気象系の青さんの素人妄想BL小説です





side O



運命が動き出したのは


月が存在しない闇夜だった_




おい!!
  何してるって聞いッ…
  ……お前らッ…◯◯中の3年だな
 悪いが俺、教員だぞッ!!
 お前達の隣の◯中だ…


//
先[………



  //

⁈///





突然、公園の方から声が響き

視線を寄せようとした瞬間…


背中に回っていた腕や

腰を掴まれていた手が離れ

体勢を崩し地面へ両手をついた





ザクザクザクッ…

仲間割れか何か知らないが
 こんな場所で喧嘩はよくなッ…
!?裸ッ⁉︎///


ああッ//…やぁ/////
 …ハァッ…見ないれッ…///…ハァッ…


「……あッ…//…悪い///




喧嘩をしてると勘違いしたのか…


何れにせよ

説教をしながら近づいた人陰の

大きな瞳に運悪く捉えられ



その発せられた言葉から

自身の姿を思い出し


少しでもその姿を晒したくないと

地面へへたり込んだ






……ってか…お前らッ……これって//


なぁ!ヤバくないッ!

…ハァッ…たッ…ハァッ…助けッ///






状況把握の為か足音が止まり

言葉を失った人陰に向かって



顔を伏せたまま…


助けを求める為

小さくも必死に声を張り上げた





先[ッ…行くぞッ…


ドンッ…
//…



すッ…

「…うをぉ!?
 ……って……おいッ///…大丈夫か?//


…ぁあ///…やぁあ///
 …さッ…触らない//





人陰と先輩の間にいた事で

盾に使われたのだろう

背中を押されバランスを崩し


運悪く倒れ込んだ先は

教員だと名乗る者の腕の中



直ぐに抱き込まれそうになるが

動揺した思考回路では

この者でさえも恐怖に思えて

咄嗟に “ 触るな ” …と訴えた…





…あッ…//…悪い…怖いよな///
 …ってか…アイツら…//
  逃げれると思うなよ
 顔覚えとくぞ!!



…ハァ…ハァッ……センパ//





目の前の人から離れたものの

こんな姿では何処にも逃げれる訳もなく


股間だけでも手足で隠し

地べたに再度へたり込んだ



そして良いように弄ばれ

挙げ句の果てには

囮として簡単に捨て去った背中を


視線で追った








終わった…//




辛くて気持ち悪かった


恐ろしい時間は終わったんだ







そう思った途端……



ふッ……ふゔぅ//


大丈夫か!?…怪我はッ…///




さすッ…
ッ!?…//





突然、肩へ生あたたかな感触が落ち

咄嗟に叫んで身構えた





⁈…悪い//
 …ってか、安心しろ
  危害を与えるつもりはない





見れば両手を上げ

訴えてくるその瞳は…




月が不在の闇夜に


唯一、照らしてくれる

存在であるかのように強い光で満ち溢れ

僕を捉えて動けなくする





…ハァハァッ…………//


本当だよ//
 …ってかッ…その格好…///
 大丈夫なのか!?//
 …心配だから…何とか言えよ//



…ハァッ……ハァッ…//





隣の中学教員と名乗る人は

僕を安心させる為か…


強い口調ながらも

優しい言葉を投げかけてくる



けれど視線を交わし続ける事が

恥ずかしくなり

背中を向けてからゆっくり頷いた




そっか…ぁ、でも…取り敢えず///


……




ガサゴソッ…

   ガサッ…



背中越しから届く物音に

少し警戒すると…





ぼふッ…

ひゃッ///…な……にッ…//

取り敢えず着ろ
  …寒いだろ?///





頭に降ってきた物を拭い取れば…

香りの良い布地の塊


 “ 着ろ ” と命令された事で

その場で広げてみれば

ジャージの様な衣服だった…





…………ハァ……あり…とッ///


…ああ……早く着ろ///





周りを見渡しても脱がされた制服が

何処にあるのか分からない…


このままの格好で居るわけにもいかず

震える手で受け取った服の袖に腕を通した






もう一度聞くが怪我は無いんだな?
 本当に…大丈夫なのか?///


…ハァハァッ…………ハァッ…





怖かった



終わったんだと思えば思うほど怖くて

上手く声が出てこない


頷くだけで精一杯の返答を送ると

目の前の教員と名乗る男は

そのまま質問を続けた…




アイツらは?……知り合いか?
 …君も同じ◯◯中だよな?


…ハァッ…………ハァッ…




両腕を袖に通し

今度はハダケたままの前部分を

ファスナーを閉めようと試みるも

手の震えが止まらず

金具が上手く噛み合わない



そんな焦りから

やはり言葉は無しの頷くだけの返事をした




…なぁ…今のって……
  無理矢理…だったよな?…そのッ…
   本当に大丈夫なのか?//
 …ってか警察か


……ッ…待っ…//

「……え?


