「別にいいですよ。冗談と思ってもらっても」
すると最初に会ったときと同じ声になっていた。
「(声はこのままだったのか?)」
「ついでに話しときますが どちらも集団にもしたっぱは何人もいますがその上の隊長はレップウとシップウで各3人ずつ。その上は特にはいない。隊長クラスの7人を倒せば二つとも壊滅へ追い込めます」
すると話題を変えてレップウ団の方の話に変えてきた。
「隊長倒すだけでそんなにも解散まで追い込めるのか…。でも各3人ずつで6人なはずなのに何で7人倒さないといけないんだ?」
「… すいません 私の勘違いでした。先を急ぎましょう」
「え? あぁ」
そして二人はまた隠れながら歩きだしていった。
「7人目はいたんですけどね…」
こっそりつぶやいてネストは歩いて行った。
「フレス隊長 例の石板を持ってきました」
「ご苦労。このイスに座ってお茶を飲んで休憩したらいいぞ」
ここはレップウ団の飛行船の中。先ほどナオキ達と会ったしたっぱが隊長にケースを届けたところだ。
「したっぱがフレス隊長とお茶を飲むなんて 身分が違いすぎてできませんよ」
「このさい身分なんてどうでもいいだろ。とにかく座れ。座れ」
「あ はい」
お茶を飲んでいるとフレスはケースを開けてみた。
「石板が入ってないぞ!?」
「(さっきガキからもらったはずだが。ミスった…」
したっぱはその失敗に驚いてつい立ちあがってしまう。フレアはこちらを見る。
「おい お前…」
「(俺 クビだ…)」
「立ちあがってずに座れよ。立ってると疲れるだろ」
その瞬間 笑いながらしゃべった。したっぱはその言葉に驚いていた。したっぱが座ると話し始めた。
「人間誰でも失敗するだろ。そう気にするな。結局『石板の回収は失敗した』と報告するつもりだったからn」
しゃべってる最中 人影が見えた。そこに自分のポケモンの伝説クラスのヒードランを出した。壁すみで聞いてた男は手を上げて出てきた。
「お前はデステルカ!?」
「今のきいたぜ。『結局報告するつもりはない』ってことは石板とっても渡す気はないってことだろ?」
フレスは他のモンスターボールも出す準備をしていた。
「やはり裏切り者か。ならこの中身を見ろ」
デステルカから投げられたのはケースをフレスはキャッチした。
「開けないとこの事を…」
「脅しか…」
仕方なくフレスはケースの中身を確認した。すると驚きのものが入っていた。
「破滅への石板!? どうしてお前が。しかも俺に! まさか!?」
「俺も裏切り者さ。こっそりここに侵入したのはお前の確認だな」
「でも何で 俺があやしいと分かった?」
ヒードランをモンスターボールにしまい 出そうとしていたポケモンもしまって改めてイスに座った。
「もう一人の隊長がしゃべってただろ。あんなこと聞かされたらいっしょに仲間になんてなれねえわ」
「それは俺とお前しか知らされてないから 同じ気持ちになったと思ったのか?」
「そういうことになる。そういやそこのしたっぱはどうする? このこと聞いてるぜ」
デステルカの視線はしたっぱの方に向いた。少し睨むなりしている。
「俺の大切な部下を怖がらせるな。こいつは1番の部下だぞ。このことはとっくに知っている」
「(フレス隊長!)」
(続く)