気象系の赤×青さんの妄想小説です
※BL・18禁要素を含みます
※男子禁制です♡

これより先は
ご理解頂ける方のみお進みください






side S




気持ちいいほどの


澄み渡る青空




お天道様のエネルギーが強過ぎて


今が12月だという事を


つい忘れてしまいそうになる





それは俺の隣にいるコイツも同じらしく

さっきからワイシャツの胸元を掴み

パタパタと身体に風を送ろうとしている



横目で様子を伺う俺は

そのパタつかせる襟元からその先へ…

至らぬ事を期待してしまい唾をのみこんだ







「…は!?ケーキぃ⁇」

「んふふ…そう、ケーキ」


「相葉先生の緊急事態が、二宮先生から
 ケーキを受取って来るだぁあ!?」


「んははッ…そう!生モノだからな…
 緊急事態だ!…ふふふ♪」


「そんなの自分で取り行けよ〜〜」



作家先生様のくだらぬ緊急事態に

ツッコミを入れてしまう



「仕方ないよ…
 相葉ちゃん今、書籍の執筆だけじゃなくて
 文芸誌のエッセイ
 『煌めくディスコスター』を連載中だから
 猫の手も借りたい位だろうし…」


「あぁ!そう言えばそうか!!
 あのヘンテコタイトルの連載中だったな‼︎
 ファンも多いしな…俺も好き!フハッ♪」


「んふふ…だから俺は相葉ちゃんの
 手となり足となるって訳…」


「ってか相葉先生のことちゃん呼びって…
 二宮先生の事もニノ先生って呼んでたろ?
 それってどうなの?…」


「…仕方ないじゃん…んふふ
 先生方がそう呼べって言うんだから…」


「俺は?何にも言われた事ねぇーよ」
 

「んふふふふ…俺、気に入られてんだな♪」


「あ、そうですか…」




そう、大野は入社当初から

社内の人間は勿論、作家の先生方からも

可愛がられることが多いんだ


 


いつも俺には愛想なく素っ気ないから…

何を考えてるのかイマイチ分からないが…

時折見せるふにゃり顔に

一気に興味を持っていかれてしまい

憎めないヤツだ…///





しかも観察力が凄く、

それによる気遣いで心開く人が多いこと…



二宮先生もそうだ

俺の代理で1度行ってもらった事があり

その時の対応が良かったのだろう…

あの気難しい二宮先生の心をガッチリ掴み

代理が必要な時は大野を指名する程だ…



かく言う俺もその内の一人で

毎日コンビニ弁当の俺を見兼ねて

いつの日からか、

手作り弁当を用意してくれるようになった



それまではむしろライバル視していて

犬猿の仲みたいな関係だったのに…

…というか俺が一方的に思ってただけか…?



まぁ胃袋を掴まれてしまったら最後…

俺は大野に頭が上がらない







ピンポ-ン


「先生〜、二宮せんせ〜」
「……」












「おいおぃ…居ないのかよ…ありえねぇ〜」

「…どうせゲームだろ…行くぞ…」




インターホンになんの音沙汰もないので

大野がサクサクと門を潜り

玄関へ歩みを進めた



「あッおい!!違ったらどうすんだよッ!」


「大丈夫、音沙汰ない時はゲームだから
 勝手にあがれって言われてる…
 玄関に来客の靴さえなければ…
 
 …あ、ほら今どき鉢植えの下に合鍵♪」


「古風だなぁ〜
 しかも担当の俺さえ知らない情報を…
 お前どんだけ気に入られてんだよ」



大野が手慣れた手つきで玄関の鍵を開けた


ガラガラガラ…

「おはようございます…」

「おはようございま〜す…えっと…
 来客の靴もねぇな!よし!!
 …先生〜二宮先生〜おはようございまーす!!山風出版社の櫻井でーす!!

「…そんな大声出さなくても…」

「いいんだよ、先生いつも叫ばないと
 出てきてくれないし…」



ガチャ…

『…うるさいなぁ〜、あぁまた櫻井か…』



昔ながらの古民家に住むに相応しい

和服でお出迎え下さるのが

俺の担当している作家先生様⭐︎

二宮和也先生だ




「おはようございます!また櫻井ですって
 先生!!原稿!!原稿下さいよ!!!」
 

『あぁ…うるさいうるさ〜い!!
 分かって…あれぇ!?大野じゃん♪
 なんだ久しぶりだなぁ〜』


「おはようございます。ご無沙汰してます」

 

ぎゅッ…

『はぁ〜貴方本当にいい匂いするよね♪
 落ち着く〜…
 俺の抱き枕にちょうど良いんだけどなぁ』


「…ニノ先生、重たいです…」


『あはははッ!ほらあがれ♪
 櫻井お茶出して〜♪』



大野を見つけて早々に抱きついた二宮先生は

俺には見せない人懐っこい様子で

ご機嫌に客間の部屋へ入って行った



「お邪魔しま〜す」
「…失礼します」


⭐︎

⭐︎

⭐︎
 


『あ〜そっか、ケーキ届くの今日か!』


「はい、そのように相葉ちゃん…
 …相葉先生から伺っております」




二宮先生と大野は同じソファに

ピッタリとくっついて…と言うよりも、

二宮先生が大野にもたれ掛かる感じで

座っていた…




『じゃあそろそろ潤くん来るんじゃない?』


「潤くん?…先生、潤くんとは?」


『ショコラティエの松本潤!


