気象系の赤×青さんの素人妄想BL小説です
Side S
カランコロンッ //
シュワシュワ〜
大量の涙の粒が
流した分だけ蒸発して
空へ消えていくように…
グラスの中に注がれた
炭酸飲料の気泡のシャワーが
上へ上へと互いに競って消えていく
皆んな、最期は
空に帰ってゆくのかな__
(…ふふ♡…花火…みたいだよね♪)
「……え?…」
そっか…
そう言う見方もできるんだ
…なんて…
まだ世間一般の小学生レベルである
小さな世界で擁壁された価値観に、
違った角度から眺めくることの
愉しさや、彩りを増してくれるのは……
(…ね♪しょおもそう思うでしょ?)
「……智さん位だよ…そんな感想///」
縁側の床に置かれた
2本のラムネ瓶越しに見える…
この人のおかげなんだと思う
(えぇ〜そうかなぁ〜♪)
学校が夏休みの今だからこそ
智さんと少しでも長く過ごせるように…
苦手な早起きをして、
夏休み恒例
町内のラジオ体操に参加したら…
朝食をかきこむように食べ、
その日の勉強道具をカバンに詰めて
毎朝、智さんの家に転がり込んでいた
(それにしても…暑いねぇ〜…//)
ふぅぅ〜
休むことを知らない太陽が
俺たちを空のてっぺんから照らす中、
流石に暑すぎたのか…
Tシャツの袖を捲り上げ
華奢だけど俺よりも男らしい
程よい筋肉を放り出すように…
大の字になって
火照った身体を休めるこの人は、
自分が綺麗な部類に属しているとは
自覚していないのだろう
腕を伸ばした事でTシャツの裾が上がり
ヘソの窪みから下腹部までを
大胆に晒しても
気にも留めないんだから……
その大部分は
洋服で隠されてはいるけれど
14歳の身体って…//…
3つも年上の智さんの身体って…
いったいどうなってるんだろう…///
こんなこと考えてる俺って……
…変なヤツ…なのかな…?
こんなこと、智さんに知られたら…
絶対、嫌われる!!/////
そんな秘めるべきことを…
汗をかいて、くもるラムネ瓶と
床で組んだ腕に隠れて…
頭の中だけ忙しく働かせていた
(…しょおってさぁ〜♪)
「……ぅ……ん……/////」
(考えてること、直ぐ顔に出るよね?)
「……えッ!?」
(あはははッ♡もぉ〜何?その間〜♪)
“花火みたいだよね”の会話以降…
ろくに言葉を交わしていなかった
ラムネ瓶越しの智さんが、
気がつけば俺の方を見て笑っている
(…人の裸とか…
…気になっちゃうお年頃?)
「……はだッ!?……ばッ///…
バッカじゃないのッ!?」
(…俺のでよければ…見てみるぅ?)
どっかの露出狂かと突っ込みたくなる程、
白昼堂々と自宅の縁側で
自身のズボンとパンツのゴムを
天井へ高く伸ばし…
本気で俺に見せようとしてるのか
腰を反って、
捻るようにこちらを向けば…
男の象徴である場所が
ズボン内の影を落としたところに
恐らく存在しているように見えて…
耳まで真っ赤にさせた自覚がある俺は
そんな事で恥ずかしがってると
思われたくなくて…
まだまだ大量に残っていた
目の前ラムネを一気飲みして
ぷはぁ〜
…なんて、
ワザとらしく声を上げ
空に向かって背伸びをする事で
耳を隠して誤魔化した
でも…
やっぱり智さんは、智さんなんだ///
(んふふ♡…しょおはまだ、
ワキもツルツルなんだねぇ〜♡
可愛い〜なぁ〜♪♪)
「んなぁッ!?/////
ばッ…馬鹿にすんなッ!!
