気象系の赤×青さんの素人妄想小説です
※BL・18禁要素を含みます
※男性の入室をお断りします








いちごNGの方へ



この回は松潤激似のショコラティエ
爽太くんとのデートの回です




智くんは…相葉ちゃんの為に…
任務としてデートを受けております。
だから…
ラブラブな展開はございませんが


最後の方で…ちょっと……

そういう感じの
ソワソワが…事件が…あります。

ご了承下さい。



La mimosa







それでは…



お話の世界へ

行ってらっしゃいませ♡















Side O







相葉ちゃんのプロポーズをかけた

幻のチョコレートを頂戴するべく




その作り手である

ショコラティエの条件…デート…に

付き添うこと小一時間





俺たちを囲むのは



人、人…そして…人



コンサート会場の熱気さながら

甘い香りが充満する空間に

多くの女性で賑わっている






『……ショコラティエさん?
 おれッ//…私たちは……何してんだ?』


(…ん〜?…何って…買い物ですが?)






この松潤に激似の爽太と言う青年は



恐らく俺よりも年下のはずなのに

常に落ち着いていて…


何を考えているのかよく分からない




…ちょっと苦手なタイプの人間だ…//




ついでに……



『いや…それは分かってるからッ//…
 普通にッ……普通に買い物できないの?
 この手はなんだよッ//』






先程から何度も何度も突き放してるのに

舞い戻ってくるコイツの手に

少々…手こずっていた…//




(何って……あなた危なっかしいから、
 腰に手を添えてるだけですが…何か?
 デートなんだからこれ位普通でしょ?)



『いや…普通でしょって…//
 デートって言っても今日だけだろ?
 付き合ってる訳じゃないんだからッ
 もう大丈夫だって!…離せッ   ぐりッ
 ッと…ッわぁあッ//



グイッ//

(おッ…っとッ//……大丈夫ですか?
 …ははッ//
 やっぱり手はこのままが良さそうですね)


『…ッ…//…はぁああ…』




慣れないハイヒールに…

先程から何度も躓いてしまい


その度に転けそうになるのを

何度も助けてもらっていた



(…さとこさん?
 ……お礼は?お礼が聞こえないなぁ〜)


『ゔぅッ//……たッ…助かった…」


(…あれ?…言葉づかい…)


『…ゔぅ……助かりました…ですッ//』


(ふふ……はい…どういたしまして♪)

 



ちょっと上から目線で

余裕そうな感じがさッ//…



……やっぱりコイツ…苦手だ…////





あぁ〜//


早く終わらないかなぁ〜



…翔くん……





『…ちぇッ//……それで?
 何で催事場へ来たんだ?
 バレンタインフェアの特集って…
 お前ッ……そッ爽太くんは…
 買う側じゃなくて…出す側じゃないの?』




会話をしながらも

コイツは気になるものを物色して…

次から次に買っていき…

俺はそんなコイツの横にただ居るだけ



(俺みたいな小さなショップは
 自分の店の事だけで精一杯ですよ…
 普段は店の事に追われて、
 …こんな所めったにこれないので!
 はは//…ちょっと偵察です♪)




コイツの手荷物が増えてく一方なので

少しは手伝おうと、

新たに購入してお店の方から渡される

チョコレートを受取ろうと手を伸ばした…



『ふ〜ん…
 …んふふ、デートって言うから
 もっとデートらしいところに
 行くんだと思ってた……あッ//



コイツに手を下ろされて、

結局、自分で全ての荷物を持っている



(ありがとうございます♪
 荷物は自分で持つので大丈夫ですよ
 …じゃあ…さとこさん?
 せっかくなので行きます?王道デート?)




