気象系の赤×青さんの素人妄想小説です
※BL・18禁要素を含みます
※男性の入室をお断りします




Side O


仕事の待機時間を使って

楽屋で甘いキスを交わしながら過ごした
翔くんとのふたりきりの時間が…


とても心地よくて…/////



『…ふふ///』

 

さっきから
気が緩むと思い出し笑いしてる…//


一応、人前では
気を引き締めてるつもりだけど…




…夜が楽しみ♪
 …絶対、夜中起こしてもらおぅ♡



局内を少し早歩きで向かった先は…


あ!?千代子さん!!

[…え?……
 えぇッ!?嵐の大野くん!?
 ななッ何で私の名前!?///



伝えておいたロビーで待っててくれたのは
千代子さんだった……


女装せず…
まんま男の姿の俺にかなり驚いている



『……あ〜…そっか…//……コホン
 こんにちは〜♪さとこで〜す♡
 …んふふ♪…どう?分かったぁ?』



周りに聞こえない程度の大きさで、
さとことして女装してた時の声色で
彼女へ話しかけた…




[…………マジ…ですか…////]


『んふふ…マジです♪
 …その節はお世話になりました!』


[…いやいやいやいや……まさか…
 嵐の大野くんだったなんてつゆ知らず//
 大変!ご迷惑をおかけしましたッ!!///]



深々と頭を下げてくる姿に慌てつつも

爽太との事が気になっていたから
会えたことを嬉しく思った…//



『んふふ♪…迷惑だなんて思ってないよ!
   頭あげてよッ//……それより…今日は?
 えっと……爽太の代わり?』


[ふふ♡そうなんです!!
 さとこさんのおかげでッ…//…
 爽太の店をたまに手伝う事になって///]




嬉しそうに優しく微笑む姿に…

ふたりは上手くいき始めたのかなぁ〜と
こちらも笑顔になった…//



『そっか…//良かったなッ♪』

[うッ///さすがアイドル…眩しいですね//]

『…は?』

[ふふ♪…いえ、何でも……あッ!
 これ!…約束のチョコです♡あと…
 お約束のチョコの材料と…レシピです♪]




立派なショップの紙袋を差し出され
中身を確認すると…


中には相葉ちゃん用のチョコと…


俺が頼んでいた、
幻のチョコと同じ材料と
レシピが入った袋が入っていた…




ありがとう!!
 えっと……お代はいくら?』


[ふふふ♪色々、迷惑かけましたし…
 今回はタダで差し上げます!!
 その代わり、またご贔屓にして下さい♡]




再度、丁寧なお辞儀をされて
次へ繋がる対応をされたことに…

さすがは有名チョコレートショップの
社長の娘さんなだなぁ〜と、感心した…




『千代子さんが爽太と組めば、
 素敵なショップになりそうだね♪
 ……ありがとうね//
 今度、またチョコ買いに行くよ!!
 爽太にもよろしく伝えといて♪』


はいッ!ありがとうございます♡




こうして、残る任務は…

相葉ちゃん本人へ渡す事と…
翔くんの分を手作りする事で完了する♪



やっぱり…
…翔くんには手作りを贈りたいからさ///



『…んふふ♪…ご丁寧に……
   ラッピングまで用意してくれてる!
 爽太、千代子さん!…サンキュー♪』






⭐︎

 ★

⭐︎

 ★

⭐︎





帰宅してリビングのローテーブルへ向かい


千代子さんから受け取った
大きめのショップ袋の中から…


相葉ちゃんへ渡す
チョコが入った紙袋を取り出し

ローテーブルへ置いた


鞄はそのままテーブル側の床へ置き…

チョコの材料・レシピ、
そしてラッピングの材料だけ取って

キッチンへ向かった…///




『ふふ♡…早速作ろう♪』




爽太が気を遣って、
素人でも作りやすいように
レシピを手直ししてくれてるのだろう♪


多少失敗したのもあったが…

毎年、翔くんへ手作りをしていた事もあり
我ながら綺麗なチョコが完全した♡



今度は千代子さんの手書き…だろうか?

