気象系の赤×青さんの妄想小説です
※BL・18禁要素を含みます
※素人の自己満小説です
※男子禁制です♡


それではこれより先は…
ご理解頂ける方のみお進みください


本日、
一つ前にお話しを上げております。



お知らせです

コチラのお話…

【キミの夢を見ていた】

当初は短編として書き始めました
が…書き込むうちに
そのゴールは短編では終わらない事に
気がつきました…(*´ー`*)遅い


初めてのファンタジー
どういう方向性でいくのが
ベストなのか…ここのところずっと
悩んでおりましたが
私、La mimosaの世界観だと…
というゴールが見えて参りました♡

ここ数日の回で何となく
お気付きだと思いますが…


皆さまにお伝えしたいのは…

嵐さんの楽曲
アルバム DIGITALIAN の

【キミの夢を見ていた】

あの世界観をベースにして
書いております。

最後はあの曲を聴いた時ような
そんな気持ちになって頂けるように


黒猫智くん…
もし宜しければ、最後の最後まで…
見届けて頂ければ幸いです。


それでは…
お話の世界へ⭐︎⭐︎⭐︎

行ってらっしゃいませ♡


La mimosa










Side S




愛しいそのぬくもりが

消えてしまわないように



ぎゅっと抱きしめて眠った…










「…んッ……寒ぃ……」



サワサワッ  サワサワッ…



「……ん〜〜…さと し………」



サワサワッ  サワサワッ…




「………さとし?……あ れ…?」






真っ暗な眠りの世界から…

少しずつ意識が鮮明になっていく中で



いつも直ぐ側に……

なんならベッタリと引っ付かれ、

自分もそれを抱きしめて眠る存在が

居ない事に違和感を覚える…





「あいつ…どこ行った?…トイレか?…」





寒くて布団から出るのが億劫になるが

…意を決して…






取り敢えず

スマホを取るッ!!


急いで布団の中に、

伸ばした腕とスマホを連れ戻り…


ぬッくぬくの布団の中で

スマホのチェックを行う…







本日は12月31日  大晦日だ!!

時刻はまもなく9時…



昨晩、婆ちゃんが言ってくれた通り、

お天道様がしっかりと登りきった時間まで

寝てしまったようだ…




「お!雅紀達、向かってるな♪」




グループでやり取りしているメッセージ欄に

出発を知らせる連絡が入っていた



到着は3時頃だからまだ大丈夫だな…





「よしッ!起きるかッ!!」




布団をめくって起き上がり、

取り敢えずは洗面と朝食を済ませようと

渡り廊下を通って居間へ向かう





ザザザッ………



「婆ちゃんおはよ〜…
 …婆ちゃん?…さとし?…」




居間には誰もいない…


耳を澄ましてみても…人の気配を感じない




台所や洗面所、トイレ、婆ちゃんの部屋

その他の部屋も…

一通り確認してはみるが2人とも居ない



外かな?…と、玄関先に置いていた

ダウンコートを羽織り外へ出た






ガラガラガラッ…




パッと見渡す感じでは見当たらなくて

家の敷地内をぐるっと回ることにした




婆ちゃんの趣味の花で囲まれた空間

そこを通り過ぎると…

昔、鶏を飼っていた小屋があったり…




家の裏側は…

小さな山の直ぐ側に建てられているため、

あまり立ち入らないのか、

草が伸びきったままになっていた…




最後に農作業の道具を備えた

大きな小屋があって、駐車場へと続く…





「…畑か?…さとし も?」









さとし









つい先日の事を思い出す





「ッ!?…あいつッ…また…迷子かッ?!」






まさかッ?



でも今日は一緒に寝てたよな?…







先日のソワソワした気持ちが急に襲ってきて

心臓の音が聞こえてきそうなほど

急速に…強く鼓動を打つ…



簡易的なスリッパで出てきた事も忘れ、

敷地を飛び出した




 

家を飛び出すと

目の前には、田んぼが広がっている



この見晴らしのいい風景のどこかに

ふたりの影がないか目を凝らして見渡す…










「…いない……」








どこだ?…どこ行った?


また…迷子なのか?








それとも…ふたりで畑に?…まさか?


散歩にでも行ってるとか?

あり得るか?


買出しとか?








ああ〜もうッ! 
 …心臓に悪いんだよッ!
 置き手紙でも書いててくれよな〜…クソッ」

 




婆ちゃんの畑や

近隣の住居へ繋がる道へ向かうため

家の裏側の道へ急いで駆け出した






少し走ると漸く舗装された道路に出る






辺りを必死に見渡そうとした時…














{しょお!}

















今、一番欲しい声が聞こえたッ/////









舗装された道路の脇道から

さとしの声が聞こえて、

その姿を捉え、側まで走った…






「さとしッ?!……は?婆ちゃん!?」



なんで…

婆ちゃんを背負ってるんだ?



「婆ちゃん、大丈夫?!どうしたの!?」


{えっと…あのッ…}


『いやいやぁ〜悪かったねぇ〜、
 もう…ここからは歩きますよ!ほほ♪』


「大丈夫なの?…さとしも…大丈夫?///」






迷子じゃなくて良かった…///




安堵のため息と共に

この間の事を思い出して涙が出そうになり

歯を食いしばって…それを止めた//


 

代わりに、無事でいてくれた事が

幻でない事を確かめるため



その頬に手を添える…





{えっと///……しょお?}




怒られるとでも思ったのか?