会場の脇の休暇ができるコーナーへ

やってきた…




えッ!?いッ嫌だ!絶対嫌!
 翔くんとだってちゃんとしたデート
 した事ねぇ〜のに……って……ぁ////





ヤバい…名前……言っちゃったじゃん//




コイツの顔、まんま松潤だし…

つい気が緩んでしまう//





慌てて周りの様子を伺う…が、


幸いにも周りは

誰も俺たちを見ている人はいない…



(ははッ//誰も聞いていませんよ♪
 でも…やっぱりさとこさんには、
 彼氏さんいらっしゃいましたか…残念…
 …しかも……メンバーのさくッ)
わぁああ!!
 待って!!頼む!!
 …黙っといて?お願い!!!!
 じゃないと……皆んなに迷惑が…//




自分が墓穴を掘ったのに…

コイツの口から言われそうになると

慌てる俺って……情けない…//



(ははは//大丈夫ですよ!
 店の信用にも関わりますし言いません♪
   …でもデート…
 すればいいじゃないですか!その格好で♪)


『…はッ…はぁあぁあッ!?


(だって誰にもバレてませんよ?
 声と話し方だけ気をつければ…
 …まるで別人ですし、可愛いです♡
 彼氏さんに絶対喜ばれそうですよ♪)


『…可愛いってお前ッ…
 お前に言われても嬉しくねぇ…//』



(あははッ…それは失礼しました♪
 でも、本当に…女装してれば少しは
 周りに誤魔化し効きませんか?
 櫻井さんも変装してもらえば……
 男同士よりも…
 外でカップルらしく出来そうですけどね)



いいんだよッ///こんな姿見せられっか!
 それに俺は…翔くんと
 一緒に居ることが出来ればそれでいいの!

 でも…その代わり…
 記念日とかは…
 ちゃんとお祝いしたいと思ってる…
 …まぁ…家ん中だけど…//

 ……って…またッ///
 もぉ〜〜お前のその顔やめろよな!!
 つい気が緩んじゃうじゃ〜ん…


(そんな事言われましても…//
 少しは足…休めましたか?
 …そろそろ移動しても大丈夫ですか?)

 
『へ?…あ…うん…//…サンキュー…』




コイツ……

仕事熱心だし…

…意外と優しいとこあんじゃん…







催事場を出て

次なる目的地へ向かってるのだろう



大人しくついて行く…






(…さとこさん…今回のデート…
 本当のこと言うと…次が本番なんです!
 それで…
 その本番が無事にクリア出来たら…
 御二方のチョコレート代要らないので…
 僕に協力してほしいんです!!)


えぇッ!?悪いよ、払うよッ//
 ってか…本番…とか、無事クリア…とか
 俺は何をすればいいの?
 さっぱり分かんない…//』



しばらく歩いていたが…

道端の隅に移動したとおもったら


立ち止まり俺を見て話し出した…





(そうですよね……
 今から俺の師匠がいる
 チョコレートショップへ行きます!
 そこには、今回さとこさん達が欲しいと
 言って下さった幻のチョコレートの
 材料である…ホワイトカカオがあります!
 それを今から受取りに行くんです♪♪)




『ホワイトカカオ…?…』



(はい!…まだ僕一人の力では
 手に入れられないとても希少なものです!

 ……いつか一人前になった暁には…
 …俺もホワイトカカオを使って
 チョコレートを作り食べた人の心までも
 幸せで満たしたい!!

 その昔っからの願いが…
 師匠の御厚意で僅かながらも手に入り
 俺のチョコを美味しいと言ってくれる人が
 増えて…独立出来たんです……

 あの……相手へ想いが伝わって
 願いが叶うという謂われの原点です!

 …だから元々は恋愛のとこではなく、
 俺のチョコレートへの
 愛と情熱によるものだったんです…



そう言うことだったのか…



『……だから補償しない…だったのか…』


(…ふふッ…そうです……だからもしも、
 俺のチョコを食べて貰った事で相手へ
 告白などがうまくいつたとするならば…
 ……それは俺のチョコのおかげでも
 何でもなくて…
 その方自身の力によるものなんです!)



『そういう意味があったのか……
 それがいつしか言葉がひとり歩きして…
 恋愛系のジンクスみたいになった…
 …ってことか♪



(はい……それで、
 今回さとこさんに協力してもらうのは
 ……師匠の娘さんから受ける
 俺への想いを断ち切りたくて…
 彼女役として協力してもらった
 ……というわけです!)




