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リトルバスターズ!エピローグ!

リトルバスターズ!~プロローグ~

直枝 理樹:♂♀

棗 恭介:♂

棗 鈴:♀

井ノ原 真人:♂

宮沢謙吾:♂

男子Aor声:♂

男子Borナレ:♂


♂5♀1不問1



声:きょーすけが帰ってきたぞーっ!


理樹M:遠くから声がして僕は呼び覚まされる。
   それが指し示す意味も眠気で判然としないが
   続いてきた喜びに打ち震える声で目が覚める。


真人:ついにこの時がきたか…


理樹:真人…こんな時間にどこにいくのさ…


真人:…戦いさ


理樹:…は?こんな夜に?どこで?


真人:ここ


理樹M:不適な笑みを残し、勢いよくドアを開け放つと
    部屋を飛び出していった。


理樹:…ここって…まさか寮内ってこと?…うわぁ


理樹M:その事実に気づくと飛び起き、真人の後をおって廊下へ
    出ると、遠くで机をひっくり返したような物音がする。
    食堂の前には、野次馬達が押し寄せていた。
    中を覗くと、案の定、大立ち回りをする二人の姿。
    片方は先ほど部屋を出ていった井ノ原真人。
    もう片方は、袴姿の男、宮沢謙吾。
    二人とも僕の幼馴染だ。
    昔から犬猿の仲で、意見を違わせては喧嘩を繰り返してきている。


真人:うらああぁ!


謙吾:ふっ…

   
ナレ:真人が打って出た。
   体を真横に捻り、大振りな拳を繰り出す。
  健吾がギリギリでかわす。
  ばきぃっ!と後ろの机が拳でひび割れる。)
  
男子生徒A:さすがだな、井ノ原…部活にも入らず無駄に鍛え上げられた筋肉を
     ここぞとばかりに見せつけてやがる…


理樹M:無駄な解説が流れてくる。


ナレ:今度は謙吾の反撃。手には竹刀が握られている。
 その手が一瞬ぶれて見えた途端真人の胸板に十字の切り傷が出来上がる。)


真人:うおぉ!?


男子生徒A:でた!思春期の性衝動を抑えこんでまで完成させた一太刀!


男子生徒B:なんとオッパイと読めるらしい…


男子生徒A:いや、あれは鬱屈、と読めるらしいぞ


男子生徒B:なにぃ!?それはものすごい画数じゃないか!


理樹M:勝手な憶測が飛び交い、場は異様な盛り上がりを見せる。
   僕はそんな野次馬たちに訴える。


理樹:誰か止めてやってよっ!


男子生徒B:えー、これからがおもしろいとこじゃん


理樹M:この二人の喧嘩は校内ですでに見せ物と化している。


理樹:放っておいたら、まずいって!
   なにがあったか知らないけど、今回の二人本気っぽいしさ、
   大怪我するって!


男子生徒A:じゃ、お前が止めればいいだろ


理樹:え?…ああ…そうだね…


理樹M:虚を突かれ、たじろぐ。
   もっともな話だと思ったし、義務感から言っても二人と親しい
   自分がそうすべきだ。
   だが、二人の殺気立つ睨み合いを見ていては、怖じ気づく。
   何か口実はないものかと探していたところへ、恭介の存在を思い出す。
   そもそも二人が喧嘩を始めたのは、恭介が帰ってきたからだ。


理樹:恭介は!?


男子生徒B:え、あー、あそこ


男子の指さす先に、酔っ払いのように仰向けに寝転がる恭介の姿)


理樹:恭介、やばいって、二人を止めてっ!


恭介:なんだ、理樹か…悪いが、昨日寝てないんだ…


理樹:恭介が帰ってきたから、真人と謙吾が喧嘩はじめたんだろっ!?
   ちゃんと怪我しないように見てやってよっ!
   帰ってくるまでは、我慢しあってたんだからっ


理樹M:それは僕らが幾つか結んでる約束のひとつだ。
   恭介がいない時に、本気の喧嘩は禁止。
   恭介がいつでも仲裁に入れるようにだ。


理樹:恭介っ!