ラッピングのポイントを書いた
メモ紙まで用意してくれてた…


おかげで…
お店に並べても違和感ないレベルまで
美しく仕上げられたような気がする////



『…ふふ♪…あとは渡すだけッ♡///』



翔くんにバレないように…

きっと甘い夜を過ごせるであろう
寝室へ隠しに行った……





ここで【囓る三日月❶】後半の翔くん帰宅場面に続きます。そして、これ以降は…アメ限となった❷❸❹を抜粋して掲載します。その為、場面・会話・心情の変化など…違和感がある場合がございます。ご了承下さい。


これ以降は…翔くんサイドを
智サイドで書き換えております
また、少し新たなシーンも加筆しております




『ふふ//…せっかく余ってるし…
 チョコの入浴剤入れちゃおう♪』


浴室内が甘いチョコの香りで充満し

シャワーを出しながら…
今夜遅くに帰宅する愛しいパートナーを
直ぐに受け入れる事が出来るように準備した




シャーーーーーーーーー

…ッ…んッ//…ハァ…ぁッ///…ハァ…
 

カチャッ


ダメだ…
翔くんと一緒に住むようになって
…回数が増えたせいかな…//

自分で解かすだけの事なのに…

翔くんのあの…
全身に色気を纏ったようなカラダと
前髪から覗く甘くも鋭いあの表情…
俺の心臓にグサッと突き刺さるあの…声//…

想像しただけで…
熱が溢れて吐き出してしまいそうになる//



シャーーーーーーーーー


出すと眠くなるし…ハァ…翔くん…
 1回じゃおわらねぇからな//…
 今…ッ///…出すわけにはいかないよなッ
 んんッ…ハァハァ…あッでも……



それでも…後ろだけではもどかしくて…

一回だけ……

そう言う結論に至り、
空いてる片手を前へ伸ばしかけた

その時……


先にソコヘ辿り着いたのは……


俺に黙ってイクの…禁止だからッ…

ふぇえッ!?…はぁぁんんッ///
   しょッ翔くんッ!?…ハァ…あッ//



全く気配を感じる事なく背後に立ち

俺よりも厚く男らしい筋肉が備わる腕に
全身を包み込まれる……



ハァハァ…翔くんッ///…いつ?…ハァ…
 いつ帰ってきたの?…ハァハァ…



ひとりで準備して…
勝手に気持ちよくなって……//

その先へ進もうとしていた所を見られたのに
カラダが熱を帯びて羞恥心など忘れていた…

返事のない翔くんへ再度呼びかける…



…ふぅぅッ///…ハァ…翔くん?…ハァハァ



首を捻って後ろを向き…

愛しいパートナーの唇付近へ
甘く噛むようにキスを迫った…



げれど…返ってきたのは…

甘く優しい声ではなくて……






…この後、



俺はしばらくの間
翔くんの勘違いによる嫉妬心で…


壁にもたれ掛かる事さえも保てない程に
攻め立てられることとなる…





ジャーーーーーーーーー

 シャーーーーーーー

「…俺さ、
 智くんに食べてもらおうと思って…
 チョコと…プレゼント買ってあるんだ…」


…あの時の…だよね?


へッ?…ハァ…ぁ…ぅん…俺も…ハァハァ…
 俺もチョコ…ハァ…作ったよ…んん/////



そんな会話を挟みつつも…
翔くんの行き過ぎな程の行為は止まらない




ジャーーーーーーーーーーーーー



シャワーを被りながら
翔くんを見ると…


肩から首にかけ
鍛えられた筋肉を浮き立たせ…

翔くんだけしか知らない場所へ
顔を埋めていた…


シャワーの飛沫を浴びてできた雫と
汗が噴き出て粒を作り…

カラダを伝って流れ落ちてゆく…




そして棘のある言葉でせめられる…//




何故…こんなにも棘のある言い方で
俺への扱いも…

いつもより冷たいのだろう…



そんな事を思っていたのも束の間

突然翔くんが
気になる事を言い出した…



「…俺というパートナーがいながら…
 あんな本気のヤツ貰ってくる
 …智くんの方が変じゃない?」



何だ?