「そう言われましても、初耳ですし…」


『なぁ大野、お前の元彼だよなぁ♪』
「あッ⁈ちょっとニノ!!…言うなッ///」





「…は?」


今なんて…
 


二宮先生が俺を見ながら悪戯に話し

それを慌てた様子で静止する大野も一瞬

俺を見てきた…なんだこれ…



『別に俺でも良かったんだよ?
 でも2人ともネコじゃあね…どうする?
 あ、いっそリバになってその日の気分で…
 なんて良い考えじゃない?〜♪』


「先生ッ!下品です!!///
 そ、それに先生には相葉ちゃ…相葉先生が
 いらっしゃるではないですか!!!」


『冗談だよ冗談〜♪……なぁ、櫻井?』


「え?…えっと…何のことかさっぱり…」


『お前はノンケだもんなぁ〜』
「おい!ニノ!!いい加減にしろよッ!!///」
 

『おぉ〜怖いなぁ〜♪』



何やら聞き慣れない会話で楽しむ二宮先生を

タメ口になって必死で止めようとする大野

そしてそれをスルリとかわす二宮先生



ネコが戯れあってるようにしか見えない…

さっきのネコってそう言うことか?



ってかそれよりさっきの元カレって…




『おーい!
 …なんかスゴイ会話が玄関にまで
 聞こえてきたけど…』


いきなり会話に混ざってきた声のする方へ

視線を向けると…濃い顔のイケメンが

客間の入口に立っていた



『あ!!潤くん!!いらっしゃい♪
 ほら、櫻井…お茶!!』



あ、いま潤って…

コイツが大野の元彼なのか⁈


二宮先生の指示に立ちあがろうとすると

その潤と言うやつが俺を見てきた…



『あ、すぐ帰るから必要ないよ…
 すみません!お気になさらずに。

 …来てたんだ…久しぶり、元気してた?』



そして大野を見て

懐かしそうな顔で話しかけている



「…うん…」


『変わりなさそう…いやちょっと痩せた?』

そッ…
 パチンッ

「ッ…ちょっと!///」


濃い顔のイケメンは馴れ馴れしく

大野の頬に触れるが、

一瞬にしてそれははたき落とされる






「相葉ちゃんのケーキ取りに来ただけだから」


『…それは、お待たせしました』


『潤く〜ん、ケーキありがとう♪
 ほら櫻井、俺食べるから用意してきて♪
 どう?順調?』
    



…モヤモヤ…



ケーキが入ってる箱を受け取り

その男の様子を伺いながらキッチンへ

向かおうと立ち上がったとほぼ同時




「あの、では僕はこれで失礼致します…
 相葉ちゃんの所にコレ持って行きます」

 
大野も立ち上がり、荷物をまとめ出した


『ああ、まさッ…相葉さんによろしく〜』
『…またね』



大野は2人へお辞儀をして、

最後に俺を見てきた…



「あ…じゃあ…///
 …ちゃんとメシ…食えよ…///」


「お、おう…///」


『はいはい、熱い視線を交わすのは
 その辺にしといて、櫻井!!ケーキ!!
 お茶用意して!!お前も食えよ♪
 そんで潤くんへ感想伝えろ♪』


『ニノ、言い方…すみませんね…
 よろしかったら召し上がって
 感想聞かせてください!』
 

「あ、はい!ありがとうございます!!」



頭の中を整理したい気持ちでいっぱいだが

取り敢えずは、

与えられた仕事をこなすべく

キッチンへ向かう




「あ、では、失礼します」


振り返れば大野も再度、先生方へ一礼して

俺とも再度目を合わせてた後、

二宮先生の家を後にした…







つづく⭐︎⭐︎⭐︎



お下品な言葉…失礼しました。
ニノ…言わせてごめんよぉ

潤くんはショコラティエで智くんの元カレ設定♡
店名Reste en or (レスタンノール)フランス語です!
英語に変換すると… STAY GOLD 
潤くんのソロ曲です♡
調べたらとても素敵な意味があるんだなぁと…採用⭐︎

大宮といちご要素ちょっぴり入れちゃいました♪
翔くん嫉妬するかなぁ〜♪(*´∇`*)

ディスコスター様は♡
登場させてあげられなかった…

La mimosa