気象系の青さんの素人妄想BL小説です





side S



『…では……金曜日に…//


おう
 …ってか本当に一人で大丈夫か?
 タクシー呼んでも良いんだぞッ!!





日曜日の午後



国民的アニメが始まる夕暮れ時に帰宅する

可愛い背中へ向かって話しかける





『……ふふ♪
 いつものことですから…///
 …大丈夫ですよ…


「……//…面目ないッ…///// 




金曜から2泊


それはもう…

濃厚な時間を過ごす事ができた





ふふッ♡
 それに僕、翔さんよりも若いですし…
 体力には自身ありますよ♪
 …あ、翔さん程ではないですけど…


ゔぅッ///






結局のところ…


カーテンを選びに

ショッピングへ向かう予定は…

俺のムスコが元気すぎるが故、叶わなかった




流石に土曜の午後からは

セーブはさせられたが……






でもさ…//…


無自覚にフェロモンを撒き散らす智に

欲情しない方がどうかしてるだろッ…///



セーブしてても何度か溜まる熱を前に


その度に、 
抜くのを手伝ってもらった///





…ってかさぁ〜
 お前、本当はいくつだ
 成人超えて社会人としか聞いてないし…
 俺たち同棲するんだぞ
  もっとお前の事、教えろよッ…





今時、靴べらを使い

丁寧に靴を履く後ろ姿へ話しかける




『…それは……
 それも全て金曜日にお話します…//





靴の踵に靴べらを差し込んだ手が止まり


背中を見せたまま

こちらを振り向く事のない背中が

静かに答えた…





「…分かった…//
 ってか送ってやれなくて悪いなッ…
   脚が役立たずなばかりに申し訳ない…
   …考えたら…
   同棲だって簡単じゃないよなッ//
 俺と暮らしてくって事は…
 若いお前に無理させるって事だしッ//
 本当なら身を引くべきなのかもしれない…
   …けどさッ…ッ…
翔さんッ///
 


 トスッ…


ずっと…ずっと大好きです///
 それだけは…絶対
 絶対変わりません!!



 


靴べらが突き刺さったままの靴は

ベラと共に床に転がり…




それを見届けている間に

一瞬でターンをしてきた智に

歩行器ごと抱きしめられた……





「……ッ///


僕は………僕は翔さんに…
 救われたんです!!!
 そんな翔さんが僕を求めてくれる…
 …こんな幸せなこと///
 だからこの幸せは絶対…絶対に
 手放したくないです!!









…歩行器分の距離が…


……もどかしい…//…






叶うことなら…


俺から両手を広げ

全身で抱きしめてやりたい…//…





歩行器を握る手が

僅かながら震えるのを感じた…





それは俺のセリフだよ…//
   こんなに思ってもらえたことッ…
 ………//…
   そんな風に言ってもらう資格ッ
 全然ないんだよッ…//…
 脚が健在だった頃は……
 正直、恋人とかどうでもよくて…
 取っ替え引っ替え遊んできて、
 誠実さなんて微塵もなかったし…//
  最低だろ
 自分で言ってて嫌になる…//…






本当、過去の自分って…



智に誇れるところなんて

何一つ無いんだ


見ないようにしていた

醜い頃の自分を思い出し……


こんなにも心が綺麗な人の側に

果たして俺が居続けても良いのか…


智に後悔させるのではないか…//…




手放したく無い気持ちが圧倒的に

脳内を占める反面…



僅かな迷いに智を引き離そうとした






…けれど…

それに反発すように、

抱きしめられた腕には力が加わった





最低なんかじゃ
 ありません///
 少なくとも僕には…
 翔さんはそんな風に映っていませんッ!
 …男女の恋愛ではないんです…
 翔さんの子どもを産めない身体です…//
 それでも翔さんは…
 僕を沢山愛してくれます
 それが全てです……
 僕は最初から覚悟は出来てます///



「…さと/////





抱きしめてもらったまま……



その表情は汲み取れないから

どんな顔をして…

思いを告げてくれたのかは分からない




でも… “ 覚悟 ” って言葉に…


智から紡がれる優しい言葉の数々に……





胸が熱く、吐く息が苦しくなり…


可愛いふわふわの髪へ顔を沈め

到達した頭部へ唇を落とした_





…なんか……さッ/////
 …これって//
 プロポーズみたいだな♡
 …どうしよう…///
 こんなに可愛い彼氏に
  そんな事…///
  はぁあああ///
 帰したくないんだけど///
 ねぇ?…いっその事、
 …このままここに住んじまえば?」





凄く良い提案だと思うんだが…


可愛いふわふわの頭から

暫し、返事を待つこと数秒_




『…それとこれとは話は別です!


