気象系の赤×青さんの妄想小説です
※BL・18禁要素を含みます
※素人の自己満小説です
※男子禁制です♡


今日から
【キミの夢を見ていた】
再開致します(*^^*)

5人で初日の出登山に
向かったところからのスタートです⭐︎


それではこれより先は…
ご理解頂ける方のみお進みください








Side S










空のない白の世界













初めての雪山登山



登山道入り口までは空も近く

その美しいパノラマに胸を打たれたが…

 


木々に覆われた山の中は



ところどころに空を見渡せる空間も、

雪の間から覗く木々や大地を感じることは

出来ながらも…全体を白で覆われていて





太陽の存在が身を潜めている間は

空がないんだって…


はじめて知った








『思った程、寒くありませんねぇ〜』

『木が遮ってくれるからね♪』

『雪山ってワクワクするよね!しかも夜♪』




登山口のある2号目まで車で来た俺たちは


身支度を整え

願わくば山頂で初日の出を拝むべく

雪山登山を夜中の2時半頃から開始していた




「さとしー!あまり先に行くなよ!!」


{分かってる〜♪}



元の姿が猫のさとしは、

人間になっても身体能力が優れているのだろう

山を登るのも難なくこなしている…





『登山靴にも…はぁ…慣れたみたいですね』
 


後ろを歩くニノから

息を切らしながらも声がかかる



「ん?…あぁ、そうだね」


『服も脱ぐ脱ぐって
 言わなくなったんじゃないの?
 …初めてあった日のこと覚えてる?』

『この間だよ、この間!真っ裸だったよね』

『…翔さん…はぁ…襲ってましたしね♪』


「違うだろッ!アレは…アイツが服も着らず
 玄関に出て行こうとするのを俺が…」

『アヒャヒャ♪
 もお〜翔ちゃん、冗談だから♪』






皆んな、好き勝手に言ってるけどさ…



本当…さとしとの出会いは

俺だけじゃなく、皆、衝撃的だったろうな



しかも、なかなかの頑固で…

結局は4人がかりで服を着せるなんて

まぁまぁ騒動だったもんな…
 




「ふははッ♪
 本当、手のかかるヤツだよな〜///」


『アヒャヒャ♪まぁ猫だから仕方ないよ♪
 ……あ!それよりさ、皆んな〜!!
 次の5号目超えた辺りで休憩しようか…
 身体暖まってきただろ?
 服、脱いで調整しよう…』


『確かに…汗かいて服が濡れたら
 一気に体温奪われるしな…』

『自分、今直ぐにでも休憩出来ますが…』


「ふははッ……さとしー!!!
 もう少しで休憩だから、
 その辺りで待ってろ〜



俺たちよりも、先の方を歩いている

さとしに向かって声をかけた



{ふにゃ〜〜ん♪しょお〜しょお〜
 雪ってかわいいなぁ♡美味そうだぞッ♪
 食べていいか?にゃはは♪}



どうやら…目の前にある木や

土の上に積もった雪を触ってはしゃいでる




……無邪気だな…///







『ひとりだけテンション高いよな♪』

『早めによく寝てましたからね…』



『ほら、皆もあと少しで休憩だから
 頑張って登るよぉ〜!!!』


「雅紀…お前そのリュック何入ってんだよ
 デカすぎだろ……」




何をそんなに詰め込んでるのか分からないが

底は自分のケツ位から始まって…

テッペンは頭よりも少し高い

登山用のデカいリュックを担いで、

いかにも重たそうな装いなのに…



俺よりもスタスタと歩いていく雅紀って…



純粋にスゲーと感動する

体力お化けだな…









5号目を超えて、休憩用のベンチまで

到着したところで、各自、体温調節の為に

インナーを脱ぎ……小休憩……




と言いたいところなんだが……








「さとしーーー!!さとしーー!!!」


『アイツ待ってろって言ったのに
 どこ行ったんだ?』

『皆んな慌てないで、ほら、これたぶん
 さとしの足跡じゃない?こっちに続いてる』





雅紀が、俺たちとは違う足跡を見つけ

その足跡が続く方角へ向けて指差した





「さとしのヤツ……」

『でもこっちって登山道…じゃねぇよな…』

『…荒れてますが…
 道である事には間違いないようですが…』






決して通れないわけではないが…

道幅は狭く、山野草の生え方からみても

今はあまり使われていない道なんだと

言うことが見て取れる






「…?……あれ?………ここって…」










なんだろう……









なぜかこの道………懐かしい…?