…本気のヤツ?…って…何?



『えっと?…どう言うッ…ひゃぁああッ///』




今度は両脇から腕を回され
持ち上げられる


グンッ ///

『へ?…うゎぁああッ!?//



バッシャ〜ン

バシャパチャッ
ビチャピチャッ…


ゲッホケホッ…ごめッ…
ガッハッカハッ…ハァハァ…ケホケホッ



チョコレートの入浴剤による
いつもとは違う甘い香り漂う浴槽へ

翔くんと共に飛び込むように入って
慌てて息を整える


その際、翔くんが俺を気にかけてくれた
優しい言葉を見逃さないッ




バシャパシャッ…

翔くんッ//…大好きだよッ…ハァ…
 ハァ…ねぇ翔くん…キスして?…ハァハァ…
 ねぇ…入れてッ?///…ハァ…




なで肩と見られがちな傾斜の効いた
首から肩にかけての

綺麗な筋肉へ…



カプッ♡
んッ///…」



…甘く優しく……噛みついた…



そして
…ずっと気がついていた…

チョコレート色に染まったお湯の中で
翔くん自身の熱にも手を伸ばした…











俺の性急なまでの行為により…
…繋がれたものの…


互いの心情は全くの反対側にあった…




俺は…

待ち望んでいた事が、
翔くんが早めに帰宅したことにより
たった今、叶おうとしていて歓喜し……


翔くんは…

それまで微動だにしなかったのに
急に声を荒げ…
まるで怒りをぶつけてくるかのように
主導権を握り…動き出した…




以前なら…

恐怖を感じる程の激しさは
ついていけなかったはずなのに……


久しぶりに届いた感覚に…

あろうことか興奮する自分がいた…//



ただ…
翔くんの様子は変なまま…

…どうしたのだろう?


智くんッ…何であんな物貰ってきたんだよ
 しかも…ハァ…俺に見せつけるようにッ…
 …クソッ…//…



俺の肩にもたれ掛かるようにして
何かを訴えるように話しているが…


行為の激しさを物語る波打つ水音と…


手加減のない行為に
抑えられない己の声で…

翔くんの言葉を聞き逃したまま
互いに一度目を吐き出した…



ハァハァ…翔くん?…ハァ…///
 こっち見て?…ハァ…大丈夫?
 …ハァ…顔…見せてッ?…//…ハァ…



互いに冷めない熱を落ち着かせたくて

このまま…もう一回…と…

翔くんの顔を覗き込んだのが
そもそもの間違いで…





ザバーーーーーッ

……ハァ…こっち来いッ!!//…」

んぁああッ//…翔くんッ!?…




仕事で嫌なことでもあったのかも…
なんて心配は必要なく


むしろ…翔くんの
不安定な感情を巻き起こした原因は…


俺にあるのだと…ようやく気がついた



だって…

そのままの状態で……


よく拭きもせずに頭からバスタオルを
被せられ…ガウンを羽織らされたら…



「さっさとついて来いッ//…」



そう言葉を言い放ち腕を引かれた…


雫に混じって…
互いのものが脚を伝って落ちてゆき…

通ったあとが分かるように

床を汚しながら…



リビングに向かう翔くんの背中を追って…

俺はいったい何を怒らせたのだろう

ここまで怒らせることって…と、
必死に考えていた



ガチャッ…
 ドタドタドタッ…

ほらッ!!…これの説明…
 俺が分かるようにしてみせろッ…」

ドサッ ///

んぁああッ//…どッ…どれッ!?…ハァ…



リビングのラグの上に押し出され…
座り込んだ俺に…



ガシャガサッ…

コレだよッ…//…



目の前のソファにへ座り

膝の上に片肘を乗せるようにして…
もう一方の手でローテーブルに置いてた
紙袋を掲げて見せてきた…



へッ?ぁあッッ!?…そッそれッ
 …ハァ…もしかして…ハァ…見ちゃった?