…あ…………そうでございますか…///






…まだ……

…顔は上げてくれないのか?




お前の顔ならどんな顔だって

いつでも、いつまでも…


眺めてみたいと思っているのだが……




そんな想いが伝われば良いのに…

そんな気持ちを込めて

再度、髪の中へ唇を沈めた_






『…本当なら…//
 僕もずっと一緒に居たいです///
 でも、金曜日……
 きちんとお話させて頂いてから…
 同棲のこと考えていきたいです///
 それに、流石に今日は帰らないと親が…//



「…ん?…何か言ったか?



『……いえッ…//…
 とにかく!!
  僕は最初から本気です///
 だから、翔さんは翔さんのままで
   ご自身を卑下する必要はありません…
 ずっとそのままで
  僕の隣にいて下さい///






遂に頭を上げたと思えば


眉尻は下がり

耳まで紅潮させた可愛い顔がそこにあった






……さとし///






こんな…

あたたかな言葉をかけてくれる人

他にいただろうか?




俺が覚えている限りでは…


今の今まで

一人も居なかった

 

そう言う付き合いしかしてこなかった

自分の責任でもあるが…




智は、過去の俺も含めて…

今の俺を受け入れてくれるのだろう


そんな想いが伝わる言葉の数々に

愛おしさは増すばかりだった…





それってさぁ…///
   やっぱりプロポーズだろ?
 智ってやっぱり男らしいよなッ/////



ちゅッ♡

やっぱりってッ…///
   僕は男です///


「…ああ、そうだなッ♡



ちゅッ  ちゅぅ♡

こんな所で…
 プロポーズしたつもりないです///

ちゅッ♡

    ちゅむッ…♡


ふは
 …良いんじゃない?
 帰り際に……玄関で…///


ちゃむッ♡

 ちゅくッ…    くちゅぅぅ♡


『…ふふ
 歩行器越しのプロポーズですか?