俺だって直ぐにッ…!?」
馬鹿にされた事で…
文句の一つや二つ…
言ってやろうと意気込み、
智さんの方へ向きを変えたが、
その時には既に…
智さんは四つん這いの姿勢で直ぐ側に居て
ズボンの腹部の圧迫感が
無くなったと思ったら…
代わりに腰を引き寄せられるような
圧が、クイッ…と掛かり……
(……んふふふ♡
この間のシャワーの時は…
…ゆっくり見れなかったけど……
ふふ♪…可愛いゾウさんだね♡♡♡)
可愛いゾウさん?
大人の人達みたいに…
可愛いゾウさん?
…恋人とか?…夫婦とか?
可愛いゾウさん?
そんな、
ちゃんとした関係なのかはさて置き…
…可愛い…ゾウさん…
仮にも、
好き合っている間柄の人から受けた
あまりの衝撃の言動に…
驚きを隠しきれず茫然自失した
抵抗すらせずに見られるがまま…
俺の視界には…
ズボンの中を覗く、つむじが一つ♡
ただただ…
何もすることが出来ずに見つめ続けた…
(ふふ♡しょおの今後に期待だね♡
…あ♡そのうち…
髭とか生やしたりするのかなぁ〜♪
うゎああ〜♡♡♡
信じられなぁ〜い♡♡)
ペチンッ ///
「…つッ//…」
ふにゃり笑顔で、
ズボンに引っ掛けていた指を外し、
猫みたいにこちらへ顔を近づけてきた
この人が次にやる事と言えば……
(…しょお///)
ふにぃ
ふにぃぃ…
「…んんッ///」
予想通り、キス魔な智さんらしく
唇を合わせてきた
この人と居ると感情は忙しなく
余計に汗が噴き出てくるから大変だ///
なんでいつも俺だけ…
ひとり必死になってんの!?
…勘弁して欲しいよ…/////
「…ハァ…智さんって…
昔っから…ぇッ…えっちなんですか?///」
ちゅっぱッ♡
(…まっさかぁ〜♪
んふふふ♡……しょおにだけだよ…///)
つんッ♡
つぅぅーー…
「……はぁあぁッ…/////」
軽い弾むようなキスから
猫みたいに舌を使って
唇の割れ目を刺激されれば…
無意識に口が開き、迎え入れてしまった
いつもところ構わずな智さんを
簡単に受け入れるように
躾けられてしまったんだ…///
( しょお……ハァ……キス…ハァハァ…
…上手くなったよね///…ハァ…)
「…だって…ハァ…どっかの誰かさんが
いつも…仕掛けてくんだもん…ハァハァ…」
(…ふふ♪…そっか♡)
蝉の鳴く声にかき消されてしまうけど
2人の口から響く水音は…
微かにも耳に届く気がするんだ…
それだけ、この1ヶ月__
数えるのが面倒になってしまった程
この音を聴いているから……
脳裏に焼きついていつも響いてくるんだ
(…はぁああぁ///…)
くちゃッ…
「…んぁぁッ///」
紅く肉厚な舌から伸びる
透明な糸を今日も見届けて…
今、この瞬間は、
間違いなく智さんと繋がっている
でも、もしかしたら…
……いつかは……//…
そう思うと……胸が、苦しいよ…//
神さま__
どうか、
これだけは……
智さんに知られませんように…//
(…お祭り、楽しみにしてるね♡)
「…病院ではエロ禁止ですからね!!」
四つん這いで俺を見つめる
智さんの首元から…
薄い膨らみに立つ……
ラムネ瓶の水滴程の粒が覗いた…
たぶん赤みがかったピンク色…
…だったと思う…/////
(しょおのこと想ったら…
そう言うことも考えちゃうお年頃なの♡)
「お祭りは絶対、浴衣着て下さいよ!!」
ふにぃ
ふにふにぃ
もう、外人と変わらぬレベルで
挨拶みたいに交わしてしまう
ふにふにキスは__
クラスの男子にも自慢できるほど
上手に習得できたと思う
ふにぃふにぃ…
ふにぃ
(しょおも浴衣にしてくれるなら♡
あ♡2人で帯紐くるくるしちゃう?♡)
「じゃあ、夜、淋しくて眠れない時だけ
誰にも見られてない時だけ許します!」
2人の時間を惜しむように…
少しでも多く言葉を交わしたいという
気持ちの表れなのかな……
噛み合わないけど
不思議と噛み合う会話が数回交差して…
汗の匂いに混じる
智さん特有の香りに癒される
ふにふにが唇を掠め離れてゆき
頬を越えた先にある耳へ熱を感じると…
ふにぃ…
(…ひとりの時なら良いの?