相葉ちゃんに渡すチョコの紙袋じゃんか…
…もしかして…
翔くんの苛立ちの原因は…


ふははッ……惚けんなッ!!
 だからこうして…聞いてるんだろッ//



そうか……
中のメッセージカード見たんだな…


勘違いしてるんだ…//






ここ数日…

翔くんを欲していたカラダは…

こんな状況でさえも
未だに熱が引くことはなく求めてる…

ただ…願いが叶うとするならば…

どうか…普通に…



至って普通に



甘い夜を過ごさないものかと

不適な笑みを浮かべるパートナーを
目の当たりにして願ってやまない



しょッ…く…んッ…あぁぁ//ハァハァ…
 まッ…待って…ねぇ、落ち着いてッ//…




逃げようとしたが失敗…

尻もちをついてしまい
うまく逃げられない俺は……


ソファから降りて両手をラグに這わし

まるで獣のような鋭い目つきで
ジリジリと迫ってくるパートナーへ…


思わず手のひらをかざし待ったをかける




でも…

だぁ〜めッ…こんな本気のヤツ貰ってきて
 ねぇ、智くん……これ、ワザと?
 ワザと見せて嫉妬でもさせたかったの?



こんなささやかな抵抗など
彼を前にすれば一瞬で破られる

俺をいつも惑わすこの手のよって…//…



ちッ違うからッ…誤解ッ!誤解なのッ!
 ねぇ、お願い…ちゃんと話し聞いてよッ//
   俺…翔くんとのバレンタイン…ハァ…
 楽しみにしてたんだよッ!//…


「…へぇ…嬉しいなぁ……」



ゔぅ…大変だ…//…相当…怒ってる……

前髪でその表情までは見えないけど…


…絶対に怒ってる……


でもさッ…
全ては誤解なんだッ…



あッ相葉ちゃんが……ッ…ひゃッ//



尻もちつきながらゆっくり後退りするが
背中にひんやりとした感触を受ける


バルコニーへ続く、窓にぶつかり

もう逃げ場が無くなったのだと分かった…



?…相葉くん?……相葉くんが…何?



敢えて囁くように穏やかに話す様子は…

異常なまでの空気を身に纏っていて
その前髪の隙間から覗いた…鋭い瞳に…


背中にツーッ と…

冷たい汗が流れるのが分かった




ちょ…チョコを貰ってくれって…
 ぁ…違ッえっとッ…えとッ//

は?何それ…
 このチョコ…相葉くんからなの!?

へッ?…あッち…違う…

何?…何が違うのかきちんと話してよ

ぅん…ッひぃぃッ!?//…ぁあッ//……




俺たちの誓いの証である
トゥーリングをつけた左脚に手を這わされ

じっとりと内腿にかけて撫で上げられる…




ここから俺は…


翔くんの言葉攻めによって…

羞恥心を掻き立てられ
恐怖すら感じるのだが……//



同時に…
…感じてしまう自分がいて戸惑った//




『ゔぅ…翔くん…ちょっとこッ怖いよ?//』

隠すなよッ!!…チョコ…
 チョコの説明終わってないよな!?//

『ゔぅッ//…えッえっと…
 スッスタッフさんが俺に…えっと…』

はぁあああ!?ねぇ智くん…
 俺たちの関係って…秘密にしてるけど
 パートナーだよね?…夫婦と一緒だろ⁈
 …付き合いもあるし……義理チョコ…
 百歩譲って義理なら仕方ないと思うよ!
 …でもコレ、本命だよね?
 断ることだって、出来たはずだよね?」

『ゔぅッ…それが…
 …受け取らないといけなくて…
 その…ハァ…相葉ちゃんがね…ハァハァ…


あぁあああーー聞こえない!
 全然聞こえなーーーい…
 …スタッフなのか相葉くんからなのか
 意味不明だけど、ここにあるのは…
 間違いなく……本命チョコだよね?