ちゅむッ♡

    ふにふにぃぃッ♡



「…はははッ♡
 俺はグッときたよ?
 男前な智くんに♡…ふはッ♪


ちゅむ♡

   ふに♡  



 ちゅッ♡ ちゅくッ……♡


んッ///…ハァ…翔さん…ハァァ…
 それ…絶対に揶揄ってますよねッ///


ちゅぅッ…  


    クチュッ♡

…んっ…ハァハァッ…悪い?
 目の前にこんな可愛いヤローがいたら
 誰だって揶揄いたくなるよッ///
 …ハァッ…/////



グイ ///

んゎぁあ⁈///…ハァッ…ちょ//

クチュッ…  チュクッ…




軽く触れるだけのキスだけでは

もどかしくなり…


片腕に比重をかけ、

空いた手で智の後頭部を掴み


こちらへ寄せた……





 つぅぅーーー……

しょッ…ふ/////…ハァッ…まッ


クチャァァ…


   チュクッ  クチュッ     
 
チュク…
…ハァッ…逃げんな///んん
 さとッ/////んッ♡…ハァッ…もっとッ///





深い繋がりへと絡み合えば

どちらからともなく溶けてゆく…




クチュッ…



    チュクチュクチュクッ…
…んんッ/////ハァッ…待ってッ//
 ぁあむッ///…ハァハァハァッ…
 しょおさ///…ハァ…帰れな///
    ふぁあ//

クチクチュッ…


チュム…  クチュッ…                     
…ハァッ…ごめ…止められ///…ハァ…
   んんッ///…ハァハァッ…ッ/////


つぅぅーー……

ぁあ///もう//…ハァッ…もうッ//
 ふぅ/// …ハァッ……しょお///






外気を取り込みやすい玄関先は

室内全体を整える空調設備よりも…


熱に浮かされ

昇りつめた俺たちの体温の方が


この場では勝っていた_





ちゃむッ…
    チュクチュクッ…
ッ……っッ…ごめ/////ハァッ…


ふにふにぃ…

ッ///…ハァッハァッ…帰れなッ//ハァ…

チュクッ     チャクチャク…                       





片手だけで触れられる肌は汗を含み

じっとりしている…





クチュクチュクチュッ…
「…ごめッ///…ハァッ…んッ///


 つぅぅーー…    

じゅッ…♡                   
『…んぁああ…ハァ…しょおッ///
 …ハァハァッ…中にッ…///…ハァ…






靴べらが突き刺さり転がった靴は

履かれる事はなく……



歩行器を頼りに

ゆっくり…ゆっくりと…



来た道を引き返す





カチャカチャッ…

「…ごめん//…ハァァ…さと…ハァ…

    ちゅッ…   
パサッ…
 

 くちゅッ…

   トサッ…   パサッ……

 ちゅむッ…
しょおッ///…ハァ…おねがッふんッ//
 …解かして//…はぁ///






庇の無い窓の

役立たずなカーテンを乱暴に閉め



綺麗に折り畳まれた寝具の上へ


再び、熱を感じながら深く…深く…



…沈んだ…




。⁂。*゚*。。*゚*。 。*゚*。 。*゚*。。*゚*。



月夜に照らされ


艶かしく肌を濡らしたカラダを

拭きながら……




…スーー…ハァ…んっッ……ゃぁッ//…スーー…


ゔぅッ///…ッ…はぁああ/////
   …また…やってしまった…//





イキ果てた淫らなカラダに

溜め息は止むことはない




結局、欲情は制御できず

どこにそんな余力があったのか…



最後は、腕の筋肉と欲望だけを頼りに

力無く抵抗する智を

持ち上げ落として俺を沈め込み_


奥の奥まで

繋がりを深めたた結果…



数回の潮を吹かせ

意識を失わせて今、現在に至る_






…んっッ…ハァァ…しょお……ハァァ……


「……ヤバッ…可愛い
 もお〜///
  マジ手放せねぇ!!
    …ってかッ…ハァァ…帰らせてやれなかった…
    絶対、後で責められるな…俺…//





拭き終えても尚、


月夜に浮かぶ魅力的なカラダに

額を押し当て…



今度こそは必死に耐える為、

深いため息を一つ落とし…



真横に転がれば、

これ以上見ないようタオルケットをかけ、

脱力して俺も寝そべった_




…スーーー……ハァァ………スーー……ハァ…




心地よい寝息だけを耳に受け

天井を見ながら考える




付き合いはたった数ヶ月ではあるが…


身障者である事や脚の障害について

今まで何一つ聞かれた事はない_



普通なら…

多少はその話題にもなるだろうし、


車椅子や歩行器の事だって

普段の生活では目にしない筈で、

扱い方だって分からないと思うのだが…



身内に同じような人が居るのだろうか?


何一つ聞かれる事はなく

あたかもそれが…

普通の日常であるかのように

俺へ接してくれる__




だからか、余計な気を使う事がなく

心地よいと思えるのかもしれない……






ッ……しょお…さッ……ハァァ…


あッ⁈///…ちょッ……ッ///…もうッ!!






早々に寝返りを打たれ

宙を泳いだ手が俺の存在を見つけるなり

近寄り頬を摺り寄せて来た…




仕方がないから

起こさないように腕を開き、

その間に甘い肢体を包み込めば



背中へ手を滑らした__






智からの話とやらを金曜に聞いたら…


同棲に向けての話を

そこから慌てず進めていけば良い


智自身の事も話してくれると言っていたし




けれど何故、智は自分の事を話したり

聞かれるのが嫌なのだろう……



恋人である俺にでさえ

話したがらないのは……





………何かあるのか?//…





信用されてないのか?





いや、大丈夫だ_


確かに限界まで抱き潰し

翌日に影響するような事ばかりだが…


それでも先程の様な言葉を

変わらず届けてくれる



付き合いはまだ僅かな期間でも


俺は智から沢山の優しさを貰っていて

その逆も然り…




絶対、大丈夫だ__





隣に目をやれば…


タオルケットを脚に挟み込み

腰から下の曲線美を

惜しげもなく披露している……





………くそッ//
 …エロいカラダ見せんなよッ/////




惜しげもなく

披露された脚を見て思い出すのは…



の…足捌き///




アレは何なんだッ///


もう智の足が

官能的なアイテムに思えてしまい

見るだけで興奮を思い出す…




ぺちんッ♡

…んっッ//…ハァッ…しょおッ…ハァァ…


 グイッ…

ひぃぁッ⁈///




今、一番されたくはなかった

脚を絡ませて眠られる行為を受け



つい数秒前に可愛いケツを

軽く叩いたことを後悔した_




折角なので腰へ手を伸ばし

尻の谷間まで滑らし触れれば…



…んッ…ゃぁぁッ///…ハァッ…



腰を捻らせ

身じろぎしている



…ッ…くぅぅ〜〜
 やっぱり…
   可愛いなぁ〜♡
 …………
    ……コホン///





最近、智と居ると…

エロ親父みたいになってる時がある_



何故だ!?

俺はこれでも…まだ28だぞッ!?



智が仮に社会人一年目としよう…

学歴は分からないが、

成人は超えてるのだから……

20代である事は変わらないんだ



そんな一回りも違わない相手に…

エロ親父と化すなんて……





……気をつけよう…/////





そんな幸せ脳のまま…



あっという間に智との約束の

金曜日となる__




。⁂。*゚*。。*゚*。 。*゚*。 。*゚*。。*゚*。




遂に……


遂に智と逢える日がやって来たッ!!