連絡しなッ…ぃ///…ハァッ…





ポケットからスマホを取り出したのを

横目で見て慌てて静止した




でもッ//…お前ッ…今のは
僕も悪かのッ


………いや…//
   どう見てもその姿…それにさっきのは//
もッ……もう
 関わりたくなから//
 …お母さッ…にッ//…ハァッ…
 心配かけたくなッ……からッ//
 放っておいてくだッ……さッ…ふッぅ//
 …ハァッ…ひぅゔぅッ





もう

思い出させないでよ//





気持ち悪いキスの続きも

股間に潜る先輩の髪も



脚の隙間に触れられて

滑った感触も…//





もう何一つ

思い出したくないんだからッ//








お母さんッ///


お願いッ……



僕が嘘をつくことを

どうか許してッ……///





前部分から隠しきれない

はだけた肌を憎らしく睨みつけると

視界はぼやけ始め


動悸は止むことがなかった…




……いいんだな?//


ふぅぅッ…//…ハッ…ゔぅッ///』





視界がぼやけるのを何度拭っても

拭い切ることは出来ない…


ぎゅっと瞼を閉じて、深く頷いた




……ハァ…分かった…//…連絡はしない


ッ…    

    ザッ…
…ハァッ…やら
 こっちこないれッ//…ゔぅ


 ザザッ…    



背中越しに

雑草を踏み荒らし音が近づき


先輩にされた事が咄嗟に頭をよぎり…


もしかしたらこの人に

同じ事をされるのでは…と、恐ろしくなり



顔が草に触れる程

小さくなって屈んだ



ッ…

こな…ハァッ…や…ッ//…ハァ…

ッ…                    



怖いッ…



お願い!!

僕に触れないで//




これ以上


お母さんが知ったら

悲しむようなこと




僕にさせないでッ…






今の僕に出来ることは

ただ一つ



草と土の匂いが分かるほど

身体の全てが地面に触れるように蹲り


恐怖が繰り返えされないように

ただただ祈ること_



それだけ…






でも…全身に震えを感じ、

心細くなってた心に届いた言葉は

想像していたモノとは違っていた






…バカだなぁ〜///
俺を見ろ
  大丈夫だ///何もしない
 信じろ!!




ぎゅぅッ…

ゃぁあ///



 ふわ…      

よく頑張ったな///
  もう大丈夫だ…//


                


蹲った背中に一気に重みが増すと


先程、受け取り

羽織った服と同じ優しい香りが

僕を包み込む様に充満した




…ハァァッ…ハァ…僕ッ…///…ハァッ…




強い言葉に一気に力が抜け


草を毟る程に

強く握りしめていた拳が緩むと



一瞬、止まりかけていた

視界が再びぼやけ、

ここまで我慢してきた

言葉の数々も一気に溢れ返ってきた




ぁぁッ…ハァッ……ッ…//
   …ハァッ…僕ゔぅ…ハァッ…こわヒクッ//
 怖かったれす///



ああ……そうだよなッ///
 怖かったよな…//
 こんな姿で……心細かったよな…
   一人でよく耐えたよッ//…
 けどさ、もう大丈夫だ
 お前はもう一人じゃない…
 俺がいる