こうなった彼を前にして
誤解を解くのは容易ではなく…

もう逃れられないと覚悟した



爽太によって【大野さんへ】と書かれた
手書きのメッセージカードが
オシャレなショップ袋に添えられて…


中には、これまた厄介な
相葉ちゃんによる…ニノへ向けた
【キミだけを永遠に愛しています】の
メッセージカード



この2つのメッセージカードを
何の説明もなしに見れば……

そりゃ勘違いの一つもするよな…//…



悔しくも…

自分が風呂に入っているタイミングで
見せることになり…

出しっぱなしにしてた自分が恨めしい…



「…分かってるよ…分かってる…
 …智くんは、心が優しい人だから…
 相手の気持ちを無碍には出来なくて
 貰っちゃう人なんだよね…分かってる…
 …そう言うところ、尊敬してるよ?
 でもさ…俺という存在はどうなるわけ?
 お前は俺のもんなの……
  自覚あるッ?//


ゔぅッ…翔くんッ///…あの……ッ…ごめん
 っででも俺ッ…「……あっ……



隠し事が出来ない……と、言うよりも

口が達者なパートナーを前にして


空気にのまれ…

説明がいつも以上に下手な俺に…
これ以上どうしほっていうのか…///




「…智くん……今夜の三日月…綺麗だね…」

『…へ?』

「街の灯りも…優しく感じるよね……」

『……えっ…と……翔くん?何言って…』




急に落ち着いた声で、囁くように
窓の外を眺めた翔くんにつられて…


俺も窓越しに
夜空にひっそり佇む三日月を見た……



「智くんへ本気のチョコ渡したソイツに…
 この窓の外の奴ら皆んなにさぁ…
 智くんは俺のものだって
 …分からせてあげようよッ……」



そう告げてきた
俺を翻弄してくる紅く膨らんだ唇は…

感情と同じく歯を剥き出しにして、

俺の元へ…

…何度も…


何度も嚙みつくように降ってきた……




俺と…翔くんの間には…

今の空気とは真逆で
…甘い甘いチョコレートの香りと…


誤解から生み出された嫉妬による

…苦くて重たい空気が流れている…



新たにカラダにつけられた歯形が
何よりの証拠……




…ねぇ…このチョコ…
 俺たちの熱い体温で溶かせるか…
 やってみよっか…♡



そう言った次の瞬間には…

ガサガサガサッ…

パラ…ポトッ   ポトンッ
 …ガシャ…ポトンッ  ポトッ…


えッ!?ああーーーッ!?
 翔くんッそれダメーッ!!



叫んだとしても時すでに遅し…

相葉ちゃんからニノへ渡す筈だった
チョコレートの包装紙を破り捨て…

俺の腹の上にバラバラッ…と、
幻のチョコレートが散らばった…



ぁぁッ//…どッ…どうしよッ…ハァ…//
 


せっかく…この日の為に……
女装までして頑張ったのに


相葉ちゃんに渡せなかったら…

…もしも…チョコのせいで
2人が上手くいかなかったとか言われたら…


ニノからあの写メ…
…翔くんの元に渡りかねないじゃんッ//




俺のそんな心情を知らない翔くんにとって
俺が慌てふためく言動は

余計に勘違いをさせる結果となる…



「そんなに大切に取っておきたいほど
 そいつのこと好きなわけ!?
 …俺が居るのに……やっぱりそいつと…
 …ねぇー…もぅ寝たの?



ダメだッ//


そんなことッ…
 するわけないだろッ//
   翔くん!落ち着いてよッ!