恭介:わかったよ…


ナレ:ゆらりと立ち上がり


恭介:じゃ、ルールを決めよう…


恭介:素手だと、真人が強すぎる。
   竹刀を持たせると、逆に謙吾が強すぎる。
   なので…


ナレ:野次馬に顔を向ける


恭介:おまえらがなんでもいい、武器になりそうなものを適当になげてやってくれないか
   それはくだらないものほどいい


ナレ:再び、謙吾と真人に向き直る。


恭介:その中から掴み取ったもの、それを武器に戦え
   それは素手でも、竹刀でもないくだらないものだから、今よりかは危険は少ないだろ


恭介:いいな?じゃ…バトルスタート


理樹M:しばらく戸惑っていた野次馬達がが、一人何かを投げ入れると、それを合図にしたかのようにかっきづく
お祭り騒ぎのように一斉にいろんなものを二人に向け投げ始めた。


謙吾:やるのか?


真人:やるさ


謙吾:……


理樹M:謙吾は目を閉じ心の目で読むように投げ入れられるモノに手を差し出した。
   すちゃ、と握り締め、武器が選ばれた事に、おおーっ!とどよめきあげる一同。


男子生徒A:なんだあれは?拳銃か!?


ナレ:謙吾が天井に向け引き金を引くと、銀玉が天井に当り皆の前に落ち転がる。


謙吾:コレで殴っていいのか?


恭介:だめ。本来の使用方法で戦うこと


謙吾:……


理樹M:謙吾の武器が確定したところで、皆の視線が真人に向く。
   その手には妙なものをぶら下げたまま、固まっていた。


謙吾:真人よ…お前はどうして猫なんて持ってるんだ?


真人:…武器だよ…


謙吾:え?なに?


真人:オレの武器だよっ、わりぃーーかっ!


真人:つーか、どうやって戦えばいいんだよっ!


恭介:猫で戦うこと


真人:なんでだよっ


ナレ:カーーーン!と誰かがわざわざ持ってきたのか、ゴングの音。


謙吾:いくぞっ


ナレ:謙吾は真人に向け銀鉄砲を放った。真人0のダメージ


真人:今度はこっちからいくぞ!


ナレ:真人の攻撃。猫は謙吾を引っ掻いた。謙吾に1のダメージ


謙吾:こうなったら目だ!目を狙うぞ!


ナレ:謙吾の攻撃。真人は4のダメージ


真人:くそぅ!いけぇ!


ナレ:真人の攻撃。謙吾に2のダメージ


謙吾:まずい、玉切れだ


ナレ:謙吾は玉を充填!


真人:よしっ!今だ!いけぇ!


ナレ:真人の攻撃。謙吾に2のダメージ


真人:ってか、これ、オレじゃなくて猫が戦ってね!?


謙吾:よしっ、目だ


ナレ:謙吾の攻撃。真人に4のダメージ


鈴:こらああぁぁーーーーーっ!!


ナレ:怒声に二人の動きが止まる


男子生徒A:おお!われらが鈴様のご登場だ!


鈴:弱い者いじめは、めっだ!


謙吾:弱い者?どっちがだ

真人:え?おまえじゃね?


謙吾:笑わせるな、お前より隠したに見られるだと?


真人:ふん…果たしてこの戦いの後にも同じことが言えるかな…



真人:いけ、我が支配にあるネコよ!


ナレ:ねこがニャーと鳴く


(ばきぃ!)


鈴:その猫だーーーっ!