ゔぅ……はッ…はぃ///
 ゔぅッ……ハァッ…ふぇぇッ
ふえぇ〜//






みっともない



初対面の相手に

こんな泣きつくようなこと…



けれど漸く……心のままに、

素直な言葉を吐き出す事を許された

震える身体は…




ガバ//

うをぉお〜っと…//…




背中から伝わった声と温もりが
 
大好きなお母さんのそれと

同じ気がして……/////




次の瞬間には

その人目掛けて抱きついていた




ぅわあ〜ん//
 グズッ…ハァッ…ズズッ//…ハァ…
 ふぅうッ…ゔぅッ…///


だ…大丈夫!!
  俺が居るからッ…//もう大丈夫だ
  もう独りじゃないぞ


ゔぅッ…はぃい///
 …ハァッ…ふぇえ〜〜ゔぅッ//グスッ





その人は…

お母さんの様に優しいぬくもりで

僕に応えるよう…抱きしめてくれた





あたたかい…///



もう大丈夫なんだ……

終わったんだ





「…あッ!?…つぅ〜か、お前…///
 ズボン履け///
 ケツ出たままだと俺が怪しまれるッ///


ズズッ…ハァッ……ふふッ……ズズッ
 んふふふッ…ぁい…怪しぃれすッ///






真っ直ぐな声と

お母さんとは違う優しい香り




感情を封じ込め

先輩達からの行為を抵抗せずに

受け入れようと


…諦めていた乾いた心へ………





ふはは//…だよな?
 俺が捕まるよ///…ハァ…
 ………てかッ…良かった///
   ちゃんと笑えた……な…///


…ハァッ…ふふ……ぁい///ズズッ





 すぅーー…   と、溶け込み…


心が潤いで満たされたのが分かった






✳︎

 ✴︎

✳︎

 ✴︎

✳︎


心臓にピタリと触れた

あなたの背中が



喋るたびに擽ったく感じた帰り道_






阿呆か!!
  襲うわけないだろ
 アイツらと一緒にすな
 俺は教論だぞ!!
 当たり前だが…
 未成年との恋愛は御法度なの!
 お前ら学生の手本になる立場


ほッ本当でしょうか?///
   だってッ…トイレでは誰でもいいって…//
 ……だから…//
 先生に襲われると思ったんですよ?



お前ッ…//…
 あのなぁ〜誰でもいいからって…
 子供にまで手を出す趣味はねぇ〜よ!
 はぁああぁ
 …まぁ……もうどうでもいいか…//


……ふふ…いいんですか?///


もういいのぉ〜///ふはは♪






先輩達の事は…

大事にしないでいてもらう代わりに



もしもの時の為に

互いの連絡先を教え合った




何かあったら

いつでも連絡しなさい




そう…大きな瞳が言うんだ/////






あの後、泥だらけになった制服を

トイレの外壁の角で見つけ


少しでも綺麗なものを着ろ…と、

そのままジャージを借りた




それでも夜の風は冷たく肌を撫でるので

追加でトレンチコートを肩へ掛けてもらい



ふらふらになって

足元がおぼつかない僕を見兼ねた背中が

強制的におんぶをしてきた




…ってか、お前…襲われてんのに
 よくそんな話し聞いてられたな//



だって先生の声
 凄く大きかったんですもん///
 ふふ……しかも…酷い内容…//




教師と名乗り

証明する物も見せてはくれたけど

話し方が学生みたいに砕けていて

すっかり安心し切った僕は…



トレンチコートを僕に貸した事で

きっと肌寒く感じているであろう

その背中へ……



身体を密着させ

ぬくもりを分け与えていた…/////





ああ〜
 そうでございましたか…//
 …はぁあああ……
 でも…まぁお前…強いな…/////
 

……そんなこと…ないれッ…す///


ふはは///
 …今、絶対噛んだだろ?


『…んふふ……噛んでないです♪






このあたたかい背中



好きだなぁ…///





先程までは

人に触れられる事への恐怖心で

全てを支配されていたのに…




何だか…

このままずっと引っ付いていたいと、



甘えた序でに

頬を目の前の肩へ沈め


唇が触れそうな距離まで

首元に顔を寄せた…





あははは//
 お前さぁ〜…きちんと
 自分の思ってる事言えるじゃん…
 …ハァ…きっとこれからさ
 色んなこと経験するんだろうけどさ…
 お前自身が…嫌だと感じた時は
 ハッキリ嫌だと言えよ?
 いいか?絶対怯むな?
 

…………ハァ……そんなことッ//





分かってる…//



分かってたけど

怖くて自分を守れなかった_





急に居た堪れなくなり

首を90度捻ると


目の前の肩へ向かって額を沈めた





…まぁ……あの場では…
 難しかったか…//
 …でも、お前の身体を弄ぶ事…
 一番許しちゃいけねぇのは
   誰でもないお前だろ?
 …ここは大事にしろ?






徐ろにその場に立ち止まり

僕をそっと下ろすと


その背中は僕から一瞬で姿を隠し

次に僕を捉えたのは…



大きくて真っ直ぐな瞳_




その瞳はやっぱり強くて…

暫く視線を逸らせないでいると


いつの間にか

僕の左胸を優しい拳が



ッ… とノックしてきた…



 


分かったか?
 …分かったなら……返事…//


………ッ……はぃ…///』






どうにもならない状況だった_


言い訳だって

直ぐに浮かび目の前の瞳へ


文句の一つでも

言ってやろうかと思ったけれど…




結局、

そんなこと出来なかった


この真っ直ぐな強い瞳には

単純に逃げたくないと思ったんだ






僕の心は


僕だけのもの…//



自分で守るんだ…///





そう…

胸に落とされた優しい拳を見つめ


返事をした_






ふは…素直でいい子だな♪


ぽふぽふッ…

んぁあ///ちょッちょっとッ//
   やめッ…ハァッ…やめて下さい


くしゃくしゃッ…

んははは…髪ボサボサ♡





優しい拳は胸を離れ

今度は僕の頭上でパーを作ると


そのまま一気に急降下して

笑うリズムに合わせ左右に髪を散らした




もぉ〜!!……ふふッ♪
 今日は…ありがとうございました//
 あれ…家なので……僕はこれで///


おう…じゃあ、またな♪
 あ、防犯ブザー必ず持ち歩くんだぞ?