………ははッ………ふはははッ……
 …絶対……ハァ…絶対渡さねぇ……



ダメだダメだッ//…

翔くん…完全に勘違いしてる…ッ//…


腹の上に乗ったチョコが…
翔くんの唇まで持っていかれ

紅くぼってりとした唇が弧を描くと

中に潜めた白い歯によって挟まれた…




翔くんッ!!…違うッッふぅうッ⁉︎//

「…んッ//……はぁあ//…んッ…智ッッ//」



互いの口内でチョコは溶け出し…

翔くんが少し囓りとったら
唇は離れてゆく…


そして…俺の弱い所へ…


んんあぁッ…ハァハァ…ふぅぅッ///ふあぁッ//


翔くんの口内に残ったチョコと共に
全身へ嚙みつくようなキスが

次々と落ちてきた…



どうしよう…

翔くんを欲してしたカラダは正直に
気持ちいいと悦んでるのに…////


チョコの事が…
相葉ちゃんが受取りに来る事が気になって



ってか…//…チョコ…////

どうすればいいんだよッ//…



「智くんにはまだお仕置きが必要だね」

へッ!?//…ど…どう言う…こと?…




完全に怒りに変わってしまった
翔くんの感情は…


この後も俺の想像以上の事を仕掛けてきた


言葉でも…体格的にも…
成す術のない俺は…しばらく翔くんによって

踊らせられることになった…////…




そして…

カーテンレースを閉めることなく始まった

翔くんのお仕置きという名の
愛情表現を……





窓の向こうから


…空に浮かぶ三日月だけが


何を言うわけでもなく



ただただ…見ているのだった……









キュキュキュッ…


窓の向こうとの外気温と…

逃げ場を求めてもたれ掛かる俺の体温で


 
窓は曇り…
キュッキュッと肌が滑る音がする



あまりのお仕置きという名と
度がすぎる行為にカラダは疲労して…


…最後には
怒りさえ感じるようになっていた…


そんな思いを…

窓にもたれ掛かった腕の中から
翔くんへ向けて睨みつけると…



いやいや…本命のチョコを貰った罰だよ
 反省したの!?
 反省するまでやめてあげないよ?



そんなことをまだ言ってくるから…

だんだんと虚しくなってきて…
気づいた時には…



ゔぅ…翔くんの…ばかぁああ〜〜///
   …ふぅうゔぅ…//グスグスッ


〜〜♪

悔しいとは思ったが泣いてしまった…//…


やっぱり俺……
翔くんには敵わないのか?


〜〜〜♪


倒れ込みそうになってようやく翔くんが
俺のことを抱きしめてくれ


…ッ///泣くならさぁ…
 貰って来るなよッ//
   ヘラヘラして相手からの行為をホイホイ
 受け取ってくるから悪いんだよッ//

ゔぅ……ハァ…ハァ…だから…違うって…

〜〜〜♪

「……さっきから…何?…何が違う訳?」



翔くんの声色が変わった……

俺が泣き出した事で
ようやく怒りが鎮火し…

俺の声を聞き入れてくれたのが分かった



ハァハァ…ハァ……やっと…ハァ…
 話聞いてくれる気に…ハァ…なったのぉ?



力なく翔くんを見上げると…

…瞳には優しい色が戻り


「……いや、俺はずっと聞いてただろッ//」

〜〜〜♪

手を伸ばせば…指を絡めてくれた…


聞いてないじゃん!!ハァハァ
 全然…ハァ…聞いてないッ!ちゃんと…
 最後まで言葉を遮らずに聞いてよッ!!



誤解されたままなんて絶対に嫌だ…

お願いだから
俺の声を聞いて…//


「…何か理由があった…そう言うこと?」

『……うん、聞いてくれる?』


〜〜〜♪

「分かった……だけどさ…
 智くんのスマホ…ずっと鳴ってる……
 仕事の事だったらいけないし先に出て?」



そう言って、
翔くんは力尽きた俺を抱き上げ…

ソファまで連れて行き

俺が帰宅してソファ前のローテーブル脇に
置いたままにしていた鞄から

スマホを取り出して持ってきてくれた…



〜〜〜♪
『……ありやと…//……!?
 …ぁあぁあぁあ!?