先ずは夕食を済ませて…




喫茶とか入って珈琲でも飲みながら

智の話を聞けばいいかな…?


それに今夜も泊まるよな?


明日も俺、休みだし…

今回も2泊だよな?♡


そしたら今回も思う存分抱いて…///






ああ!!





その前にインテリアショップへ

行くべきか…



でも、そうなると…

今夜は我慢………





出来るのか?



あのエロ可愛いカラダを前にして?


甘い声を聴いても俺は我慢出来るのか?



潤った唇へ…吸い付いたら最後…

止められないんだから……


キスもお預けになるのか?







…………。
 そんなの嫌だぁああああ〜〜!!!



先生!!騒がしです






「……あ、俺……今、叫んでたか?


えぇ、それも盛大に……


先生……
 …先生の声に驚いて筆がブレました



……失礼しました…//…





エロ親父のノリは止みそうもなく


それは最近の己の独り言の多さにも

数値で表れていた



特に職場である学校では

抑えたいものなんだが…


このデッサンモデルの時ばかりは

他にやる事が無く…





やっぱり
  無理だよなぁ〜/////





無心になろうとすればするほど

智のことが浮上してくるのだから


仕方がなかった__





智の事で一人考えを巡らせつつ…


夏休みも熱心に部活動に励む生徒達と

日中の時間を過ごした



ぽつりぽつりと帰宅する生徒達を

いつもの様に見送り__





この1週間で部員達と一緒に

準備室を片付けた結果



車椅子ユーザーの俺でも

部屋をぐるりと動けるようになり


残る部員も2名程になったのをいい事に

早々に片付けを始めた





シャーー…


これは……あそこだったな♪



シャーーー…


で、こっちは〜…


先生〜さようなら〜!!


おお〜!!!
 気をつけて帰れよ〜……」





恐らく最後まで残っていたであろう

部員の生徒達も下校した……









よし!!


これで後は
帰宅準備して退勤すれば…




智に逢える




そろそろあいつも…仕事終わったかな?
 …さぁ!!どうかな〜♡






いつもなら…



待ち合わせの時間等を知らせる

智からの連絡が、

とっくにあってる筈なんだが…



今日は準備室へ

片付けに入って早々に確認しても、

未だに連絡は届いていなかった…





気が気じゃなく

生徒も下校した事だし…



今度は正々堂々とスマホを取り出し

準備室から出ることなく

その場で画面を覗いた













…その時だった……







ギィィィィ…


  バタン ///


  カチャッ……




「…えッ?…誰ッ!?//




準備室の扉か閉まる音だけじゃなく

扉の鍵の音まで…


出入口へ背中を向けていた事もあり

急いでスマホを片し、

振り向こうとした…








ふゎああぁ♡



       ぎゅぅぅッ…

………先生ッ…///


「…………えッ?









状況を理解出来ない…






ここは職場の学校で

美術室の中にある小さな部屋_





なのに智と思われる

香りを纏った者がすぐ背後に居て、



決してこの場では聴こえる事のない

智の声が俺の耳へ優しく囁いた






けれど、視覚で確認できるのは…

いつも目にしている学校の制服の袖



ただ、違和感があるとするならば……


大きめの制服の袖から

今、一番逢いたかったよく知る腕が

俺の胸元で両手を結び置かれていること_






「……えっと…⁈//


『…先生……
 …いえ、翔さん……僕です…//
   大野です……///


「……!?//






いや、そこは “ 智 ”  

の間違いじゃないのかッ!?







大野って…



大野って誰だ⁈//







…さとッ…//…ハァッハァッ…大野ッ⁈//
   …ハァァッ…お前ッ………!?




キィィーー…



力を無くした俺を乗せる車椅子が



ゆっくり車輪を回され

後ろへ向きを変えると……





そこには美術部の部員である

大野の姿があった__






……大野ッ⁈…ハァァッ…おまッ…ハァッハァッ…







心臓が煩い…



鈍器のような物で

身体ごとど突かれてるような鼓動に

身体が揺れてるのが分かる





『……翔さんッ…//…
 ずっと…ずっと言えなくて…
 …ごめんなさいッ…//




目の前に居るのは間違いなく

美術部の部員の姿なのに……



初めて聞くコイツの声は

俺の良く知る智の声が響いてくる






…ハァッハァッ…お前ッ…ハァッハァッ…!?//


……ハァ…まだ、分かりませんか?//





カチッ…


  バサッ ///




生徒の足元に髪の塊が落とされると

途端に頭を手でバサバサと掻き乱し…




それを終えて頭を上げた瞬間…








俺の世界は暫く停止した__






つづく・‥…─*



今日から6月✳︎ ✴︎ ✳︎
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(*´꒳`*)

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