『……あぃ…///





クシャクシャに

掻き乱された頭が熱い



拳を落とされた胸が煩い





よし…じゃあ〜な!
 あ、夜遊びしてた事は…内緒で頼む♡


ふふふ♪…了解です///…ぁ、




身につけていた服の胸元を

軽く握り伝えれば…




いやッ…今、脱げねぇ〜だろ?
 …いいよ…やるよ♪


……で、でも///




流石にそれは申し訳なく思い

直ぐに引けないでいると…




じゃあ…俺たち中学隣だろ?
 そっちの学校へ
 行く機会があれば連絡するよ!
 逆にお前が来る時は連絡くれ
 さっき交換した連絡先…
 絶対失くすなよ!


……ふふふ///
 …はぃ……そうします/////






そっか



今、返さなければ

次があるんだ……///






そう思ったら…


急に擽ったい気持ちになって

思わずその瞳へ笑った





/////……お前ッ///
  …いッ……いいか!?
 本当に防犯ブザー身につけとけよ


………………はぃ…///





ぷいっと視線を逸らされ

何だろう…と、不思議に思ったけれど


きちんと返事をした





じゃッ…じゃあ〜な///


……あのッ…///
 ありがとうございました
 ……えとッ…………先生ぇ/////





直ぐに回れ右をして

大きな背中が別れの言葉を発しながら

離れていくのを見て




ほんの…


ほんのちょっとだけ勇気を乗せて

その背中へ御礼を告げた





大きな背中はその言葉を聞くと

一瞬、足を止める__





けれど振り向く事はなく

また一歩一歩進み出した…






…………ッ………/////




ただ、さっきと違うのは…



再び歩み出した背中と一緒に

僕を守ってくれた優しい手のひらが



ヒラヒラ… と、

優しく闇夜を揺らしているってこと///







なんだろう



胸が熱い…/////

息が苦しい///




原因不明の病のような

息苦しい感覚に襲われながら


その背中が一つ目の角を曲がって

見えなくなるまで見送ると…



一息ついて、

目の前の扉に鍵を差し込み扉を開けた






ガチャッ…


………ただいま…///





外の世界とは違う

安らぎの香りがほのかに届く空間は


僕を “ お帰り ” と囁くかのように

奥から灯りが漏れていた






母[…さとッ!?お帰り
 遅かったわね…心配してたのよッ//
  先輩のお宅に寄って来てたの?


………ん……まぁ…//




廊下の奥から

聞こえてきたお母さんの声…




母[…ごめんね!
  母さんこれから風呂なの!
  お夕食、自分で温めて食べて〜♪


『……ぅん




ッ とした気持ちと

後ろめたい気持ちが入り混じった

不安定な感情を悟られないよう…


元気よく返事をした




借りたコートの裾を軽く握りしめ


お母さんに…

秘密を沢山作ってしまった自分の姿を

見られなくて良かった…と、安堵した





……えとッ…///





家に上がる前に

借りたコートだけその場で脱ごうと

袖を抜いた瞬間だった……





トサ……

………ん?…………ッ…///




何かが落ちる音と共に

足元にポケットサイズの手帳が

床に落ちたのを見つけて急いで拾った





……翔…先生ぇの?///
 えとッ//……これって直ぐ必要…だよね?
 /////……ハァッ





そう思ったら一瞬だった…




逸る気持ちで再び外へ飛び出し

先生が見えなくなった

通りの角を曲がって走り出した_















だけどこの瞬間_



もう一つの運命が

僕たちの許可もなく動き出すこととなる









ギキィィー…






ドン

 ドン

ガシガシャンッ…




……………な…に…///






もの凄い衝撃音が耳を襲い

思わずその場に立ち止まった




そう遠くないであろう場所から

聞こえて来たその音が

胸騒ぎを誘発し僕を襲う





………ハァハァ……翔…先生ぇ?///




そして…

慌てて駆けて行った先で見た光景は


僕の感情を忙しなく揺らしたんだ…






つづく・‥…─*



ぐはぁあああ!?

文字数制限が………

格好悪いですが…智くんの過去編
あと一話追加させて下さい…泣

大切なところですしね…
適当に書けない… (*´ー`*)


13・14話のダメージが
思ったより大きかったようで
ちょっと書く気力消失してました…。
真面目過ぎるんですかね…

La mimosa