大変だ……


翔くんからの激しい行為に翻弄されて
完全に忘れてた…//…


相葉ちゃんとニノのことッ//



俺は…今の状況と…

俺と翔くんによって
消えて無くなったチョコの事を思い出し


一気に現実に引き戻された……




怖い…//

相葉ちゃんからの着信に…出るのが怖い…


俺は目の前にいる翔くんを見た…



「何?……どうかした?」

『……相葉ちゃんのこと…忘れてた…
   翔くん翔くん翔くん!!!
 どどどどうしようッ!!!


〜〜〜♪


「…智くん?……俺、出るよ?」

『ゔぅ……うんッ//…』




そして翔くんが相葉ちゃんと電話してる
タイミングで家に響いてきたのは…



ピーンポーン

エントランスからの呼び出し音




「……は?」

『へッ!?……翔くん!?』



翔くんの動きが止まったかと思えば…

電話しながら
モニターを確認しに行った



「えッ…ニノ?」

へッ!?にッニノ!?
 …ヤバいッ//




翔くんからの言葉に動揺した…

相葉ちゃんだけじゃないんだ…

ニノが一緒だと…あのキスの事…
直ぐにバラされる可能性があるじゃんッ//



俺の動揺は翔くんにも移り…
ふたりでリビングの惨状に動揺した

カチッ…


だからこの時、
翔くんがエントランスの解除ボタンを
押した事に気が付かなかった…



慌てふためく俺たちだったけど…

取り敢えずは…

俺はシャワーで汚れたカラダを洗い流し

翔くんは先程までの行為で汚れてしまった
リビングを掃除して…
相葉ちゃんとニノへの対応をする為、
チョコの件を何とかするまで
食い止めてもらうように頼んだ……




「ってか何であの2人はウチに来たんだ?
 …え?何?…
 パーティーでもする予定だったの?
 ……サプライズ??」

 
…と、呑気に
疑問に思って質問してきた翔くんへ


俺は…急いてる事もあって
だんだん怒りさえも感じて、
翔くん今回のチョコの事を伝えた…


主に翔くんによって食べられてしまった
チョコレートは相葉ちゃんの物だと…


時間の取れない相葉ちゃんの代わりに
俺が受け取っただけで、

本来なら今晩のプロポーズの前に
渡す予定の物だったと……




それを聞いた翔くんは…


ポカン…と
口を開けたまま暫く放心状態で


取り返しのつかない事をしたと
気がついた時には…




「智く〜〜ん……//…」
 
 
…と子犬のようにヘタレ翔くんへと
様変わりしていた…//… 




ピンポ〜ン♪
  ピンポ〜ン♪ ピンポ〜ン♪


エントランスを過ぎて
玄関前までやってきたであろう
相葉ちゃんとニノから押される

鳴り止まない玄関チャイムに……




今度は翔くんの方が慌てる事となり…

ちょっと気の毒だとは思ったが、
自業自得…だから、

取り敢えずはひとりで対応をしてもらった



翔くんは…

ドSのスイッチが入っている時は
付け入る隙もないのに…

ヘタレに切り替わると…
可愛い程にポンコツっぷりを発揮する♡




きっとひとりで慌てふためいて…

最後には…土下座でもして

謝るなり、
時間を稼ぐに決まってるんだ…////
  


俺はシャワーを早急に浴びて浴室を出た…


そして…//…

昼間、千代子さんから受け取った…
 
爽太からのチョコの材料と
秘密のレシピを元に手作りした

俺から翔くんへ渡す予定だった
幻のチョコレートを持ち…


予備のショップ袋へ入れた


次にローテーブルに置かれていた

翔くんによって一度は捨てられた
相葉ちゃんからニノへのメッセージカードを