真人:あ、これね


ナレ:鈴のハイキックを受け首が真横にひん曲がったまま、手に猫をつり下げた真人が答える。


鈴:それ、どうしたんだ


真人:誰かが投げてきた


男子生徒:ああ、それ、恭介が投げ入れてた


ナレ:恭介は仰向けになっていびきをかいている)


鈴:じゃ、あたしのだっ


ナレ:猫を奪い取る


真人:ああ、オレの武器っ


真人:誰か、新しいネコをくれっ、一際凶暴なのをだっ!


(ばきぃ!)


鈴:猫を使うな


真人:あい


ナレ:鈴の蹴りで更に首がねじ曲がり、異様な方向に頷く真人。


鈴:で…喧嘩の理由はなんだ?


真人:ああ、聞け、鈴


ナレ:言って謙吾に指さす。


真人:こいつがオレに『目からゴボウ』という嘘のことわざを教えやがったんだ…


真人:おかげで今日、何気ない会話の中で、『そりゃ目からゴボウだな』って使っちまっただろうがよっ!


理樹M:かなりどうでもいい理由だった!


謙吾:馬鹿、思い出せ、お前から訊いてきたんだろうが、目からゴボウってどういう意味かって


謙吾:恐らく目から鱗が落ちるのことだろうから、急に事態がはっきり理解できることだ、と答えたまでだ


真人:なら間違ってるって先に教えろよっ!なんだよ、目からゴボウって!


謙吾:そんな義理はない


真人:なんだとぅ?何年の付き合いだよ…てめぇには情ってものがないのかよ…


謙吾:鈴、これでどっちが悪いかはっきりしただろ


ナレ:すでに謙吾は頭が冷えたのか、銀鉄砲を投げ出して、戦意喪失のアピールをすると、退散を決め込む。


真人:んだよっ!逃げんのかよ、てめぇ!


真人:鈴、それがオレの武器なんだよ、返せっ


鈴:そんなこと、あたしが許さない


真人:なんだ…やんのかよ、鈴


鈴:猫をもてあそぶような奴にはお仕置きだ…


真人:女だからって、容赦しねぇぜ


鈴:ふん…


真人:てめぇら武器をよこせっ


ナレ:皆準備してたのか、盛大に色々なものが投げ込まれる


鈴:これだっ!


理樹M:鈴が掴み取ったのは…三節棍(さんせつこん)!?


真人:じゃあオレはこいつだっ!


理樹M:真人が掴み取ったのは…


真人:う、うなぎパイ!?


真人:で、おまえはなんだよっ、それ本物の武器じゃねっ!?


ナレ:カーーーン!とゴングの音


鈴:しねっ


ナレ:鈴の攻撃!鈴は三節棍を振り回した!真人に204のダメージ!


真人:今度はこっちからいくぞ!


ナレ:真人の攻撃!うなぎパイで殴った!鈴に0のダメージ!うなぎパイが折れてしまった!


真人:うあぁぁぁぁーーーーっ!うなぎパイがあぁぁーーっ!


鈴:しねっ


(鈴の攻撃!真人に212のダメージ!真人は倒れた!鈴の勝利!)


理樹M:今も鈴を称える喝采が続いている。
   こんな非日常的な光景はこれが初めてでもなく、今日に限ったことでもない。
   幼い日に出会い、そして彼らとつるむようになってから、ずっと繰り返された日常だ。
   あの、辛かった日々。
   両親を亡くしたすぐの日々。
   毎日ふさぎ込んでた日々。
   そんな僕の前に、4人の男の子が現れて、僕に手を差し伸べてくれたんだ


恭介(幼年):強敵があらわれたんだ!君の力が必要なんだ!
      君の名前は?


理樹(幼年):なおえ…りき


恭介(幼年):よし、いくぞ、りき!


理樹M:一方的に手を掴んで、僕を引きずるように走り出す。


理樹(幼年):ね、きみたちは!?


恭介(幼年):おれたちか?


恭介(幼年):悪をせいばいする正義の見方、ひとよんで…


恭介(幼年):リトルバスターズさ!



次回に続く