『…師匠の娘…さん?』



(はい……だから、さとこさん!!
 そいつの前だけでいいので…
 本気で彼女役を演じて下さいッッ!!!!)




顔の前で両手を合わせて

俺に頭を下げるコイツを見て…


今回、何で俺が女装のまま

デートすることになったのか理解した




『…そう言うことか……
 でも,それなら自分の口でハッキリと
 伝えるべきなんじゃないの?
 それに、その役は…
 相葉ちゃんでも良かったんじゃ?』



(あはははッ//それは、俺の好みの問題です♪
 分かりません?俺もさとこさん達と同じ、
 そっち側の者なんですよ♪
 相葉さん女装ですごくお綺麗でしたが…
 タチ…側の人ですよね?
 僕もなので分かります♪
 そしてさとこさんはネコ♡…だから…
 せっかく依頼するなら…
 今回のチョコ、一番欲しいのは相葉さん
 だって分かってはいたんですが…
 可愛い貴方に頼みたいと思ったんです♪
 …さとこさん♡)




両手を合わせたまま

顔だけ上げて、ウィンクしてきた…//




『ゔぇ〜…ウィンクすんなよッ//
   ……ってか可愛いって…//やめれッ//




好きでもない奴に言われると

鳥肌もんだな……


ゾワゾワしてきて両手で両腕をさする




(あははッ//…とって食おうなんて
 思ってないのでご安心下さい♪)


当たり前だバカッ!!///
 …俺には翔くんがいるんだからなッ!!






また手を腰に添えてきた//



もう、流石にやり取りが面倒なので…

そのまま大人しく歩き出す…




それです!!…さとこさんのその
 素直で嘘をつけないところ…
 魅力的ですが、バレないか心配です!
 バレたら彼女だけじゃなくて、
 師匠まで傷つけてしまうと思うので…
 傷つけて…怒らせて……万が一…
 ホワイトカカオが手に入らなくなったら…)





コイツの不安そうな顔……

初めて見た




何考えてるか、

よく分からない奴だと思ったけど…




きっと、チョコレートの事が…

仕事への情熱が凄いんだろうな……//




なんかそう言うところ

松潤とそっくりで憎めない奴だと思った





『ゔぅッ//…悪かったなッ……
   でも昔っから隠せないんだよッ//』


(今回のことがなければ…
 それってとても良いことですよね///
 あ!ここです! 
 ここの奥の扉から入ります!!)






オシャレなショーウィンドウに

美しいチョコレートの数々が飾られて…



客で賑わっている正面入口を避け、

脇の従業員用の入口へ向かう




(さとこさんのその…
 嘘がつけない素直なところ…
 彼氏さんはきっと
 そんなところに惚れてるのでは?)



『…翔くん?………どうだろ…?
 ん〜…嘘を隠しきれなくて
 ちょっと前にいざこざあったし…///
 
 ……素直ってのも……本音言って…
 嫌がられないか……結構不安なんだぞッ

 …あ////
 もぉ〜ホント勘弁…///
   爽太!お前何なの!?お前と喋ってると
 つい話しちゃうじゃ〜〜ん…///




つい…


今朝、新聞を読む翔くんへ

朝からお誘いして困らせた事を思い出した///




熱い…

顔が熱い…/////






(…はぁああ〜///
 羨ましいなぁ〜彼氏さん//…)


『……何が?』


(その、無自覚さですよねぇ〜)


『?…意味わかんねぇ〜…』





エレベーターのボタンを押して

暫く待機する事…数十秒…


何やら通り沿いが賑やかになって

女性の甲高い声で複数聞こえてきた…





『…?……何だぁ?』





2人で通りの方を覗いてみたものの…


俺の立つ位置からは

ちょうどコイツが立っていて何の騒ぎなのか

分からなかった……






『?……何の騒ぎ?』


(…ねぇ…さとこさん?)


『んぁ?』


(彼氏さんって……櫻井翔さんですよね?)