ラッピングに絡めて…



3人の騒ぎ声がする

リビング扉の向こう側へ向かった




ガチャッ


扉を開けると……

直ぐ目の前に2人へ土下座をして

弁解の余地もなく…
今にも…相葉ちゃんのチョコの行方を
謝りそうになっている翔くんがいた…//…

ごめん!!
 ほんとごめん!!!
 ニノッ!!相葉くんも…
 2人ともごめッ…

…お待たせぇ〜♪



まッ…間に合ったッ//


あぁ〜〜!!
 リーダー遅いよぉ〜…アレは?



そう問いかけてきた相葉ちゃんへ
目的の物を渡す前に…



んふふふッ♪
 …ほらッ…翔くん?…頭上げて♪



そう…
翔くんの耳元へ囁くと…


さッ…智ぐ〜〜…ん…//


…なんて、可愛く涙ぐんで目を擦っていた

翔くんへは目配せをして…
チョコは何とかなった事を伝えた


相葉ちゃんとニノが
目的の物を受取り家を出ていくのを
ふたひで見送りながら…


翔くんが俺の耳元へ唇を当てて尋ねてきた



あれ…どうしたの?

んッ///…ちょっと//……ハァ…
 アレ俺から翔くんへのチョコレート///』


へッ!?


んふふふッ…大丈夫…まだあるから…
 …失敗したやつが♡

えぇ〜〜そんなぁ〜〜〜智く〜〜ん

んふふふ♪また作るからッ♡

つッ/////




相葉ちゃんへは…
本物は渡せなかったけど…//

帰宅する時には…
自分へのプレゼントがある事を知って
嬉しそうにしてたから……//


これできっと…
相葉ちゃんのプロポーズは成功して
今日は二人の記念日になるはずだよね//



これにて…
…本当の本当に

俺の任務は無事完了した♡




そう思ったら…

翔くんと甘い甘いバレンタインの夜を
過ごしたいと言う願望が、

またふつふつと湧いてきた…/////




…翔くんは…どうなのかな?//



そんなことを思って
後ろから抱きしめてくれている翔くんを
振り返ってみたけど……



心配は無用だった///


だって……


ぎゅっッ…

じゃあ…俺たちも…仕切り直しで…
 今度はちゃんと…ベッドに行こっか?


後ろから伝わる体温と共に…
耳へかかる息と囁く甘い声に……///



…ちょっとッ/////


互いの熱は冷めていないことが分かった…

そして…相葉ちゃん達ふたりが
玄関扉を閉めきる前にも関わらず……



ふんんッ///…ッ…しょッ……ぉ///…ハァ
チュッ…   クチュッ  クチャッ…
…ハァ…ベッド……行こッ…ハァ…///




今度こそは…と、


甘い時間を求めて……

囓り合うような深い口づけを交わしながら
繋がり出していた…








んぁあッ///…もっと…ッ…ハァ…

ふははッ///…ハァ…仰せのままにッ…






fin



これにて…
囓る三日月 Another storyは終了です♡


…と、言いたいところですが…♡

翔くんへの裏切りの爽太くんとのキス…
コメントやメッセージを下さる方からの
翔くんへバレて再びブラック翔くんから
お仕置き♡を期待して下さる方が数名様
いらっしゃいましたので……笑


折角のブラック翔くんのお話♡
ブラック?ドS?な濃度は濃い目でも…
登場の話数としては少なかったので…

オマケとして…♡
キスバレ⭐︎お仕置き編を書くことに致しました♡

どエロな…
ブラック翔くんとエロ可愛ぃ智くんは
なかなか書けないと思いますので…♡

書き上げ次第…投稿させて頂きます♡♡♡

あ!!どエロなので…もちろんアメ限です♡♡♡

アメンバー様……
もうしばらくお付き合い下さい♡

La mimosa