恐る恐る上目遣いでコチラを見てきた…





大丈夫だな…

風にあたって肌は冷たくなっているけれど


ちゃんと…

その奥にぬくもりを感じられる///



 


ブルーの瞳に向かって話し出す



「ッ///……心配したッ……」


{ぁッ//…ごッごめんねッ//…えっと…その…}


『裏山に行ってきたんだよ!
 爺ちゃんの好きな野花が咲いてるから
 摘みに行くのを、
 さとし君に手伝ってもらったんだよ!
 そしたら…少し躓いてね、
 大丈夫って言ったんだけど…
 山を出るまではって…ありがとさん♪』




婆ちゃんの言う通り、

確かに手には野花がある…




婆ちゃんはさとしの背中からおりて

スタスタと歩き出した…





「さとしは…怪我とかないの?
 どこかきついとか…大丈夫?//」


{んふふ♪しょおは気にしすぎだぞッ!
 ボク、元気だよ!}





ふにゃりと笑ってくれて

心からほっとした…




「さとし…この間も言ったけど、
 俺の知らない間に勝手に外に出たらダメ!
 …心配…したんだぞッ!
 俺がいいって言うまでは…頼むよ…
 じゃないと…俺…お前に首輪付けるかも」


{んぁ?首輪?これの事?}





チリンチリンッ



さとしが淡いブルーのベルトの首輪に触れ

鈴を鳴らした




「…あー…何処かに行かないように
 その首輪に紐を括り付けて…
 俺と繋げておくっていってるの…」


{えッ…紐!?…にゃんでッ??}


「お前が危なっかしいからだろッ!
 …心配してるの、
 嫌ならどこかに行く前に
 俺に必ず伝えてから行くことッ!!」




べちんッ

{はぅッ?!///いったいよぉ〜///}




デコピンで済んで良かったな…

デコを両手で抑えて少し涙目になってるし//





『お〜い!お2人さん、はよ戻っておいで!』


{あッ、は〜い!…行こう、しょお♪}





僅かな時間で

結構な歩数を歩いていた婆ちゃんが

大きな声で俺たちを呼んだ






そしてその婆ちゃんへ、

いつもと変わらない

元気そうな返事をしてみせるさとし…




昨晩、

布団の中で泣いていた事を思い出す




別人なんじゃないかって思うほど…



婆ちゃんへの緊張みたいなものも

無くなったのか、ケロッとしていた…






なんだ?

なにかあったのか?






取り敢えずは…

2人とも何事もなくて安堵した





その後、家に戻り、

皆が来る前に掃除を終わらせた


切れた電球の交換やら…

手伝いが必要そうな事を見つけては

順に片して行った






 




バンッ!!


「婆ちゃんは助手席!シートベルトできる?
 あ、さとし…花は持ってくれた?」


{おう♪持ったぞ!}


『歩いて行ってもいいのに…』


「午後から潤達の迎えがあるからさ、
 いいじゃん?漸く婆ちゃんの
 推しメンに会えるんだから♪」


『あぁ〜そうだったね♪ 
 ほれほれ、翔、急いで爺さんとこ行くぞ!』


{んふふふッ///しょお!進め進めぇ〜♪}







皆を迎えに行く前に、

この場所に戻った時は必ず行く墓参りへ



俺の爺ちゃんに会いに行った









海が近くにある墓地は




耳を済ませていると…

…波の音が聞こえてくる





「着いたぞ〜♪

 …ああ〜… 波の音…  …懐かしい」




{んふふッ…  ぅん…   そうだね…}





「ん?…さとし…何が…そうだね…なんだ?」
 
{んにゃッ!?…あ、えっと……}



『翔!!婆ちゃん先に行っとくよ』


「うん!了解♪…さとし?」


{にゃッにゃんでもないよ!
 しょおボクたちも行こ♪}


「あッ!?…おいおい…元気だなぁ〜」




爺ちゃんが眠る墓に行くまでの通路を、

先行く婆ちゃんの後を追って行く

 



だけど、しばらく行った所で

俺の少し前を歩く さとし がよそ見をした

 



少し歩くペースが落ちたな…

そう思ったら…


 




{あッ!?ぅわわわッ?!///}


グイッ

「あっぶねぇ〜なあッ!大丈夫か?」




猫のクセに…足を引っ掛けて

転びそうになったところを腕を掴み支えた




{しょぉ///…んふふッ…ありがと//}




ふにゃり笑顔で立ち直したので


先を急ごうと…

さとしより前に出て手を差し出した




「ほらッ///…行くぞ!
 …ッたく、どこ見て歩いてんだよ」


{あはは♪……ごめんね……}


「?」





笑ってはいるものの

どこか落ち着かず目線が泳いでいる…



気になって目線の先に

何があるのか辿ってみると



 

「猫?」



黒猫シルエットのイラスト入りの湯呑み

黒猫のマスコットなどが

お供えされているお墓



どうやらここが気になっているようだった




{ぁッ…しょおの婆ちゃん
 もう見えなくなったね…しょお行こう!}



グイッ

今度はさとしが前に出て

俺を引っ張りだした




「あ、おいッいきなり引っ張るなよッ
 危ねーぞ…!!」





引っ張られながら、

その猫の物が沢山お供えされている墓を

もう一度見る…



先程、婆ちゃんとさとしが

裏山から拾ってきた野花と

同じモノがお供えされていた





{しょお///ほら、早く行こう///}





引っ張っても進みの悪い俺に、

なんとか促すように俺の腕に絡んできて

腕組みしながら爺ちゃんの墓まで急いだ






なんだろう…

…だけど、なぜかその墓の事が気になった





なんで、さとしはこの墓を気にして

ソワソワとしていたのか…




同じ黒猫の絵だったからか?




それだけでは…ないのではないか…と









その感は…


あながち間違いではなくて








後々、

俺は、またこの場所へ




足を運ぶ事になる












つづく✩✩✩