この山は何回か雅紀達と登ってきたが

今までそんなこと…

全く気にしたこともなかったのに…








『脇道っぽいけどな…昔使われてたとか?』

『とりあえず、翔ちゃんも休憩しなよ!
 俺、行って様子見てくるから!
 さっきまでここ辺りにいたんだし…
 そう、遠くへは行ってないよ…』




インナー調整の終わった雅紀が

防寒着のファスナーを開けて、腕まくりをし

先程よりも多少軽装になって話しかけてきた




「……じゃあ、頼む!
 俺も直ぐ追いかけるからッ…」


『おう!任せろ♪』





やはり猫だからなのか…

さとしってよく逸れるよな



一瞬でも目の前から居なくなると…

こうも不安になるのに……

つい…あのはしゃぎように気を緩ませた

自分を恨めしく思った…



雅紀が脇道に進みだしたのを見届けて

自分も服装調整に入る

ドサッ

「……アイツ……何やってんだよ…」


『……心配ですね……』

「ああ…俺も着替えたら行ってくる!」



急いで服を脱ぎ軽装に整える



『二人とも水分補給もしっかりしなよ?』

『ですね!翔さんも水分とってくださいね』

「…了解…っと」



各自、必要最低限の休憩を終えて

荷物をまとめだす


雅紀が探しに行ってしばらく経ったところで

皆の意識は脇道の方へ


 
『…それじゃ俺たちも探しに行こうぜ!
 じっとしてたら身体冷えちまうし…』


「あぁ…悪い……
お〜!…しょお〜!!しょお〜〜〜!!

  カサカサカサッ…

         カサカサカサッ
 ガサガサガサ

さとし!暗いんだから、気をつけて!!




さとし!?

雅紀の声も…!!!!




片付け途中のリュックを放り投げ…

雅紀が探しに行った脇道に駆け出した




「さとしーーー!!」

ガサガサガサッ
     ドンッ// ふわッ

{んにゃッ!?…あ、しょお♡}




俺が脇道へ駆け込んだタイミングで

正面衝突することとなった相手…



それは…

いつもベッドの中でくっ付いて寝る時の

あのフィット感と…香りである事に

直ぐに気付き、安堵した…




「この……バカッ!!!」

{んにゃはは//…しょお変な顔だなッ♪
 それより…にゃふふん♡
 …しょおに見せたいモノがある!!}

「ちょッちょっと…さとしッ!?」




脇道から登山道に戻ってきて

俺とぶつかって顔見るなり、手を取られ…

再度、興奮気味に俺を連れて行こうとする

さとしだったが………






{しょお…着いてきて……ッわわゎ⁈







ボフッ

『さとし〜!!暗いから走ったらダメって
 言ったでしょう!?
 それに、行きは急ぐから!
 また帰りとか別の機会にしてよね〜♪』


{ふにゃにゃ……あぁ〜…まちゃきに
 捕まったぁ〜残念…}


「ふはははッ…そう言う事だから…
 今は諦めるんだな♪」



俺とは手を繋いだまま、雅紀からは…

背中を押されて、休憩場のベンチに戻った




『お帰りなさい♪相変わらず翔さんを
 困らせるのが得意ですね!』


{んにゃ?…しょお…困ったの?}



ゔッ///

その顔で上目遣いはやめろよな///



ニノに突っ込まれてようやく気が付いたのか

俺を見上げて聞いてきた…


『ほら!さとしも服、調整しろよな!
 そろそろ行くぞ!!』


{はぁ〜〜〜い……しょお…ごめんね…}


「もういいよ!…それよりもほら、
 服、少し脱ぐからバンザイしてッ?」




初日の出まで時間が迫ってきているし…

皆んなを待たせてしまったから…


俺は急いで、さとしの防寒着を一度脱がせ、

インナーの内1枚を脱がせる手伝いをした




{ふぁ……んふふ…ちょっと涼しくなった♪
 さぁ!皆んな山登り頑張るにゃん!}




少し身軽になった事で、

嬉しそうに跳ねてやがる…


子どもみたいだな///




『さあ!皆んな、さとしの言う通り、
 休憩はもう終わり!!…先に進もう!』


『おう!』




雅紀の掛け声と共に

各々、荷物をまとめてリュックをからった




『さとし〜今度はひとりで
 先に行かないでくださいよ?』


{分かったもん!………ねぇ…しょお…///
 山登りの帰りでいいから……あっちの道
 一緒に行こうね?……約束ね?///}

「いいよ!……約束する///…」

{ぅん♪楽しみだなぁ〜♪}




腕を組んでからの指を絡めて…


最早、さとしと俺の定着した手繋ぎで

登山は再開する事となった









つづく⭐︎⭐︎⭐︎



素敵な一日をお過ごしください♡

La mimosa