『そうだよッ///…ってか、パートナーな!
 さっきから彼氏彼氏って言ってるけど
 翔くんとはもうパートナーだからッ!!』


(そっか……パートナーか……
 ちょっと…
 …面白いことになってきましたよ//…
 さとこさん……今から演技開始です
 …本気のやつ……頼みます…//)


『…は?……本気?え?』


来てッ//…


ええッ!?…ちょっ…と…//…おい!?






それまでエレベーターホールの中央に

立っていたのに…



いきなり腕を引かれてホールの隅の

俺がすっぽり隠れ高さの

観葉植物の側まで連れて行かれた……





本気の演技…?






トンッ //

『つッ//…っと……なッなにするのよッ?//』




壁に突き出され、軽く背中を打って

文句を言うが…


気がついたら顔の両サイドには

コイツの手が壁をついていた……





(もし…今回こと櫻井さんにバレて……
 別れることになったら…

 …その時は…俺と付き合って下さい♡)



『…は?』





突然変なことを言うコイツに気を取られて

入口から誰か入って来ていたことに

気づくのか遅れた…





『…おまッ…何言ってッ…//

 …!?…しょッ んんッ //








[ほら〜やっぱり
 目立ったじゃないですかぁ〜
 だから言ったでしょ〜変装しても
 アイドルのオーラは隠せないんですから〜
 …も〜僕一人で買いに来れたのに…]



ふははッ//ごめんごめん!
 だってさぁ〜
 やっぱり自分で選びたいじゃん♡






その2人の声は、

俺がよく知る声で……




目の前のコイツが居なくて、

女装もしてなければ…直ぐ声をかけて…

人目が無ければ抱きつきたい程だった……




[…//仲がいいですねお二人……
 僕たちマネージャーも応援してます!
 櫻井さん達のこと…/////]


「ふははッ//…ありがとう♪
 きっとさ、智くんの事だから忙しくても
 用意してくれると思うんだよね///
 もしかしたら…手作りとかもあるだろ?
 …だったら俺も人に頼んだのじゃなくて
 自分で選びたいんだよね///
 笑って食べてくれてる顔を想像しながら
 ………なんてなッ///」



チンッ //


エレベーターの到着の音が

目の前にいるコイツ越しに聴こえる…



[来ました!さあ櫻井さん乗りましょう♪
 …あッ!?…櫻井さんッ!!…人がッ⁈//


えッ⁈//マジかッ…//
 …あぁ〜コホンッ//
   あの〜〜…すみません…//」






長かった…唇への感覚は無くなり……





罪悪感で押し潰されそうな


心臓をおさえて…俯き…


ただ黙り続けるという……






演技でも何でもない動きしか出来なくて…






(…はい…//)


「あの〜今の会話……!?
 …ええッ!!?松潤ッッ!?
 何でッお前ッ…ってか何その子//
 …お前…分かってんのか?
   こんな昼間から正々堂々と…///////」






俺の頭ごと腕を回し、 

目の前の胸に顔を伏せるよう隠してくれた

コイツにされるがまま……





(はははッ……櫻井翔さんですよね?
 こんにちは!…俺、松本さんに
 よく似てるって言われるんです♪
 別人です♪)



えぇ!?マジ?
 本当に松潤じゃないの⁈
 …え〜と…ここにいるってことは…
 2人…とも?……店の関係者?




翔くん…//…




(……ふふ、別人でこの店の関係者……
 まぁそんなところです♪
 さっきの会話、他言無用…ですよね?
 もちろんご安心下さい!)





…翔くん……俺…//…

 

  


「ふはッ//…話が早くて助かるよ♪
 …君たちもエレベーター待ちだろ?
 乗らないの?」







…俺……//







(いえ、自分達は次で行くので、
 …どうぞ先に使われて下さい!)


「…そう?…後から来たのに…悪いね…
 それじゃあ…後で?…上で会うかな?
 仕事頑張ってね!
 松潤のそっくりさんと…彼女さん?」






俺…


翔くんを騙しちゃった……


それに……






(ありがとうございます!失礼します!)








ガガーーッ







翔くんを裏切るようなこと……//




翔くん……ごめんね…//…






























つづく…