ふふふ♡…しょおのえっち♡)
…と、ぞゎッ… とする囁き声で
耳から脳まで刺激してくるから…
またしても一気に体温が上がったと思う
……でも、待って!!
「智さん、何をひとりの時するつもり?俺は検査とか診察とかの必要な事を除いて、必要以上に他の人へ…その…腕とか…脚…とか…///腹とか……えっと…えと…//…胸…とか/////…そう言うエロい智さんを見せないでほしいって言ってるの!!でも、智さんが俺のこと思うとそう言うこと考えちゃうって言ったから、俺のこと忘れられるのは嫌だし、いつも俺のこと考えててほしいから……えっと…夜の淋しい時や誰も居ない時だけなら俺のこと思ってそう言うこと考えてていいって言ったの!!!!分かりますか?……で?智さんは何をするつもりなの?何で俺がえッ…エ…///……エッチ…になるの?///…それに何なの帯紐くるくるって…?」
智さんの真意を知りたくて
畳み掛けるように一気に話した
智さんは一瞬、目を見開いたが、
直ぐに皺を寄せる程の笑顔に変わり
(…ぷッ♡…あはははッ///
やっぱり、まだまだお子ちゃまな
しょおくんは可愛いですねぇ〜♡♡
…ふふ…んふふふ♪
…ぷッ//あははははッ///)
「なッ⁈///
やっぱり俺のこと
馬鹿にしてたんだなッ!」
たぶん、とってもくだらない事
…なんだと思う///
でも、そんな事で笑い合える
2人だけの秘密の関係に…
俺の中の智さんの存在感は
増していく一方なんだ……
智さんの部屋へ移動して
智さんに言われるがままに
2人してTシャツを脱ぎ捨てれば…
波のように綺麗な証を泳がせる
智さんの胸へ手のひらを押し当てた
それは、智さんも同じで……
今日も互いの心臓が
同じように弾み……
時を刻んでいる事を確かめ合う
(…ふふふ♡…ちゃんと…動いてる…)
「………ぅん、動いてる…///」
しばらくの間、
手のひらで互いのリズムを感じていると
なんだか…
くすぐったい気分になる///
(…しょお!)
「へ?」
ぎゅっッ ///
どくんッ
どくんどくんッ…
どくんどくんッ
どくんどくんどくん
どくん…
どくんどくん…
どくんとくんッ…
智さんから心臓が重なるように
抱きしめられ…
2人の鼓動が重なった
(…しょおと一緒に…動いてる///)
「……ぅん…/////」
(…心地いいね/////
ふふ♡擽ったいかな?///)
「ふははッ///…擽ったいよ///」
まだまだ太陽は居座り続けてるのに…
時刻は…
お母さんと約束している帰宅の時間
「…帰りたくない……
……会えないの……イヤ//」
(…我が儘言ったら…だめだよ…//…
……でも…
僕もずっとこうしていたいな…///)
「…智…さん…//」
(大丈夫!…直ぐに帰ってくるよ!
検査入院なんて…直ぐに終わるしね♪
帰ったら…お祭り?花火も♪
いっぱい思い出作ろうね!…)
「……ぅん…///」
もう、どこか引っ付いてないと
落ち着かないほどに…
智さんとの時間は心地いいんだ
(…じゃあ……またね♡
お利口さんにして…待っててね?///)
「…ぅん……早く帰ってきてよね?
また変なこと…いっぱいやろう…//」
そう__
互いに抱きしめ合いながら
首から覗く華奢な背中に向かって
約束を交わした
つづく⭐︎⭐︎⭐︎